ねたあとに の商品レビュー
「俺が寝た後に、皆がものすごく楽しい遊びとか会話をしていたら悔しいじゃないか」 文庫化を待ったが待ちきれずハードカバーで読了。 著者の持ち味が凝縮された作品。 コモローは著者で、ヤツオは古道具屋を経営するヤスローさんがモデルなんだろうなあ。 夏だけ機能する別荘にあつまってオト...
「俺が寝た後に、皆がものすごく楽しい遊びとか会話をしていたら悔しいじゃないか」 文庫化を待ったが待ちきれずハードカバーで読了。 著者の持ち味が凝縮された作品。 コモローは著者で、ヤツオは古道具屋を経営するヤスローさんがモデルなんだろうなあ。 夏だけ機能する別荘にあつまってオトナがわちゃわちゃ遊んでいる、ただそれだけなのに、いとしくてたのしくて安心する。 とりわけ事件もない、不変。 麻雀牌でやる「ケイバ」 サイコロの出目で、性格出身地職業口癖趣味特技、見た目のパーツや声まで決める「顔」 質問の最後だけ(世界が明日で終わるならどうしますか→「どうしますか」の部分だけ)がお題となり、それに対して答えを持ち寄り、質問の全貌を明かしてみんなで楽しむ「それはなんでしょう」 どこで、だれが、なにを、どうしたゲームのように短冊折りにした紙に書いていく「タンカ」 などなど、大人の遊びは尽きない。 虫が嫌いな私なのに 仲間に入って夜更けまでだらだらと遊びたくなる。 そこには熱気とか活気とか青春とかはこれっぽっちもなくて、 ただただ「遊ぶ」というスタンスがいい。 何かする方も、みる方も、どっちもいい加減なこの家で行われている夏の暮しは、たぶん、誰しもが憧れてやまない。
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2年前に買った本(ようやく読んだ) 夕涼みながら、縁側でだらだらと読みたい本だと思いました。 山荘に集まる人達の、次の瞬間には本当にどうでもよくなるような会話や、細やかな生活の描写がとても楽しい。 自分もその場所にいるかのような気持ちになる。 娯楽の無い山荘で楽しむ為に作られた...
2年前に買った本(ようやく読んだ) 夕涼みながら、縁側でだらだらと読みたい本だと思いました。 山荘に集まる人達の、次の瞬間には本当にどうでもよくなるような会話や、細やかな生活の描写がとても楽しい。 自分もその場所にいるかのような気持ちになる。 娯楽の無い山荘で楽しむ為に作られた「手作りゲーム」が素敵。 「顔」や麻雀を使った「ケイバ」やってみたいなあ。 お話の中で3年も時間が経過しているのに、そこでの生活の様が何も変わらない(集まっている人もぜーんぜん変わらない)のもいい。 何にも始まらないけれど、そこには圧倒的な生活がある。 些細だけれど贅沢な日々。 長嶋有のお話には、おかしみと愛らしさが溢れているなあと再確認した一冊でした。
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うーん、なんだろ。新聞に連載されたときに読もうとしたけど ストーリーがつかめなくてやめた。 本になったものを読んだんだけど、元々ストーリーがなかった。 途中、挫折しそうになったけど、ときどきイカしていて、読みきった。 そういう本。
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大好きな本。 日常の記録、と思ってたけど、 これは遊びの部分だけ切り取った本なんだなぁと今回は実感。 でも、生活が濃くある。 三年間という時間の厚みがいいね。 私がいちばんすきなのは「顔」で、 ぜひやってみたい。
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別荘でのひと夏を3年分ぐらい切り取ったもの。 みんなでゲームをしたり、掃除をしたり、食事をしたり。 そう書くと、なにか夏の思い出!みたいなはなばなしい映像が頭をよぎりそうだが、そうではない。 ふだん住んでいる家よりもひょっとしたらぼーっとするような、せっかくだからアレをしようとか...
別荘でのひと夏を3年分ぐらい切り取ったもの。 みんなでゲームをしたり、掃除をしたり、食事をしたり。 そう書くと、なにか夏の思い出!みたいなはなばなしい映像が頭をよぎりそうだが、そうではない。 ふだん住んでいる家よりもひょっとしたらぼーっとするような、せっかくだからアレをしようとか、みんなであれを食べよう!よっしゃバーベキューだー!といったことはまったくない。 話中に出てくるゲームが楽しそうで、やってみたくなった。
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あいかわらずディテールにぐっとくる。細かい日常の描写がえんえん続くので、苦手な人はダメかもしれないけど、私にとっては理想世界(山小屋にこもって皆で変なゲーム)自分も混ぜてもらったみたいでここちよかった。 20111101再読。やはりいい。長嶋有ブーム再来。前回気づかなかった細か...
あいかわらずディテールにぐっとくる。細かい日常の描写がえんえん続くので、苦手な人はダメかもしれないけど、私にとっては理想世界(山小屋にこもって皆で変なゲーム)自分も混ぜてもらったみたいでここちよかった。 20111101再読。やはりいい。長嶋有ブーム再来。前回気づかなかった細かいあるある描写に感動。
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夏の別荘(虫多め)での生活。 何も起こらないのに、面白い。 毎夏変わらない光景だったり、ちょっと変化があったり。その家庭にとっては当たり前過ぎて、今更なんでって聞かれても、ということを掬って描くのが上手い。 友達の友達と、細かいことは聞かずに過ごすのは大人な感じ。そんな人との距離...
夏の別荘(虫多め)での生活。 何も起こらないのに、面白い。 毎夏変わらない光景だったり、ちょっと変化があったり。その家庭にとっては当たり前過ぎて、今更なんでって聞かれても、ということを掬って描くのが上手い。 友達の友達と、細かいことは聞かずに過ごすのは大人な感じ。そんな人との距離が味わい深い。
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これは面白い!ただただユルく展開も何もあったもんじゃないのに、この面白さ!こんな小説もありだな、と思えます。 お家大好きのインドア派にとってはたまらない。 特に「顔」、今すぐにでもやりたくなった。
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殺人も恋愛も何も起きない。山小屋で家族や友人とあそぶだけ。それも超インドアな自作のあそび。だけど面白い、日常の人と人とのやりとりだからこそ面白い。
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図書館で借りた 夏でも、涼しいくらいの山荘に、ゆるい大人たちが集まってゆるいゲームをしながらゆるゆるとすごす話。 夏なのに、涼しすぎて暖を求める描写が多いのが、気に入った。 ケイバ、顔、それは何でしょう、タンカ、軍人将棋、ダジャレしりとりというオリジナルの(?)ゲームがそれぞ...
図書館で借りた 夏でも、涼しいくらいの山荘に、ゆるい大人たちが集まってゆるいゲームをしながらゆるゆるとすごす話。 夏なのに、涼しすぎて暖を求める描写が多いのが、気に入った。 ケイバ、顔、それは何でしょう、タンカ、軍人将棋、ダジャレしりとりというオリジナルの(?)ゲームがそれぞれいい味出している。 ★3つだけど、かぎりなく★4つに近い3つ。 著者のwebページもゆるい。 http://www.n-yu.com/profile.html 誰かの、オススメだったように思うので前々から読みたかった。
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