ぼくのメジャースプーン の商品レビュー
ある事件を巡って、心に傷を抱えた少年と少女。 少年は、不思議な力を持っていて、それを使えば― 少年の持つ「力」が、とても独創的で怖いものだと思った。 秋山先生というおじさんが登場するのだけど、 彼の子供への真摯な向かい合う方はとても素敵だと思った。 子供って、思っている以上に...
ある事件を巡って、心に傷を抱えた少年と少女。 少年は、不思議な力を持っていて、それを使えば― 少年の持つ「力」が、とても独創的で怖いものだと思った。 秋山先生というおじさんが登場するのだけど、 彼の子供への真摯な向かい合う方はとても素敵だと思った。 子供って、思っている以上に子供の世界と大人の世界を分かっている。 敏感だし、素直だし、とても傷つきやすい。 「ぼくは、ふみちゃんの友達なのが自慢なんだ」 普通ではあり得ないシュチュエーションなのに、 何故だか感じたことのある感情がつむがれていて なんだか懐かしくて切ない気持になった。 正も負も、感情をありのままにえがいていて、そういう感情を美しいと思いました。 人は自分のためにしか泣けなくて、 でも、それでも人はそれを愛と読んだりするのです。 人間は、強くて弱くて、愛しい存在なんだよね。 子供にも大人にも読んでほしい本でした。 いままの常識を疑ってみたくなるというか。 でも、私にはちょっと怖すぎたかな(笑)
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んーー。 まぁ現実的ではないけれども。 「・・」しないと「・・になる」という言葉を人に発するとそのようになってしまう力を持った少年。 その力は時に怖い方向へと。。 あるとき大事にしてる女の子がクラス全体でかわいがってた大好きなウサギの虐殺現場を目撃し、心を閉ざす。 少年は彼女を救...
んーー。 まぁ現実的ではないけれども。 「・・」しないと「・・になる」という言葉を人に発するとそのようになってしまう力を持った少年。 その力は時に怖い方向へと。。 あるとき大事にしてる女の子がクラス全体でかわいがってた大好きなウサギの虐殺現場を目撃し、心を閉ざす。 少年は彼女を救うために、その犯人と直接交渉を挑むんだけど。 力加減、言葉を少年なりに試行錯誤。。。 人を愛すること、愛されること それを求める人、求めない人 少年が主人公だからこそ、広い目で見れる話でした。
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「ぼく」みたいな強い子に憧れる もし自分にこんな力があったらどうしていたんだろう… 秋先生…っ!(笑)
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やばい。読んでほしい。 泣きそうになりながらもぼくに奮い立たされて黙々とページをめくりました。 息が詰まるほど胸にずしんとくるのに、感動する。 人間のどうしようもない醜さを知るのに、どうしようもなく人が愛しくなる。 主人公が10歳とか関係ないぐらい、主人公に共感してしまって行き場...
やばい。読んでほしい。 泣きそうになりながらもぼくに奮い立たされて黙々とページをめくりました。 息が詰まるほど胸にずしんとくるのに、感動する。 人間のどうしようもない醜さを知るのに、どうしようもなく人が愛しくなる。 主人公が10歳とか関係ないぐらい、主人公に共感してしまって行き場のない怒りや、どうしようもない愛しさや、人間に対する諦めを感じる。 法で裁くことのできない相手に復讐をしたい気持ちがあって、それができる力を持っていたら。どうするんだろう。 ずっと頭の中でそれがぐるぐるしていたけど。 多分、一生答えなんて出ないんだろうなあ。
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再読です。 一度目は通学途中で正直斜め読みだったのですが、今回は部屋でじっくりと読みました。 ずっしりと重たいテーマだけど、考えずにはいられない「命の重さ」普段意識することは少ないけど、私もちゃんと自分なりの考えを持ちたいと思った。
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ここ数年で、きっと一番泣いたであろう一冊。 「冷たい校舎の時は止まる」を読んで辻村ファンになったけど、 メジャースプーンを先に読んでいても、確実にファンになっていたと思う。現実には物語に出てくるような能力はありえないし、登場人物も少ない。 「教授」と「ボク」がいかに人を裁くか、と...
