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きのうの神さま の商品レビュー

3.4

106件のお客様レビュー

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2009/11/07

映画「ディア・ドクター」を観た。 ラストシーンで、主人公の医師演じる笑福亭鶴米瓶は、さすが存在感が凄くあってハマり役。 良い映画だった!! 監督でもある作者は、この映画を作るために、僻地医療に取り組む医療者の方々を取材するなかで 得たエピソードや人々の生き方をこの本で蘇らせたと、...

映画「ディア・ドクター」を観た。 ラストシーンで、主人公の医師演じる笑福亭鶴米瓶は、さすが存在感が凄くあってハマり役。 良い映画だった!! 監督でもある作者は、この映画を作るために、僻地医療に取り組む医療者の方々を取材するなかで 得たエピソードや人々の生き方をこの本で蘇らせたと、巻末の謝辞に記されてます。 映画のストーリーとは、また違った「1983年のほたる」「ありの行列「ノミの愛情」 「満月の代弁者」そして映画と同名のタイトル「ディア・ドクター」5編の短編。 たった一人で離島とか僻地で医療に携わる医師は 病気は勿論、そこに暮らす一人一人の生活や様々な問題まで 踏み込み関わり合い、嘘も方便というけれど、その人の為に 時には嘘をついたり、ある意味よろず相談的な部分もあるのかも? 病気になる、老いる、そして死という厳しい日常が垣間見えるが 不思議にも爽やかな余韻が残る読後感。

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2011/07/19

とてもよかったです。今年一番!と思う映画「ディア・ドクター」の原作ということで楽しみにしていたのですが、読んでみたら、映画のアナザー・ストーリーズと言う感じで、僻地診療周辺の話がいろんな角度から書かれた短編集でした。最初の「1983年のほたる」は、たぶん将来女医になったのであろう...

とてもよかったです。今年一番!と思う映画「ディア・ドクター」の原作ということで楽しみにしていたのですが、読んでみたら、映画のアナザー・ストーリーズと言う感じで、僻地診療周辺の話がいろんな角度から書かれた短編集でした。最初の「1983年のほたる」は、たぶん将来女医になったのであろう小学生の女の子の話。かなりの田舎から時間をかけて都会の塾に通っているのですが、人目を気にして突出することを嫌う家族(年の近い姉まで!)や塾で優秀だったりお洒落だったりする他の女の子たちへの思いに行き帰りに乗るバスの運転手を絡ませて、田舎の閉塞感がリアルに感じられました。映画の井川遙演ずる、女医のりっちゃんそのままとは違うのかもしれないし、そうなのかもしれない。独立した話としても充分読み応えがありました。そして、やっぱり「ディア・ドクター」が一番面白かった。たぶん、鶴瓶演じる僻地の「医者」の弟の視点、から描かれる医師である父を愛しすぎた兄の話。父を英雄視するあまり、ぎこちない空気が流れてしまう間柄になっていく様子が新鮮でしたし、あぁ、そうだったのかも・・・とも。映画が好きだったからどうしてもそこに結びつけてしまうのですが、でも作品中では兄は社会学部を出て僻地診療所の事務員、としか書かれていないので、全く別の設定の人物、と受け取ることも可能です。ただ、映画で鶴瓶が家に電話をかけて、今はもうボケている父に「お父ちゃんのペンライト(出身医大の名入り医療器具)取ったん、俺や」と謝るシーンが思い出され、胸がつまる思いがありましたので、やはりこれは同じ背景と思いたいかな。弟は勉強ができて医学部に行きました、という展開になってないのもよく出来てたと思います。理数系はよく出来たけど、工学部を出て、実家の近くで所帯を持つ弟。兄のことはいつも頭にあり、優しい目線で考えてくれているところもよかったし。色々な医者がいて、僻地に住まう人たちもいて。どちらももちろん聖人君子ではなく、特に「知らない人」に無遠慮な目をなげかける田舎の人たちのリアルなこと。うん、そうなんだろうね、こういうことってよくあるんだろうね、と思わせられる作品が詰まっていて、とても気に入った一冊になりました。西川監督の映画は、「蛇イチゴ」「ゆれる」と観てきましたが、どれも好きな作品で、また、今回の「ディア・ドクター」が一番、ということで、次作の映画・小説どちらも楽しみです。

