不毛地帯(5) の商品レビュー
20110626 過程を大事にする人にはゴールはつぎのスタートでしかないということか。なので次の社長は誰かは関係ないという事なのだろう。楽しめました。
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いよいよ、長かった不毛地帯も最終巻を迎えました!「赤い不毛地帯」ことイランの石油編! ストーリーは知っていて、石油が出るってこともわかってるんだけど、でも「油兆なし」の章は辛い・・・・壱岐の立場もかかってるから、早く石油よ出てくれ!と祈るような気持ちで読みました。 そして石油が出ないうちに、壱岐の心の支えであった谷川大佐の死・・・。 これまで、たびたび壱岐が朔風会に足を運び、かつての仲間と心の通じ合ったやりとりをする中で、泥沼の商社の世界から一時的に解き放たれ、活力を貰っていたため、谷川大佐が亡くなった時は目が潤みました・・・。壱岐の心の支えが・・・。 せめて石油が出るのを見届けて欲しかった・・・が、それが叶わないのが小説のおもしろいところ。 そして、この五巻で最高だったのはもちろん、大門に勇退を迫り、大門が決断するまでのシーン。 壱岐さん、やっぱりあなたは最初から最後まで軍人だったんですね!主君に忠実で、誰よりも主君を立て、思い、付き従ってきた!最高、感動しました。やっぱり壱岐は読者を裏切らない。 唯一、最後まで曖昧だったのは千里との関係。千里は気の毒だけど、まあ、しょうがないかw 作者は、シベリアと中東をそれぞれ「白い不毛地帯」「赤い不毛地帯」としているけれど、日本も不毛地帯であると思います。 石油などの天然資源に恵まれず、そして、精神的な不毛・・・。黒い不毛地帯、とでもしておきましょうか。 とにかく、最高でした。1ヶ月かけて通勤時間に読んだ甲斐があった!山崎豊子の偉大さを改めて思い知りました。
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すごい話だった。 抑留されたときの描写の迫力がすさまじく、脳裏に当時想像した映像がこびりついている。 著者の作品はどれも読んでいて絵が浮かぶ。 内容もボリュームもかなり読みごたえがあった。
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長かった。びっくりするくらい長かった。 が、最初から最後まで一気に読めてしまった。主人公と一緒に手に汗握り、読み進めた。 総合商社で凌ぎをけずる主人公たち。全員が信念を持ち必死に戦っている。 まさに男の世界だ。 また、もと陸軍参謀の主人公の設定が秀逸。くらい影をかかえながら...
長かった。びっくりするくらい長かった。 が、最初から最後まで一気に読めてしまった。主人公と一緒に手に汗握り、読み進めた。 総合商社で凌ぎをけずる主人公たち。全員が信念を持ち必死に戦っている。 まさに男の世界だ。 また、もと陸軍参謀の主人公の設定が秀逸。くらい影をかかえながらも自分にまっすぐ時にはそのために汚れる事になっても生きていく姿が感動を誘います。
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長い本だったけれど、読んでよかった。いろいろなことを考えさせられた。人はいつか「引退」の日を迎えるけれど、私はやはり引き際の良い去り方をしたいと思った。
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とうとうイランでの原油発掘に乗り出した近畿商事。 さまざまなロビー活動でイラン油田の発掘権利を落札した。 しかし2年間で油は一滴も出ず、撤退の危機に追い込まれる。 1970年代のインターネットがまだない時代に、情報の流れとグローバル化をしている商社に純粋にすごいと思った。 また...
とうとうイランでの原油発掘に乗り出した近畿商事。 さまざまなロビー活動でイラン油田の発掘権利を落札した。 しかし2年間で油は一滴も出ず、撤退の危機に追い込まれる。 1970年代のインターネットがまだない時代に、情報の流れとグローバル化をしている商社に純粋にすごいと思った。 また油が出る、出ないというほぼ自分の力の範囲外の事象に命をかけ、発掘を進めていく兵頭、壱岐の姿に商社マンの厳しさを感じた。 その中で壱岐が大門社長に退任を要求するシーンは、見ものだった。 かつての名経営者が衰え、自分の保身に走る大門と、 後世に資産を残そうとする壱岐の対決。 それは既得権益を得たものの責任として、自分の利益をいかに次の世代に渡すか、という点で今の日本に必要な気がする。
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1巻から5巻まで。 友人に勧められて読みました。 シベリア抑留の話に頭が下がり、身をつまされて、自分もなんというか頑張らなきゃナ、と思い。まだまだ自分は甘いな、どこまですべきか、というのはまた一議論あるけれど、少なくとも今の自分は物事に甘んじすぎだ、とちょっと思いました。 そ...
1巻から5巻まで。 友人に勧められて読みました。 シベリア抑留の話に頭が下がり、身をつまされて、自分もなんというか頑張らなきゃナ、と思い。まだまだ自分は甘いな、どこまですべきか、というのはまた一議論あるけれど、少なくとも今の自分は物事に甘んじすぎだ、とちょっと思いました。 そして商社の利権裏話…。 怖い世界や。 今は若干時代は変わっているのだろうけれど、結局、同じようなことは怒っているのだろうな、と。 初めて読む空気感の本で、この人の本をもう1シリーズ位まずは読んでみてもいいかな、って思いました。
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やっと読み終わった。 サクセスストーリー・ハッピーエンドは、正直ホッとした反面、やっぱりそうなるのかって感じた。石油も「どうせそのうち出てくるんやろ」って思いながら読んでたからな~・・・・もちろん感動したけど。 あと、途中で、里井副社長が近畿商事の社長の座を勧められた時に...
やっと読み終わった。 サクセスストーリー・ハッピーエンドは、正直ホッとした反面、やっぱりそうなるのかって感じた。石油も「どうせそのうち出てくるんやろ」って思いながら読んでたからな~・・・・もちろん感動したけど。 あと、途中で、里井副社長が近畿商事の社長の座を勧められた時に断ったシーンを見て、「この人はやっぱり根っからの商社マンやったんやな~」と感じた。業績不振のタクボ工業を建て直し、さらにグローバル展開していくことに面白みを感じてる。ほぼ完成してしまった近畿商事の社長になるより、そっちに魅力を感じる点に里井副社長の本音を垣間見た気がする。 まあ、途中のドロドロで壹岐正の足を引っ張ったり、裏工作したりするとこみてると、尊敬する気にはならんがww けど、全体を通して、石油開発にしても千代田自動車提携にしても、シベリア抑留にしても、いろんな細かい知識まで詰め込まれてて、ホンマによく練られた話やった。 勉強にもなったし、壹岐正の人間性にも、オレは魅力を感じたし、読んでよかったと思う。
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山崎さんの小説はこれがはじめてだったが、、、素晴らしい。とにかく素晴らしい。 これだけ長い小説なのに、終わって欲しくない、ずっと読み続けていたいと思った。
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無事カタールで読了。 社長の引き際の悪さには若干引いたけど、彼はカッコよく立ち去りましたな。 それにしても油田発掘って難しいんですね。
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