ここ数年で、きっと一番泣いたであろう一冊。 「冷たい校舎の時は止まる」を読んで辻村ファンになったけど、 メジャースプーンを先に読んでいても、確実にファンになっていたと思う。現実には物語に出てくるような能力はありえないし、登場人物も少ない。 「教授」と「ボク」がいかに人を裁くか、という点に関して切々と、我慢強く、徹底的に話し合い、物語の大部分がそこに費やされている。だからこそ読んでいて、たくさん考えさせられた。 辻村さんのすごいところは、状況は非現実的なのに、描かれている内容や人間関係が驚くほど現実的で、生々しいほどリアルなところだと思う。 辻村作品登場人物リンクや、定番の気持ちいい裏切りはこの作品にももちろんある。人に薦めたい。自分に身近な人程読んでほしい。
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すらすら読めて面白かった。主人公賢いねぇ。 そこまで考えて行動していたとは。 「復讐」というのは何を行えば一番良いのか、 これって簡単なようでとても難しいんだなって思う。 けどこんなこと一生考えたくないなぁとも思う。
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この作品でしか知らないけれど、秋山先生がとても好きです。 子供(主人公)をひとりの人間として尊重し、それでも子供を守る大人の視線を絶やさず、子供を導く役目ながらキレイ事(建前や正論である正義感)を押し付けることなく、一歩引いていながら自分自身をしっかりと芯が貫き、冷静であると同...
この作品でしか知らないけれど、秋山先生がとても好きです。 子供(主人公)をひとりの人間として尊重し、それでも子供を守る大人の視線を絶やさず、子供を導く役目ながらキレイ事(建前や正論である正義感)を押し付けることなく、一歩引いていながら自分自身をしっかりと芯が貫き、冷静であると同時に熱く、とことんシビア。どんな人生を歩んできて、こういう姿勢・意思を身につけたのか、とても興味深く思える人物です。 自分は年ばかりとっても立派な大人にはなれずにいるけれど、物語の世界の中で、若者を導くしっかりとした大人――それも、完成された存在ではなく、自身もまた悩み迷いながら日々生きている――と出会えると、なんだかとてもほっとします。「大人が大人であること」は、子供を中心に据えた物語ではとても大切なように思います。 面白半分でウサギを惨殺し人の心を傷つけ、罪の意識を持つどころか、まったくなんにも思わない。心にあるのは自己保身のみ。それほど悪質ではなくても、言葉や心の通じない人間というのはいるものです。 主人公のような、特殊な「力」を持たない私たちも、この犯人に与えるべき罰はどんなものなのか、読んでいる間じゅうずっと考えることになります。 だけど、世の中この犯人のような人間ばかりじゃない。自分の動機を自己中心的なものだと叫ぶ主人公の純粋さは、キレイだけじゃないからこそ眩しく思えます。まるで未来から日が射しているような。
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ふみちゃんがね、また笑ってくれますように。ぼくのチカラは、力がなくても無意識に私達も使ってるんだよ…。英語の文法にも出てくるもの。 最後の手段は、ホントに守りたい人だからできること。幸せなんだよ、ふみちゃん。ウサギがふみちゃんに愛された様に。
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ぼくらを襲った事件はテレビのニュースよりもっとずっとどうしようもなくひどかった――。ある日、学校で起きた陰惨な事件。ウサギが医学部の男子学生に無残に傷つけられたのを目撃した、ぼくの幼なじみ、ふみちゃんはショックのあまり心を閉ざし、言葉を失った。「声」を使う能力があるぼくは、彼女を...
ぼくらを襲った事件はテレビのニュースよりもっとずっとどうしようもなくひどかった――。ある日、学校で起きた陰惨な事件。ウサギが医学部の男子学生に無残に傷つけられたのを目撃した、ぼくの幼なじみ、ふみちゃんはショックのあまり心を閉ざし、言葉を失った。「声」を使う能力があるぼくは、彼女を救うために先生についてその能力について学び始める。犯人に会って、そして何を言うのか。ぼくだけにできることがあると確信したものの、チャンスは本当に一度だけ。これはぼくの闘いだ。 重たい。何て重くてつらいテーマだろうと思った。犯人は反省もしないしウサギが戻ってくるわけでもない。罪と罰。罪を犯したからといって、誰かにそれを裁く権利があるのか。そんなことも考えさせられました。だけど、こんなにも救いのない話のはずなのに、どうして最後のシーンだけでこんなに救われたと感じるんだろう。「凍りのくじら」に登場したふみちゃんの過去がこんなだったとは・・・壮絶だけど、この子が明るい顔でまた笑えるようになるまで、きっと『ぼく』がそばにいてくるんだろうなと思います。そのことがすぐに想像できて、少しほっとする。きっと大切に思う人がいる限り、思ってくれる人がいる限り、人は強くいられる。
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