絶望ノート の商品レビュー
黒歌野として評判も良かったので読んでみた。 歌野さんの作品は基本全て好きで、デビュー作から追っかけ。 で、本作。 確かに、前半いじめ被害者の日記形式の記述は鬱。だが、私自身の経験から、現実もこんなもんでしょ的にさらっと読めてしまった。経験者は強し(笑) なので、本作から受ける最後...
黒歌野として評判も良かったので読んでみた。 歌野さんの作品は基本全て好きで、デビュー作から追っかけ。 で、本作。 確かに、前半いじめ被害者の日記形式の記述は鬱。だが、私自身の経験から、現実もこんなもんでしょ的にさらっと読めてしまった。経験者は強し(笑) なので、本作から受ける最後10数ページの大どんでん返しによるカタルシスは、ここの部分に没入出来なかった事で半減。また、家族・友人関係の薄ら寒さ、下流家庭の生活、それに伴う人間への不信感や絶望は、正直普通に感じられる。つまり、歌野さんがそれだけあり得る記述(誇張していない)をなさっているという事。その事に妙に感心してしまった。 ラスト、ありかと思う。回収できていない線もあるが、これはこれでいい終わりだと思う。 いじめを受けた事のない方、普通の家族、普通の生活をなさっている方なら驚愕&鬱必至。逆に人生も生活も見切ってる方には普通の小説。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
主人公の少年が書いた、いじめについて事細かに書いた日記をめぐるお話。 日記とほかの人物からの視点を交互に繰り返してく形式が読ませます。ハラハラドキドキで途中からほぼ一気読みだったけど、終盤のネタばらしでちょっと失速かも。
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前半は主人公の照音がいじめを受ける様子が延々と続く。日記の形式をとっているので妙にリアルで、読むのがかなりきつかった。 特に万引きを強要される場面は読んでいて心が痛くなった。カワイソすぎる。つらかったので前半はかなり斜め読みになってしまった。 こんなにつらい目にあったんだから...
前半は主人公の照音がいじめを受ける様子が延々と続く。日記の形式をとっているので妙にリアルで、読むのがかなりきつかった。 特に万引きを強要される場面は読んでいて心が痛くなった。カワイソすぎる。つらかったので前半はかなり斜め読みになってしまった。 こんなにつらい目にあったんだから、きっと後半ではいじめからは解放されて辛かった事が報われるんだろうな、と思っていたが、とんでもなかった。 照音がノートに書いて願った通り、いじめっ子が死に、いじめから開放されたように見えたが、最後には予想外のどんでん返しがあった。 この小説の根底となる部分での騙し。痺れました。さすがは歌野サン。
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絶望! みんな盲目的で、客観的な意見がないとやっぱあかんな 自分の中だけですべてが解決するなんておおまちがいなんだよ
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タイトルとあらすじがめちゃデスノ調だったので借りたんだけど、なかなか変わった構成でした。私としてはデスノにインスパイアされたと言って欲しいむしろ。
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「絶望ノート」タイトル通り、自分の運命に対する絶望をつらつらと綴ったノートが鍵となるミステリー。 感想としては、んんんっ?って感じだった。 まず登場人物がドラえもんっぽかった。いじめっ子のジャイアンが是永くん、ヒロインの女の子国府田さんはしずかちゃん、主人公の立刀川くんはのび太...
「絶望ノート」タイトル通り、自分の運命に対する絶望をつらつらと綴ったノートが鍵となるミステリー。 感想としては、んんんっ?って感じだった。 まず登場人物がドラえもんっぽかった。いじめっ子のジャイアンが是永くん、ヒロインの女の子国府田さんはしずかちゃん、主人公の立刀川くんはのび太くん。あと、殺してほしいとノートに恨み辛みをかくのもなんかデスノートぽくていただけなかった。(あくまで私の主観) この話読んで、デスノートが流行ったときにクラスの男子が真似して作ったのがバレて大騒ぎになったの思い出した。笑 意外と読みごたえありました。ふぅ〜 結論!主人公の家庭みたく親が破天荒でなくてよかった。今ある幸せを大事にしよう。
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人間を二つのタイプにわけるならぼくはいじめられる側の人間だ。 ジョン・レノンになりきった無職の父トヨヒコと お金がないと嘆きパートにばかり精を出すお母さん。 成績もよくなく運動もできない、痩せていて背は低く話しベタ。 極めつけは名前だ。太刀川照音。通称タチチョン。 そんな日ごろの...
人間を二つのタイプにわけるならぼくはいじめられる側の人間だ。 ジョン・レノンになりきった無職の父トヨヒコと お金がないと嘆きパートにばかり精を出すお母さん。 成績もよくなく運動もできない、痩せていて背は低く話しベタ。 極めつけは名前だ。太刀川照音。通称タチチョン。 そんな日ごろのうっぷんを絶望と題打ったノートに綴っていると 庵堂が怪我をし、是永と国府田さんが死んでしまった。 オイネプギプト様のおかげですか? イラスト:チカツタケオ デザイン:鈴木成一デザイン室 お見事です。騙されました。 ノートの意義についてはちょっと怪しんだこともあったのですが 来宮先生がそう絡んでくるとは。 仕掛けが見事なのでつい忘れてしまいがちですが いじめの根深さを訴える力もあると思います。
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久しぶりの大満足できた本! 中学生の文章がそれらしく書けてる(と思った)ので、感情移入できる。主人公のイライラが切ない。子供を持ってからこれを読むと、子供を幸せに育てる親の役割と責任を痛感させられる。 心情描写だけが満足なのではなく、話の意外な展開がとても良かった。細かな人物...
久しぶりの大満足できた本! 中学生の文章がそれらしく書けてる(と思った)ので、感情移入できる。主人公のイライラが切ない。子供を持ってからこれを読むと、子供を幸せに育てる親の役割と責任を痛感させられる。 心情描写だけが満足なのではなく、話の意外な展開がとても良かった。細かな人物描写に加えてミステリー要素まであり、しかもタネ明かしも充実・・大満足な一冊でした。
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愛されているの?って疑問を持つような境遇、文字の持つ怖さ。。。読み終えた後も、心にズーンと黒い雲がかかったような重い話。
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表紙カバーを取るとノートのデザインだった。今まで気にしたことがなかったから、そういう遊び心というのかカバーデザインにも関心した。本をひらいてびっくり。なぜ2段?長編って苦手だからいつまでも読み終えない気がしてしまった・・・。が、その第一印象とは正反対で一気読み!いじめの被害者で自...
表紙カバーを取るとノートのデザインだった。今まで気にしたことがなかったから、そういう遊び心というのかカバーデザインにも関心した。本をひらいてびっくり。なぜ2段?長編って苦手だからいつまでも読み終えない気がしてしまった・・・。が、その第一印象とは正反対で一気読み!いじめの被害者で自分の作り上げた神に現実逃避の日記かと思えば・・最後まで退屈しなかった。
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