理系バカと文系バカ の商品レビュー
第1章で偏った例を出して面白おかしく描き、その後に真面目な解説が続きます。理系でも文系でも偏りすぎてはダメで文理両道・文理融合で行かなければならない、ということが言いたい本です。そのはずなのですが、第3章は「日本は理系人間が育ちにくいのか」、第4章は「理系センスがある人はどこが違...
第1章で偏った例を出して面白おかしく描き、その後に真面目な解説が続きます。理系でも文系でも偏りすぎてはダメで文理両道・文理融合で行かなければならない、ということが言いたい本です。そのはずなのですが、第3章は「日本は理系人間が育ちにくいのか」、第4章は「理系センスがある人はどこが違うのか」など、文系の人に理系思考を解説する内容となります。文章は読みやすく面白いです。 また、巻末に「理系ワールドを楽しむオススメ10冊」が載っています。文系の人で理系ワールドを知っていきたい人には道標になるでしょう。しかし、逆の文系ワールドを楽しむオススメは載っていませんでした。私は文系思考を知りたかったので、その点はあまり満たされなかったなあという印象です。
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新聞広告か何かで興味を持って図書館で予約。文系理系で分類するのはナンセンスでバランスよく、という話だが面白く読めた。 以下メモ ●最近の科学者は自分の研究結果がすごくてもそれを一般に伝えられなければ駄目という状況におかれている。研究結果をみんなに示し認知されないと研究予算がもら...
新聞広告か何かで興味を持って図書館で予約。文系理系で分類するのはナンセンスでバランスよく、という話だが面白く読めた。 以下メモ ●最近の科学者は自分の研究結果がすごくてもそれを一般に伝えられなければ駄目という状況におかれている。研究結果をみんなに示し認知されないと研究予算がもらえないから。文系的センスで分かりやすい研究結果を書き、コミュニケーション能力でプレゼンする。これは絶対に必要なスキル。 ●頭の悪い理系オタクは、自分で大々的にマスコミを集めて発表したくせに、取材を申し込むと「広報が対応しきれないので応じられない」という。大々的に宣伝したのに商品が品切れしたような話。 ●相手を完膚なきまでにやっつけようとする思惑があり、自分の主張が受け入れられないと地団駄を踏んで悔しがるのか理系バカ。意見交換会でも質問というより尋問に近い形で作者を追い込む。「なんでそんなことを思ったのか」「誰のために書こうと思ったのか」「書くのにどのくらい時間がかかったのか」 ●理系バカは使う人のことではなく「自分のやり方を押し付けよう」とする。詳しく正確に説明することが「丁寧な説明だと思い込んでいるフシ」がある。正確に伝えるのと分かりやすく伝えるのは別物。 ●諸外国の官僚はエリートであり権限を与えられ文字通り「指導者」である。日本では官僚や公務員バッシングが盛ん。給料を下げろ、という風潮だが感情論。逆にもっと高い給料を与えて「エリートなんだからもっと仕事をしなさい。賄賂や天下りなど考えず身を捧げて国のために尽くせ」と強い倫理観を持たせて仕事をさせるべき。きちんと仕事をしたら天下りは出来ないが、老後を暮らせるだけの十分な退職金と年金を支払う。仕事の内容は国民がチェックできる「顔の見える官僚」にする。 ●世の中の人は「科学や物理学はいかに世の中に役立つか」しか見ていない。日本特有の事情。欧米では「ニュートンがどんなことを考えていたか」という興味で捉える。いかに役立たせるかを考える日本。欧米の人は源氏物語で起こっている世界が面白いから読む、みたいな感覚でニュートンやアインシュタインが何を考えたのか知りたくて科学書を読む。 ●欧米はその人の持っているいいところをとにかく伸ばせ。日本は「伸びるものなら伸びてみろ」と潰す。潰して潰して生き残ったやつに「よく生き残ったね」となる。 ●宇宙エレベーターを例に、理系と文系人間の捉え方の違い。理論的にとりあえずOKなら、計算をして今のテクノロジーで出来るかを考えたり、あと何年までは可能になるかを目処を立てる。理系人間にはとんでもない夢を実現させてしまうような発想力がある。 ●サイレントマジョリティ。怒ってる時は行動するが、どうでもよい時は行動しない。物言わぬ多数派がいる。意見を出してクレームが1通来たら、背後に喜んでる人が3人くらいいるだろう、と思わないとやってられない。
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理系的な発想や文系的な思考にとらわれず幅広く知識や興味を持つことを勧めている。自分で考えることが必要なんだな。とても読みやすい本だ。
