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雪の断章 の商品レビュー

3.8

149件のお客様レビュー

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雪国ならではの描写

佐々木丸美の本は初めてですが、綺麗な世界観に引き込まれました。 1人の少女を巡っての話ですが、これが鎖のように繋がっているとは… 忘れな草、花嫁人形、風花の里を合わせて読むと世界が一つに繋がり大変面白いです。

鹿内美保

2024/11/26
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ロマンチックな物語で詩的な文章がさらにそれを助長していた。語り手は生い立ち故か自分1人でなんでも解釈してしまうという飛鳥1人。しかし、そんな彼女がどうしても一緒になりたかった裕也さんと意思疎通を出来たと感じたのが殺人の件で初めてというのがものすごく切なかった。そして史郎さんの最期も。彼が選んだ最期は必ずしも肯定できるものでは無いが、納得して自死を選ぶ そこにいたるまでの過程は彼の望みと直結していて潔く、読者側としても納得できるものがあった。1つだけ言うならば、あれほどに憎んだ礼子と同じ青酸カリを飲んで死んだというのが、彼なりの贖罪だったのだろうか。そしてこれによって裕也さんと飛鳥には決して消えることの無い深い傷が残り、失くしたものを2人で今後どうにか癒さなければならない。史郎さんの飛鳥への愛はラストに明かされものすごく深く確かに愛だけどそこには闇の部分があるものだった。そして裕也さんと飛鳥の愛には純愛だけど、拾ったもの、拾われたものとしての枷がついていた。ここの一筋縄ではいかない愛の形の違いがまたどこか人間臭くてロマンチストだと感じた。 私はこの小説で厚子さんの「失っても別のもので埋められるものとそうでないものとの区別をしなくてはなりません」という言葉がものすごく真意だと思い刺さった。

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2024/08/05
  • ネタバレ

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ちょっとどうしよう、今読み終わったけど涙が止まらない。史郎さんロス。 小公女セイラとかが好きだった私にとって、展開は読めたけど、そこに映る人間模様や情景描写、特に雪との描写が素敵だった。 佐々木丸美作品に出会えてよかったです。

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2024/05/25
  • ネタバレ

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文は面白い。 けど、主人公の性格が苦手過ぎて、最後まで好きになれなかった。 「いつも自分だけでかたくなに信じ込んで、まわりを無視した狭い幼い考え方しかできないのだ」 祐也さんの言う通り。 しかも犯人知ってるとか言っちゃう?「仮に知ってても教えない」って仮定の話にしておくとか、「嘘に振り回されていい気味」とか言って躱せば良いのに、相手をこてんぱんに叩きのめしたいがためだけに情報与えちゃう。史郎さん死んじゃったじゃん! 祐也さんと結ばれたから、キープしてた史郎さんを切り捨てたとしか思えない言動。 あんな性格でも周りがチヤホヤしてたのは、器量良しだからでしょ? 素直に生きよ、というメッセージ本なのかもしれないけど、史郎さん推しだったので、許すまじ。

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2024/04/24

文章が雰囲気があって魅力的。世界に入り込んでしまった。 しかし主人公の言動にイライラ... •それは言っておけよ!ってことは言わない •言わないけど暴挙にはでて迷惑かける •いくら唆されたっていってもその言葉をあの人にかけるかね... •それ言ったら絶対守ろうとした人窮地に陥るや...

文章が雰囲気があって魅力的。世界に入り込んでしまった。 しかし主人公の言動にイライラ... •それは言っておけよ!ってことは言わない •言わないけど暴挙にはでて迷惑かける •いくら唆されたっていってもその言葉をあの人にかけるかね... •それ言ったら絶対守ろうとした人窮地に陥るやつじゃん、え言っちゃうんだ(焦) いじめていた奴以外の身近な周りの人に同情したくなった。 そのもどかしさも含めて一気に読んでしまった。最後はえぇ…という感じ。主人公の発言さえなければこうはいかないだろうにと。 でも面白く読めた事は確かなので次の作品も読む