Posted byブクログ

2010/02/22

医療を絡めた短編集。文章がうまいとかではなく、この人の醸し出す雰囲気が良い感じ。 人間臭さの表現がうまいのかな。

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2009/10/04

映画「ディア・ドクター」の西川美和監督が、映画のための取材の過程で出会った、心に残る人々やエピソードをもとに書いたもう一つの「ディア・ドクター」。原作やノベライズではありません。島にたった一人の医師の代診のために離島を訪れた医師の戸惑い。救急車は呼ぶなと身内に厳しく言っていた父が...

映画「ディア・ドクター」の西川美和監督が、映画のための取材の過程で出会った、心に残る人々やエピソードをもとに書いたもう一つの「ディア・ドクター」。原作やノベライズではありません。島にたった一人の医師の代診のために離島を訪れた医師の戸惑い。救急車は呼ぶなと身内に厳しく言っていた父が突然倒れ、かけつけた家族の心の内。病気や医療とともに生きる厳しい日常を、丹念に切り取った短編小説集です。

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2009/10/04

僻地医療などを題材の 5編からなる短編集 一つ 一つのお話は面白いとは思うけど なにか 物足りない・・・。 話にオチがないからなのかなぁ〜 プロットとして 作られたもので 合わさったものを観ていないから 面白いさが伝わらないのかも知れない・・・。 『ノミの愛...

僻地医療などを題材の 5編からなる短編集 一つ 一つのお話は面白いとは思うけど なにか 物足りない・・・。 話にオチがないからなのかなぁ〜 プロットとして 作られたもので 合わさったものを観ていないから 面白いさが伝わらないのかも知れない・・・。 『ノミの愛情』は  隣の家の犬が空から降ってきたパンを喜んで食べる様子と 旦那さんが階段から落ちて 対処している奥さんの様子が 本当は全然違う事なのに 同じ事と位置づけているのが とっても 面白かったかなぁ〜

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2009/10/04

「僻地医療に携わる人々の日常を切り取った」とでも言うべきか。でもそもそも日常なんて切り取れるもんじゃなし、書くならオチやツボがあってもええんちゃうか。

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2009/11/08

直木賞候補ってことで読みました。  読む前は話題作り先行の候補作なのかなって思ってましたが予想してた以上によかったです。  直木賞より芥川賞に近いんちゃうのんとも思ったりしたけど細やかな心理描写が鮮やかな短編集でした。  僻地医療の作品が中心ですがそれとは関係ない揺れ動く少女の心...

直木賞候補ってことで読みました。  読む前は話題作り先行の候補作なのかなって思ってましたが予想してた以上によかったです。  直木賞より芥川賞に近いんちゃうのんとも思ったりしたけど細やかな心理描写が鮮やかな短編集でした。  僻地医療の作品が中心ですがそれとは関係ない揺れ動く少女の心を描いた『1983年のほたる』が僕は一番よかった。

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2009/10/07

映画「ディア・ドクター」の取材時に得た題材を描いたアナザーストーリー。 田舎町や診療所を舞台とした物語。 ちょっと切なかったり毒があったり 監督らしい物語ばかり。 映画もますます見てみたくなった。 【図書館・初読・8/17読了】

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2009/10/07

思ったよりよかった。 切り取り方が小説家とはまたちょっと違ったような気がしたけどそうでもないかも。文章はふつうにうまくてちょっと驚いた。雰囲気がいいね。ただこういうものを扱う上でもうすこし問題意識みたいなものがみえたほうがよかったかなと個人的には思う。

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2009/10/07

◎第141回(2009年度・上半期)直木賞候補作品。 2009年8月3日(月)読了。 2009−75。

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