手 の商品レビュー
おじさん収集家って、読んでいて気持ち悪いけど、なんだかやはり、変わりものの主人公×ちょっとおかしな設定って、本谷有希子をおしゃれにした感じだろうか。でも、本谷有希子ワールドは同類相憐れんで救いがあるのに比べて、山崎ナオコーラって孤独。
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手: ハッピーおじさんコレクションというHPを作るほど おじさん好きな主人公 寅井サワ。 新聞のラテ欄を作る仕事をしている。 この著者の物語に出てくる女の子は 恋愛下手だったり友達付き合いの苦手な子が多い。 人と真剣に向き合おうとしない。 男の子とのお別れのシーンでも、男の子...
手: ハッピーおじさんコレクションというHPを作るほど おじさん好きな主人公 寅井サワ。 新聞のラテ欄を作る仕事をしている。 この著者の物語に出てくる女の子は 恋愛下手だったり友達付き合いの苦手な子が多い。 人と真剣に向き合おうとしない。 男の子とのお別れのシーンでも、男の子は泣いているのに 女の子は最後まで笑っていた。女って怖い。 でも普通、男の子が女の子に 「生理的につき合えない」なんてこと言うかな。言わないよね。 他3編は、これといって・・・。
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読んでいて思ったのは、この人にはこの作品を書かなければいけない切実な思いや切迫した感情があったのだろうか、ということ。そればっかし考えていた。たぶん、その答えは否。これの前に読んだのが大江健三郎の「さようなら、私の本よ!」だった影響が丸かぶりで出ていて、これは果たして文章にして、...
読んでいて思ったのは、この人にはこの作品を書かなければいけない切実な思いや切迫した感情があったのだろうか、ということ。そればっかし考えていた。たぶん、その答えは否。これの前に読んだのが大江健三郎の「さようなら、私の本よ!」だった影響が丸かぶりで出ていて、これは果たして文章にして、世の中に出て行く必要性があったのだろうかっていう疑問に駆られた。僕の中で一つのモードの切り替えがあったような気がする。正直、話はまあまあなんだけど。ダメだと思う。うん、ダメ。(10/3/14)
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4編のでこぼこした短編集。表題作の「手」がいちばん良かった。あいかわらず、このひとの文章は五感を刺激する。屈折したファザーコンプレックスを抱えて、年上のおじさんを可愛いと思ったり、ニヒルな視線で笑ったり、仕事も適当で、恋愛も流されやすくて、ふわふわ漂っているような主人公の生き方に...
4編のでこぼこした短編集。表題作の「手」がいちばん良かった。あいかわらず、このひとの文章は五感を刺激する。屈折したファザーコンプレックスを抱えて、年上のおじさんを可愛いと思ったり、ニヒルな視線で笑ったり、仕事も適当で、恋愛も流されやすくて、ふわふわ漂っているような主人公の生き方に共感なんてしていないのだけど、時々、ものすごく、みぞおちに入るフレーズがある。これがナオコーラ・マジックなのだろうなあ。実験的な作品ではなく、こんなナオコーラをもっと読みたい。
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サワちゃんの「ハッピーおじさんコレクション」見てみたい。 フェチじゃないと共感できないかもしれないけど、興味本位で。
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表題作の「手」が好み。 気持ち悪いと評される主人公の気持ちにシンパシーを感じる私は、やはりどこか歪んでいるのか。 おじさんを通して世界を見るサワちゃんと違って、私はまた別のものを通して世の中の稜線を眺めている。
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中編と短編が入った本。中編の表題作が飛び切りおもしろい。 ファザコン小説って中帯に書いてあったけれど、ちがうんじゃないかなあ。 単に、「おじさん」に興味があるってことだけだと思うけど。
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「手」は「長い終わりが始まる」と似たものを感じた 「どうして付き合えないの?」「生理的に」っていうやりとり これを聞けちゃう主人公は強いけど そういう強さがきっとこういう関係を生みだしちゃうんだろうな てわかるけど やっぱり男ってやーね
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森さんの別れの言葉で「生理的に」っていうのがあったけど、言葉の意味わかって言ってるのかってどついてやりたくなって、しかも、寅井さんの優しい言葉かけに泣くぐらいだったら、始めから、やめときなさいと野暮な説教をしたくなる。 でも、寅井さんの言葉を借りて言えば、これが社会なのかもしれな...
森さんの別れの言葉で「生理的に」っていうのがあったけど、言葉の意味わかって言ってるのかってどついてやりたくなって、しかも、寅井さんの優しい言葉かけに泣くぐらいだったら、始めから、やめときなさいと野暮な説教をしたくなる。 でも、寅井さんの言葉を借りて言えば、これが社会なのかもしれない。 寂しさをアピールしつつ近寄る大河内さんもなんだか気持ち悪かったし後味悪い。 ナオコーラさんの作品の登場人物は、自分の知り合いのキャラとかぶることが多く、つい身近に感じてしまうのだ。
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図書館にて。 この人すごいな。きっついし、腹黒くて毒舌。 「これが社会なのだ」「私は最後まで笑っていた」
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