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面白そうな題名だと思ったら、竹内薫の本。期待通り面白かった。 フォトリーディング&高速リーディング。高速を交えて熟読。 どちらかというと、文系の人に対する理系への招待のような本。そもそも本書に載っているような「理系バカ」は本書を読まない。「文系バカ」は読むと思う。 著者が「グーグルの非公式入社試験」を徹底的に考えたエピソードは、著者としては理系的考え方の紹介のつもりであったろうが、私としてはそのまんま「理系バカ」に思えて滑稽だった。 下記に付箋を貼った箇所の要約をのせる: 42:文系バカは話せば誠意が伝わると思っている。ややもすると中身のないのに押しつけをすることにもなる。知ってる不利も文系バカのコミュニケーションを優先した結果。 60:統計には平均値のほかにも中央値がある。平均値で判断するのは「文系バカ」(と著者が言うが、じっさんは単なる「バカ」だと思った)。 89:比喩ができないのは「理系バカ」。 95:「理系バカ」の自己優越的弊害から逃れる方法・・・そんなバカには近付かないこと。 199-200:たけしが算数を英語で勉強している話。暇を見つけてイギリスの小学校の算数の教科書を読んでいるとのこと。成功する人の影の努力を知って刺激をもらった。
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文理どちらかに偏らずバランス良い人間になりなさいって本。…なんだけど、最初こそ文理公平なようでいて、後半になるにつれて理系上位に展開していく(と思うのは自分が文系学部出身だから?)。あえて乱暴にまとめると、「文系人間はコミュニケーション能力はあるけど薄っぺらい。なのに日本の社会の...
文理どちらかに偏らずバランス良い人間になりなさいって本。…なんだけど、最初こそ文理公平なようでいて、後半になるにつれて理系上位に展開していく(と思うのは自分が文系学部出身だから?)。あえて乱暴にまとめると、「文系人間はコミュニケーション能力はあるけど薄っぺらい。なのに日本の社会のお偉方はほとんど文系出身。彼らが理系センスを身に付けない限り、日本は世界から遅れを取るぜ」とのこと。ちなみに理系人間に対しては、「せっかくの論理的思考やベースとなる知識があるのにそれを外に出さないのはもったいない。もっとコミュニケーション能力を身に付けて積極的に日本を牽引して行けよ!」っていう感じ。理系ベースの展開なんだよなあ。けっこう悔しかったので、お望みどおり理系センス身に付けてやるよ!って思いました。筆者の思うツボかも。
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日本の教育制度上、理系とか文系という選択はせざるを得ない。しかし、そこで生じてしまう選択科目。特に私立大学受験を目指した勉強では、極一部の科目しか勉強しないことになる。そして、大学に入った後も大した勉強をしないで済んでしまう。 勉強はしなければならないものではない。しかし、すれば豊かな生活やよりよい仕事に結びつく。それを知らない教育者が受験だけを目的に教えてしまっている現状がある。 やはり文理を両方学ぶことが重要だ。 現在の日本は文系が管理職で理系は労働者という構図がある。理系も管理職になれる力をつけなくてはならない。個人の中の文理のバランスはもちろんだが、社会の文理バランスも然り。
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日本人が必ず分けたがる理系と文系についてその最たる人間たちの主な特徴やこの分類の危惧を述べた作品。かなり極論な部分もあったが分類してすぐに思考停止してしまう日本は本当にまずいと思う
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日本人は戦後から、人を理系と文系の2つの型に分類してきた。経済的な理由からの分類だったが、それが今では人を測る物差しになっている。 結論としては、理系や文系に偏らず、幅広い見識を持たなければ現代社会を生きていくことは難しい、というもの。
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日本人は、人を理系と文系という、2つの型に分類する。その理由、現代社会における「理系・文系」という表現の実用性が、多数の例で語られている。 最終的に、思想の偏りがあると現代社会を生き抜くことは難しいと結論づけている。
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文理両道が大事というのは分かるしその通りだと思うけど筆者は理系万歳だと思ってるのが透けて見える気がする
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