罪と罰(3) の商品レビュー
再読 エピローグでのソーニャの存在が際立っている エンディングもとても良くて、訳の良さなのか全体を通じて小難しい文学という感じではなく、物語にしっかり入り込めた 自分としては、罪と罰は、この光文社版が一番好き
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ドゥーニヤのスヴィドリガイロフへの発砲を最後のクライマックスとして、物語は徐々に終焉へと向かう。エピローグが感動的である。
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圧巻の最終巻。真実が次第に漏れていく中、愛する者たちに困難が降りかかる。犯罪者の苦悩と決断に感動は必至! 分厚いが一気に読める500ページ。ヒロインふたりに襲いかかる危機に白熱。ドラマチックな展開に夢中になるあまり、ラスコーリニコフの心理的な変化を見落としがちだった。なし崩し的...
圧巻の最終巻。真実が次第に漏れていく中、愛する者たちに困難が降りかかる。犯罪者の苦悩と決断に感動は必至! 分厚いが一気に読める500ページ。ヒロインふたりに襲いかかる危機に白熱。ドラマチックな展開に夢中になるあまり、ラスコーリニコフの心理的な変化を見落としがちだった。なし崩し的にあの結末に向かうが、彼の信念そのものには変化がないことに不安をおぼえる。しかし、ラザロの復活を暗示するラストシーンに希望の兆しをみて感動。筋書きの面白さに駆け足で読み切ってしまったせいで、細かい考察はできていない。普遍的な内容を持つ本作は、まだまだ深掘りする価値があると思った。魅力的な登場人物たちは深く心に残る。
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さて、この複雑で面白いたくさんの登場人物たちとラスコーリニコフというトンデモ青年の物語を読み終わって、思い上がり青年の無謀な殺人は、本人の罪だけでなく、家族はもちろん、周りの人たちをも否応なく巻き込む複雑なストーリーになるのだなあ、と。(名作なれば)世界中の読者も「これは何なのか...
さて、この複雑で面白いたくさんの登場人物たちとラスコーリニコフというトンデモ青年の物語を読み終わって、思い上がり青年の無謀な殺人は、本人の罪だけでなく、家族はもちろん、周りの人たちをも否応なく巻き込む複雑なストーリーになるのだなあ、と。(名作なれば)世界中の読者も「これは何なのか!あれは何だったのだ!」と懊悩するのだよ。 主人公の名前ラスコーリはロシア語で叩き割るの意味だそう。さすが主人公…、名に恥じない!? 似たようなことは現実世界にもあった、ありますね。それを19世紀に予言したドストエフスキーは偉い。 トルストイもそうだけど、その他大勢のロシア近代文学者の作品はとても奥深くすごい、近代文学の祖ですよ。その発祥の人々の国!! と言っていてもしょうがない。 物語のご本人さんが反省したのだから、その後どうなるのはわからないけど、一応終わったと思いたい。 しかしこの作品、読みどころが多くてね、3回ぐらいでは読み切れないのもほんとう。
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『罪と罰』に関して備忘録的に箇条書きで残すこととする。 ・この小説にはモデルとなったゲラシム・チストフ事件というものがある。 ・主人公ロジオーン・ロマーノヴィチ・ラスコーリニコフ(POIMOH POMaHOBHY PACKONBHMKOB)は頭文字がPに揃えられており、3つの...
『罪と罰』に関して備忘録的に箇条書きで残すこととする。 ・この小説にはモデルとなったゲラシム・チストフ事件というものがある。 ・主人公ロジオーン・ロマーノヴィチ・ラスコーリニコフ(POIMOH POMaHOBHY PACKONBHMKOB)は頭文字がPに揃えられており、3つのPを反転させると666、すなわち「ヨハネの黙示録」(13章18節)に示される獣の数字が現れる。
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ソーニャを陥れようとしたルージンの負けっぷりに喝采する。もっとやれ。 ソーニャの義母カテリーナの発狂の描写が凄まじい。巻末読書ガイド3「年金制度のモチーフに隠された何か」を読むと、悲しみは疾走し、涙はそれに追いつけない。 ラスコーリニコフの母プリへーリヤも静かに発狂する。わ...
