手 の商品レビュー
表題作。 いいか悪いかは置いておいて、この主人公の生き方、観点、いいなあ。 おじさんコレクション。。。 社会を知りたい、観察したい、 そんな平静な姿勢がうらやましい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
最初の「手」という話が好き。 男の人たちから「顔が可愛い」とチヤホヤされまくる主人公のサワコはきっと美人なのだろうとおもう。 NOとは言わず、言われるがままに従順で おそらくセックスも上手い、 でも決して男の人には依存せず、 どこか褪めてるサワコは まるでアンドロイドのように完璧でエロティックで魅力的だ。 最後に結局二股をかけられていた森くんと別れる時でさえ、優等生的で、ロボットみたいだ。 あたしだったら、きっとあんなに綺麗に手放すことができない。 森くん、森くんの彼女まで含め、すったもんだを繰り返し、もっと醜い部分を晒してしまうだろう。 最後までうつくしく、森くんをへんに正当化して 飲みこんでしまおうとするサワコはやっぱり、 人形みたいだった。
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2015年3月28日読了。 「手」は顔が見えない感じなのがゾクゾクする。褒姒のエピソードを使った「笑うお姫さま」が好き。
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表題作の「手」が好き。 会社では基本的におじさんが力を持っていて、目立つ存在。 女性はおじさんと上手く付き合うことを社会でやっていく上で求められる。 この話の主人公はかなり冷めているし、父親の影響か特に歪んだ部分もある。 でも、嫌なことがあっても、おじさんと付き合わなきゃならない...
表題作の「手」が好き。 会社では基本的におじさんが力を持っていて、目立つ存在。 女性はおじさんと上手く付き合うことを社会でやっていく上で求められる。 この話の主人公はかなり冷めているし、父親の影響か特に歪んだ部分もある。 でも、嫌なことがあっても、おじさんと付き合わなきゃならない、好かれなきゃやっていけないのは変わらない。 それなら好きになってやろうじゃないか、逆に可愛さを愛で、愚かさを笑ってやろうではないか、という考えは分かる気がした。 他の短編では娘のいる父親が主人公の話もあって、作者は色々な立場から書ける人なんだなーと素直にすごいと思った。
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女性であることを楽しんで生きているので、時々彼女がこうして紡ぐ、女性であることの生きづらさにはうまく共感できなかったりする。
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最近ナオコーラさんにハマっている この人の恋愛観というか、描かれる人物の恋愛模様が好き。時々痛いほど共感できるし。 「この男サイテー」と思う一方で 「これ、、、俺や」と思う自分もいる。 共感しつつも自分の汚さに気付く それができるのがナオコーラさんの作品だとも思う。
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「人のセックスをわらうな」よりは腑に落ちる感じ。 ふ~ん、って思うくらいの日常感。 そういうこともあるだろうね、って。 穏やかな感じ。
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ナオコーラ作品をちまちま読み返している最中。 どの作品でもそうだけど、ナオコーラさんが描く女の人、私嫌いじゃないんだよなぁー。 いや、リアルにいたら友達になれるタイプかって言ったらそれは違う気もするけど。 みんな芯が通ってるし、他人に揺さぶられてないし、今回の表題作の主人公もそう...
ナオコーラ作品をちまちま読み返している最中。 どの作品でもそうだけど、ナオコーラさんが描く女の人、私嫌いじゃないんだよなぁー。 いや、リアルにいたら友達になれるタイプかって言ったらそれは違う気もするけど。 みんな芯が通ってるし、他人に揺さぶられてないし、今回の表題作の主人公もそう。おじさんが好きで、盗撮したおじさんのパーツを、自作のホームページで公開してる寅井がいちいち考えることが、なんだか可愛らしくも見えた。 それと会話の描写が本当に唯一無二。 四つの短編のうち、「お父さん大好き」が好きだった。
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三十歳くらいまでは誰でもそうだよ。人と話すときは緊張するよ。お父さんも、銀行で働いていた頃、外回りをするときらいつも緊張してた。でもだゆまん大丈夫になってきて、楽しくなっていくんだ。たまに、『人と話すの、全然平気』って人、若い人でもいるけど、稀だね。皆が、そうなんだよ。若いときは...
三十歳くらいまでは誰でもそうだよ。人と話すときは緊張するよ。お父さんも、銀行で働いていた頃、外回りをするときらいつも緊張してた。でもだゆまん大丈夫になってきて、楽しくなっていくんだ。たまに、『人と話すの、全然平気』って人、若い人でもいるけど、稀だね。皆が、そうなんだよ。若いときは大変なんだよ。だからサワちゃんも大丈夫。年を取れば平気になるよ。
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2009年、第140回芥川賞候補 -------------------------------------------------------------------------------------------- 芥川賞第140回 平成20年/2008年下半期 (平成2...
2009年、第140回芥川賞候補 -------------------------------------------------------------------------------------------- 芥川賞第140回 平成20年/2008年下半期 (平成21年/2009年1月15日決定発表/『文藝春秋』平成21年/2009年3月号選評掲載) 受賞 津村記久子 「ポトスライムの舟」 候補 鹿島田真希 「女の庭」 墨谷 渉 「潰玉」 田中慎弥 「神様のいない日本シリーズ」 山崎ナオコーラ 「手」 吉原清隆 「不正な処理」
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