ダブル・ファンタジー の商品レビュー
引っ越して新しく通う図書館には、「少し前に人気のあった本」のコーナーがある。こんなコーナー他の図書館にもあるのかな、なんかいいとこついてるなぁと思って見ていた。そのコーナーから「そうそう、これ出版された時、話題になって読みたいと思ってたんだ」と手に取る。出版された年を見てビックリ...
引っ越して新しく通う図書館には、「少し前に人気のあった本」のコーナーがある。こんなコーナー他の図書館にもあるのかな、なんかいいとこついてるなぁと思って見ていた。そのコーナーから「そうそう、これ出版された時、話題になって読みたいと思ってたんだ」と手に取る。出版された年を見てビックリ。もう8年半? 「少し前」どころじゃないじゃん… あまりの年月の早さに悲しくなる。 8年半前に読んだら、どうだったんだろう。 その時に読んでいて欲しかった… なんか今は違うって感じがした。 悲しい…
Posted by
天使の卵を読んで以来好きで、おいコーシリーズも好きな作家、村山由佳の新境地ともいえる作品。とてもじゃないけれど、共感は出来ないし、素直に面白かったとは言えない作品。主人公は相変わらず不器用だとは思ったが…。でも自由でいいな。こういう生活(性活)がしたいというわけではなく、不器用な...
天使の卵を読んで以来好きで、おいコーシリーズも好きな作家、村山由佳の新境地ともいえる作品。とてもじゃないけれど、共感は出来ないし、素直に面白かったとは言えない作品。主人公は相変わらず不器用だとは思ったが…。でも自由でいいな。こういう生活(性活)がしたいというわけではなく、不器用ながらも一生懸命自分の気持ちと向き合う努力をして、失敗しながらも少しずつ学んで強くなっていく主人公は十分魅力的だなと思ったし、そういう描写を丁寧に描くのはさすが村山作品だなといった印象。
Posted by
世の中には心もカラダも満たされている女性がどのくらいいるのだろう 岩井ちゃんみたいな人がいたら離れられなくなっちゃうだろうに なっちゃんたら・・・
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
村山さんの本はアタシにとってはすごく読みやすいです。ときどき大胆すぎる表現にドキッとするけど、好きな類です 笑 志澤さんにはガッカリしました。。。突き放しておいて最終的にはヨシヨシするのかなぁなんて思ってたんですけど、でも冷めてしまえばよくあるパターンなのかなとも思います。 結局は相手がどうのこうのよりも、自分のその時の状態によて交わり具合も変わるのかなって感じました。 でもあくまでコレは奈津の場合ですけどね 笑
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
新作を買って読んだ(のだと思う)時は、結局のところ「浮気」で「セックス」に流される女性という点からどうにも受け入れられなかった。 村山由佳さんの作品が好きだったが、物書きの主人公や住んでる場所からどうしても作者を連想してしまうし、どこまでがフィクション?と思えてしまって。 それ故長らく読み返さず閉まっていたけど、本棚の整理を兼ねて読み返した。 当初抱いた程の嫌悪はないし、女性でもこれだけ(男性のように)セックスに重きを置いたり、それに流されるのもいいといえばいいのだろう。 (やっぱり浮気である、のが気にはなるとはいえ、旦那がそれでもいいから離婚は考えてくれ、というのだから仕方ない) 男の影響を受けつつも、どんどん強くなっていく主人公も悪くない。 盲目的に相手を信じる事の愚かさも同時に覚えて、また自分にも覚えがあるだけ苦笑いしてしまいつつ。 この主人公は、その後どうなるのだろう。 きっと大林ともそこそこに愉しんで、次の男が出来るのだろうとは想像に難しくないが、その後。 現状では旦那の元へは戻らないと思うが、「女の賞味期限」を迎えたその時、田舎に戻ろう、と思うのだろうか。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
