理系バカと文系バカ の商品レビュー
養老孟司氏の『バカの壁』のタイトルにも驚きましたが、このタイトルもまたショッキングです。 文系の自分にとって、理系は頭がいいというイメージがありますが、理系バカという言葉は文系バカ以上に使われている気がします。 両極端な2パターンがまとめられているものでしょうか。 おおよそ、理...
養老孟司氏の『バカの壁』のタイトルにも驚きましたが、このタイトルもまたショッキングです。 文系の自分にとって、理系は頭がいいというイメージがありますが、理系バカという言葉は文系バカ以上に使われている気がします。 両極端な2パターンがまとめられているものでしょうか。 おおよそ、理系につまづくのは、授業がつまらないせいだという著者。 高校までに習うものは味気ない公式の羅列でしかないからだそうです。 「それが理系」という認識でしたが、大学の専門課程で教わる相対性理論や素粒子論や宇宙論は、すこぶる面白いのだとのこと。 ただ、苦手意識を持たずにそこに到達するのは、至難の業です。 著者は物理学を学んだサイエンスライターで、文系の人にも物理学の解説書を読んでほしいと訴えています。 文系側からすると、それは結構ハードルの高い話です。 「文系人間の良さとは、幅広いバランス感覚を持っていること」「理系センスがある人とは、数字の裏側をきちんと読める人」と説く著者。 確かにその通りですが、逆にそれを持たない専門に偏ったは「バカ」がつくことになります。 文系は、とかく理系の領域にしりごみしがちですが、それはもったいないことだと言う著者。 「科学」や「物理学」を、いかに世の中に役立っているかという興味でしか見ていないのは、日本の悪い癖なのだそうです。 もともと、日本に科学が入ってきたのは明治時代で、「富国強兵」で国を発展させるため、役立つ知識を導入するという意識が高かったそうですが、そのせいで面白みが欠け、遊び心が抜けたものになっているのだとか。 欧米は、もっと知的好奇心で、科学の根拠をとらえているのだそうです。 とらえ方の文化の違いは、その国の理系発展度に繋がっていくような気がします。 つまり、外国では理数系はもっと人々に身近な学問のようです。 たしかに、もっと楽しく理系の知識に親しんでいければ、コンプレックスも解消できるのですが。 読んでみると、かなり文系の読者向けに書かれた本だとわかりました。 理系の研究者といったら、白衣姿がお決まり。 私たちが思い浮かべる人物像は『ガリレオ』の天才物理学者・湯川学あたりですが、実際の理系男子は、アインシュタインとか『バック・トゥ・ザ・フユーチャー』のドク博士だ、という話にはクスリと笑いました。 難しいに違いないと敬遠していた『ソロモンの指環』あたりに、そのうち挑戦してみたいと思います。
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斜め読み。というかまとまりや項目出しがうまいので斜め読みしやすさ抜群。論点論点では首肯できる内容。文系理系というより両方の才能が不足してる人が世の中には多すぎる。
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理系バカと文系バカ そしてたけしのコマ大数学科バカと宇宙エレベーターバカ やっぱりこの二つの記述は欠かさなかった。しかし分量は控えめであったが・・・。 そもそも理系と文系はわけるべきではなくどちらの要素も、人として持ち合わせていた方が良いと書いていながらなぜか、どうし...
理系バカと文系バカ そしてたけしのコマ大数学科バカと宇宙エレベーターバカ やっぱりこの二つの記述は欠かさなかった。しかし分量は控えめであったが・・・。 そもそも理系と文系はわけるべきではなくどちらの要素も、人として持ち合わせていた方が良いと書いていながらなぜか、どうしても理系上りの方が優秀なんだというニュアンスがちらほらと感じるのは門外漢の浅はかな読み間違いか? 文系理系なんてどちらでもよく本当に必要なことはいつでもどこでも誰でもが同じ知識レベルを得られるような学びの場を作るということなのではないだろうか。 年齢層が高くなると深い知識追求をしてはいけないのか、いやこれからの社会にはそれが一番必要だろう。足し算引き算ができない大人はいないかもしれない、しかしそのレベルから学べる場が、そして中途半端にリタイアしたレベルが学べる場が真に必要だと感じる。 勉強のできる人間、若い学生はそんな場を作らなくても伸びる要素を持っている。だからこそ天才と言われるゆえんなのだろう。そちらに力を注ぐのもありだができるレベルの底辺も広める努力を彼らにはしてもらいたいものである。
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考えが浅く、これといった驚きもなかった。筆者が理系バカとか文系バカと呼んでいる人は、ただの常識がない人に感じる。何が言いたいのかよく分からなかった。
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文理両道。これこそが本当に頭の良い人。これがこの本の言いたいことであり、同意できる。 本の内容自体は☆3つくらいだが、自分は文系人間であるが、理系の知識にもっと興味をもち、知的好奇心の幅を広げていきたいと思わせてくれた、またお勧めの文献も知ることが出来た為☆4。 頭にガツンと...
