生きてるだけで、愛。 の商品レビュー
共感はする。だから確かな核が存在する。それはメンタルがどうのとか強烈な奇行だとかいう言葉だけで片付ければ何も面白くはないもので、自意識過剰と中でのプロセスや、求めている得体の知れない願いとその行き場のなさと迷いの類。 しかしその存在には、説得力がない。 主人公と津奈木の関係は、...
共感はする。だから確かな核が存在する。それはメンタルがどうのとか強烈な奇行だとかいう言葉だけで片付ければ何も面白くはないもので、自意識過剰と中でのプロセスや、求めている得体の知れない願いとその行き場のなさと迷いの類。 しかしその存在には、説得力がない。 主人公と津奈木の関係は、沼田まほかる『彼女がその名を知らない鳥たち』の十和子と陣治を思い出させ、その構造や収束は、似てるものがあるのかもしれない。
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わかってもらうのも、わかってもらえないのも、疲れる。 好きなタイプではないけれど本谷作品らしい強烈な人物設定に呑まれ、短いということもあってすぐに読み終わりました。 本谷有希子ローラーの真ん中らへんで読んだからか、若干印象は薄いです。
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とても苦しい。私は「あたし」が羨ましい。生きることが辛い、と大声で叫んで発散できる「あたし」がとても羨ましい。
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北斎の絵はピンクにしても素敵。 鬱で過眠症で無職の寧子は津奈木と同棲三年目。 津奈木の言動に絶えずイライラし、目下引きこもり中。そんな寧子の前に津奈木との復縁を狙う元カノ安堂が現れ、猛攻撃を仕掛けてきて・・・ 安堂も大概だが寧子もひどい。メンヘラ祭りだわっしょいわっしょい。安堂...
北斎の絵はピンクにしても素敵。 鬱で過眠症で無職の寧子は津奈木と同棲三年目。 津奈木の言動に絶えずイライラし、目下引きこもり中。そんな寧子の前に津奈木との復縁を狙う元カノ安堂が現れ、猛攻撃を仕掛けてきて・・・ 安堂も大概だが寧子もひどい。メンヘラ祭りだわっしょいわっしょい。安堂により強制的に働かされることになった寧子だが、バイト先のヤンキーたちの懐の深さに救われ・・・ほっこりハートウォーミングな展開になるかと思ったら、ウォシュレット問題で心の鎖国開始・暴走という見事なメンヘラっぷりを見せつけてくれる小説。
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久しぶりに現代作家の作品を読みました。 一番の印象は読みやすい、よくわかんないから流す法が必要なくて、日記を読んでるような感じがしました。 大きな声を出して、それなりに奇行に走っても、人に受け入れられて、人生なかなか気楽そうな人に一見みえるけど、当の本人たちはそうでもないのかも...
久しぶりに現代作家の作品を読みました。 一番の印象は読みやすい、よくわかんないから流す法が必要なくて、日記を読んでるような感じがしました。 大きな声を出して、それなりに奇行に走っても、人に受け入れられて、人生なかなか気楽そうな人に一見みえるけど、当の本人たちはそうでもないのかもしれません。 知らない人に言いがかり持たれたり、何日も追いかけられての反応も こういう人いるのかな と思いつつも、いるのだろうと納得の今っぽいリアルさがありました。
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自分自身とは別れられない。苦しんでも全身空っぽにはなれない。分かってくれる人なんて結局は自分なのかも。
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誰か映画化してくれないかな まぁ無理か。 楽しい話じゃないし、きわどすぎるもんな。 感情と色彩が鮮やかで、何故か映画化してほしいと思った。 読み終わって見ると、このピンクの北斎の装丁もすごくいいな。 生きにくさと、感情を爆発させることに対する憧れって、誰でも感じてる感情なん...
誰か映画化してくれないかな まぁ無理か。 楽しい話じゃないし、きわどすぎるもんな。 感情と色彩が鮮やかで、何故か映画化してほしいと思った。 読み終わって見ると、このピンクの北斎の装丁もすごくいいな。 生きにくさと、感情を爆発させることに対する憧れって、誰でも感じてる感情なんじゃないかな。
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人にわかってもらうのは難しい。不器用なわけではないけど、なかなかうまく進んでいかない主人公の背中を押してあげたくなる作品。
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よく人はなんでもかんでも理由を探す。 「どうして生まれてきたんだろう」「なんのために生きているのか」「どこからきてどこへ行くのか」「あの人の○○なところ嫌い」「生理的にダメ」etc… 物事に理由なんてあるわけないじゃない。すべては運命、宇宙の流れ・・・・・・まあ、そこまでは言...
よく人はなんでもかんでも理由を探す。 「どうして生まれてきたんだろう」「なんのために生きているのか」「どこからきてどこへ行くのか」「あの人の○○なところ嫌い」「生理的にダメ」etc… 物事に理由なんてあるわけないじゃない。すべては運命、宇宙の流れ・・・・・・まあ、そこまでは言わないけれど、生きているだけで、それ自身には理由も猫の毛もないんだね。時は流れ人は死ぬ。それには理由がないように、人のあれこれには理由なんて不必要さ。
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自己完結した人間がここまで増えてしまった時代における、恋愛の不可能を描いた小説である。 自己完結した人間は、恋愛というシチュエーション抜きで世界に対して「閉じる」ことができる。だからわざわざ「二者完結」などという、メンドクサイ状態を他人との間に構築すら必要がない。 つまり、自...
自己完結した人間がここまで増えてしまった時代における、恋愛の不可能を描いた小説である。 自己完結した人間は、恋愛というシチュエーション抜きで世界に対して「閉じる」ことができる。だからわざわざ「二者完結」などという、メンドクサイ状態を他人との間に構築すら必要がない。 つまり、自己完結できる人間は恋愛をしないのである。 と、 あとがきのこの文章に、 軽く眩暈を覚えた、、、 板垣寧子のような メンヘラではない 過眠症でもない 感情の起伏も激しくはない でも、 時々ふと世の中の自分との間に なんとも言えない大きな溝を感じ 急にこわくなり 今までのすべての自信が なくなったように感じたり 突然なにもかもが嫌になり コタツやあったかい布団や なんの主張もないただやさしくて ぬるいオトコのカラダに 埋れていたいと感じたり 硬くて冷たくて なんの反応もない壁や床を 素手で叩き割りたくなったり そんな、 わたしが自己完結してしまった今、 もう誰かと普通の恋愛は 出来ないのだろうか もう私には恋愛は 必要ではないのだろうか
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