奈津は最後まで「母の娘」である自分から抜け出せず、この物語は自由、そして支配と依存関係を描き切っていた。そう簡単に抜け出せる世界でないことまで見事に。 志澤との関係と、岩井との関係で、同じような言葉が繰り返されているのがとても好き。 "たぶん、区別がとても難しいせいだと奈津は思った。志澤を男として好きだという気持ちと、寂しいから頼りたいという気持ちとの間の区別が。どちらが元になっても、「逢いたい」のは同じなのだから。" "いま、岩井良介に逢えないでいるのを寂しく思うこの気持ちが、はたして心から発したものなのか、躯から発したものなのかが、奈津にはわからない。その二つを完全に分けて考えることは難しい。もしも心だけでいいのなら、志澤との逢瀬をあれほど無闇に欲しがらずに済んでいたはずだし、逆に躯だけでかまわないのなら、いつか呼んだあの出張ホストとでさえ時々会ってうまくやる程度のことは出来ていたかもしれない" 奈津が感じていることは変わらないように思う。志澤であっても、岩井であっても。男の問題でもなく、セックスそれ自体の問題ではなく、奈津の心の在り方が同じだから、同じような回想をするのだろう。私がこの話を好きなのは、奈津が、35年間”母の娘”として生きてきた奈津が、彼女がある意味で搾取し続けている男性との出会いを通じて変わるのではなく、支配と依存の関係を受け入れて、つまり、”母の娘”として生きていくことを受け入れるかのような描写で終わることが好きだ。 "ここまで来た以上、もう後戻りはしない。女としてまだ間に合う間に、この先どれだけ、身も心も燃やし尽くせる相手に出会えるだろう。何回、脳みそまで蕩けるセックスができるだろう。 そのためなら――そのためだけにでも、誰を裏切ろうが、傷つけようがかまわない。そのかわり、結果はすべて自分で引き受けてみせる。"
Posted by
欠点もある夫を確かに愛していたのに、おっさんにほだされて、心も身体も完璧な男を探し始めてしまった女性。自由と孤独の出口なき迷路にまよいこんでしまったね。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
主人公が同い年で、夫との年の差も近い。 仕事や境遇は違うけど、奈津さんとは似てるところもあって、勝手に親近感。 こういうラブストーリーが面白く読めるようになったのは、30過ぎてからだ。 女性の、あまり公にしない部分が赤裸々に描かれているだけに、レビューは書きづらい(;^_^A 思うに、恋愛体質というのは肉体的欲求と心理的欲求のどちらを重視するかで変わると思う。 ただ男性と抱き合えれば済むのなら、相手に家族がいようが関係はない。 そこに心も癒されたいという欲求が生まれ、その人の特別になりたくなって、そうなると不倫関係は終わらせないと辛い。 どうして、体も心も癒してくれる相手が既婚者だったのかね。 こういうところがうまく行かない。 心のすれ違いを体でしか埋められないから、自由なあまり別の相手を求めてしまう。 また、現れてしまうんだよね、心に穴が開いてるときに限って。 ほんとは、ただ独りを愛して愛されたいだけなんだけど、それが叶わないばっかりに、いや、叶っていることに気づかないばっかりに離れることになってしまう。 実際、女性は一人の男性に一通りの愛され方をされるだけじゃ満足できないのだろう。特に体は。 でも、心はただ一人を求めているから、そうでなければいけないと思っているから、誰かのものになる。 心の安定を捨て去ってまで、体の求めるものに忠実になるわけに行かないから。 あまり書いてると、浮気願望があるかのように思えてくる(-ω-;) ないよ。 奈津さんを羨ましいとは思わない。 欲望に正直に生きると孤独で虚しいってことは何となくわかるから。
Posted by
奈津・三十五歳、脚本家。尊敬する男に誘われ、家を飛び出す。“外の世界”に出て初めてわかった男の嘘、夫の支配欲、そして抑圧されていた自らの性欲の強さ―。もう後戻りはしない。女としてまだ間に合う間に、この先どれだけ身も心も燃やし尽くせる相手に出会えるだろう。何回、脳みそまで蕩けるセッ...
奈津・三十五歳、脚本家。尊敬する男に誘われ、家を飛び出す。“外の世界”に出て初めてわかった男の嘘、夫の支配欲、そして抑圧されていた自らの性欲の強さ―。もう後戻りはしない。女としてまだ間に合う間に、この先どれだけ身も心も燃やし尽くせる相手に出会えるだろう。何回、脳みそまで蕩けるセックスができるだろう。そのためなら―そのためだけにでも、誰を裏切ろうが、傷つけようがかまわない。「そのかわり、結果はすべて自分で引き受けてみせる」。
Posted by
4分の3まではぐいぐい引き込まれて読んだ。最後の7歳年下の大林との話でなぜか白けてしまった。岩井で良かったじゃん。岩井好き。なんで他の男にいくかなあ。 でも女性の描く官能小説はイイネ!社会的地位はあって子はなく、名実共に自由な奈津が羨ましいわ。
Posted by