文理両道。これこそが本当に頭の良い人。これがこの本の言いたいことであり、同意できる。 本の内容自体は☆3つくらいだが、自分は文系人間であるが、理系の知識にもっと興味をもち、知的好奇心の幅を広げていきたいと思わせてくれた、またお勧めの文献も知ることが出来た為☆4。 頭にガツンと来たのは、「ものづくり日本の根底にある学問が物理学なのだ」ということ。物理学を敬遠してどんどん人材がいなくなる日本。また地震が多いのにかかわらず専門家である地学者が減っている日本。将来技術で世界に誇れるものを生み出せる可能性が減っているのだと思うと空恐ろしい気分になる。自分は専門家には今更なれないが、理系情報にも興味を持って動向を知っておくぐらいはするべきだと感じた。科学雑誌も興味がある特集は読むように心がけたい。 また日本の教育について、横並びを好む風土が何かに秀でた人材を作りにくくしているということについても、問題意識を得た。政府は特別な人間を作るような教育は推し進めず、ハコモンだけを一生懸命作っている。使いこなす人材がいないのにハコモノだけ作ってもしょうがない。
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理系・文系という枠で今後の社会は生きていけない。(成功しない) 冒頭、iPS細胞でノーベル賞を受賞した山中氏の話も。 一般的なイメージをまず説明したうえで、じゃあどうしたらいいのか?という展開。一読の価値はあるかと。
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図書館で、何気なく前に立ち止まった情報関連の棚から手にとった本。 理系人間でありつつ、サイエンスライターとして理系分野の知識を分かりやすく伝える仕事をしている著者が、友人である放送作家の嵯峨野氏と議論をして書いた本。 主張は明快で、これからは理系、文系と区別して思考停止せず「...
図書館で、何気なく前に立ち止まった情報関連の棚から手にとった本。 理系人間でありつつ、サイエンスライターとして理系分野の知識を分かりやすく伝える仕事をしている著者が、友人である放送作家の嵯峨野氏と議論をして書いた本。 主張は明快で、これからは理系、文系と区別して思考停止せず「文理融合」を目指すべきだということだ。 たぶん文系人間である私にも耳に痛いことが書かれていて、少しは科学書を読まなくてはな…と思った。 そして、著者が言っていた、文系•理系バカから抜け出す方法として、④どんな情報もまずは疑ってかかる、⑤気になったものは人に話してみる、のは大切だなと。 わからないで終わるのでなく、調べて、人に話せるように咀嚼して、結果をフィードバック。こうしたら、知らない分野の理解も深めていけるんだね。
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読みやすかった 「文系」と「理系」どっちも必要ってこと。 私の中にはどうでもいいことにこだわる「理系バカ」ポイントがあることを認識。バランスが大事
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物事を論理的に捉える理系。 物事を現象で捉える文系。 充実の人生を生きていくためには そのどちらも必要である。
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世間は人を「理系」「文系」に分けたがる傾向があるなと思っていた。私はいわゆる「理系」の大学に通っているが、私=「理系」というイメージをつけられているのが何だか嫌だった。私は私だ。 この本は、私のこのような価値観に相通じていると思う。 「役にたたないから」という理由で、学ばないこ...
世間は人を「理系」「文系」に分けたがる傾向があるなと思っていた。私はいわゆる「理系」の大学に通っているが、私=「理系」というイメージをつけられているのが何だか嫌だった。私は私だ。 この本は、私のこのような価値観に相通じていると思う。 「役にたたないから」という理由で、学ばないことはもったいない。こんな気持ちで、偏見を持たずに勉強していきたい。
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