ソーニャを陥れようとしたルージンの負けっぷりに喝采する。もっとやれ。 ソーニャの義母カテリーナの発狂の描写が凄まじい。巻末読書ガイド3「年金制度のモチーフに隠された何か」を読むと、悲しみは疾走し、涙はそれに追いつけない。 ラスコーリニコフの母プリへーリヤも静かに発狂する。わが子への盲愛が胸を打つ。
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1人の青年の破滅と再生を描く作品 「優れた人間が世のために行う殺人は正当化されうるか」というテーマを取り扱っている。 ドストエフスキーの作品全般に言えることであるが、とにかく登場人物のバラエティの豊かさに驚かされる。 どんな作品でも、登場人物は大なり小なり作者の影響を受けるため、...
1人の青年の破滅と再生を描く作品 「優れた人間が世のために行う殺人は正当化されうるか」というテーマを取り扱っている。 ドストエフスキーの作品全般に言えることであるが、とにかく登場人物のバラエティの豊かさに驚かされる。 どんな作品でも、登場人物は大なり小なり作者の影響を受けるため、なんとなく共通した雰囲気を持つキャラクターで構成されることが多いが、これほどまでに登場人物の個性が独立しているのは、ドストエフスキーが天才と言われる理由の一つだと思う。
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最終巻。もう出だしからめちゃくちゃ面白い。ルージンがうまく立ち回ろうとして逆にやられちゃうという。レベジャートニコフグッジョブ!気持ち良かった!! その後はカテリーナの場面でしんみりして、推しのスヴィドリガイロフの退場シーンでは息をのんだわ。やっぱりドゥーニャが忘れられなかったの...
最終巻。もう出だしからめちゃくちゃ面白い。ルージンがうまく立ち回ろうとして逆にやられちゃうという。レベジャートニコフグッジョブ!気持ち良かった!! その後はカテリーナの場面でしんみりして、推しのスヴィドリガイロフの退場シーンでは息をのんだわ。やっぱりドゥーニャが忘れられなかったのか……。 もう、めちゃくちゃストーリーが面白いんですけど!! ドストエフスキー先生最高っす!! ラストもいいよね。ラスコーリニコフにちゃんと未来がある感じがいい。この展開で読後感がいいのスゴイよな。 いやぁ、罪と罰、めちゃくちゃ楽しかったです。全3巻十日ぐらいかけて読んだんだけど、めちゃくちゃ濃い十日間だった。
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エピローグの最後の段落を何度も読み返してしまった。 世界的名作。読み応えがとてつもなかった。 余韻がすごい 「読書ガイド」・「訳者あとがき」も良かった
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まず小説のバックグラウンドに圧倒される。宗教や当時の情勢さらには以前の文化へのオマージュなど小説のすごさを再認識した。 貧乏であるが自分のことをone of themだと思っていないラスコーリニコフが一線を超えた後の苦悶が小心者の自分に突き刺さる。功利主義的に考えるならばラ...
まず小説のバックグラウンドに圧倒される。宗教や当時の情勢さらには以前の文化へのオマージュなど小説のすごさを再認識した。 貧乏であるが自分のことをone of themだと思っていないラスコーリニコフが一線を超えた後の苦悶が小心者の自分に突き刺さる。功利主義的に考えるならばラスコーリニコフの行為は正しいのかもしれない。しかし、彼の身体は耐えらないのである。また、彼の家族や友達は罪が明らかになりつつあるときに彼を支えつつ、罪を償うことを促すのである。この優しさと対比的に公権力に所属するものや金のある者は弱者に冷たい。ラスコーリニコフは殺人を犯したが、弱者を気遣うし実際にも助ける。彼は尋常じゃないくらい苦しむが弱いから自殺ができない。どうすることのできない彼の無力さと弱さに世の絶望を感づかずにはいられない。
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