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2024/02/18
  • ネタバレ

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再読。ミステリーだと思って読むと肩透かしかもしれない(警察が無能すぎる)。 しかし、昔の、生真面目な、ツッコミどころ満載の少女漫画のようだと思って読むと非常に面白いしときめくし楽しめる。 青崎有吾が帯を書いているのが意外で嬉しい。 メルヘンを感じる北海道の風景、雪、すれ違う恋模様。ちょっと、宮崎駿が好きそうだな、と思った。 史郎さん……なぜあんなに楽観的でいられるのか。自分の行動に後悔はなくとも、結婚したら飛鳥も巻き込むことになるに決まってるのに。しかし、殺人犯でなければ史郎さんが一番好きだった。あと管理人のおじさん。厚子さんも素敵。 飛鳥は飛鳥で、史郎さん自身の気持ちや行く末については考えず、「殺人者を許す自分」というあくまで自分の問題として捉えているのが彼女ならでは。「犯人を知っている」なんて言ってしまうのは、うかつすぎる。 祐也さんがクリスマスパーティーで「同期の桜」を歌っていたのがおかしかった。あの東京の彼女とは一体どうなっていたのだろう。最後に、「ベーゼ」が印象的だった。

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2024/02/08

二年前くらい前から密かに気になっていて、冬真っ只中なので読んでみた。 今まで読んだことのないような作品だった。 ジャンルとしては一応ミステリに入るのかなとは思うけど、ここまで文学的要素もりもりのミステリは初めて読みました。 孤児である飛鳥は本岡家に引き取られたものの、そこで家族か...

二年前くらい前から密かに気になっていて、冬真っ只中なので読んでみた。 今まで読んだことのないような作品だった。 ジャンルとしては一応ミステリに入るのかなとは思うけど、ここまで文学的要素もりもりのミステリは初めて読みました。 孤児である飛鳥は本岡家に引き取られたものの、そこで家族から酷い虐めにあい、家出した先で祐也に出会い、そこから二人の共同生活が始まるというストーリー。 幼い頃から中高大と進む中、祐也に対しての尊敬•温情に恋心が芽生えていく心中が、ここまでかというほど繊細に描かれていて、叶うはずのない思いにとても切ない気持ちになった。 そして、飛鳥の心情描写と、札の”雪””冬”が、いい感情の時も悪い感情の時も非常にマッチしていて、美しさすら感じました。 とにかく我が強いことにひたすら苦悩する飛鳥、穏やかで包み込むような優しさの祐也、一歩引いたところから茶々を入れるように飛鳥を見守る史郎、嫉妬心でちょっと意地悪なお手伝いさんのトキ、見た目よりもだいぶ強かな厚子等々、魅力的な登場人物が沢山出てくるのも良かったです。 純文学ではないが、それに匹敵する文学作品を堪能できました。 ただ、主人公とは完全には分かり合えないため星四。

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2023/11/03

私は好きではない。本のことでは無く、飛鳥のこと。どうして、考えてばかりで素直に行動を起こさないのか?なぜ、自分の中で終わらせようとするのか?理解できない。 同じような感じで「氷点」もそう。

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2023/09/29

昔の作品ということで、台詞回しや描写が、たしかに古風。くどくどと何回も同じことを書いてあると思えば、唐突に話を進めたり…と、読者としては受け止めるのに、なかなか難しいものがありました。挫折しそうになりましたが、最後、どういう終わり方になるのかが気になって、それだけのために読み終え...

昔の作品ということで、台詞回しや描写が、たしかに古風。くどくどと何回も同じことを書いてあると思えば、唐突に話を進めたり…と、読者としては受け止めるのに、なかなか難しいものがありました。挫折しそうになりましたが、最後、どういう終わり方になるのかが気になって、それだけのために読み終えました。 文書の書き方なのか、主人公の強情さ?クセの強さ?私には合わないな…と思ってしまいました。

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2023/07/21

分厚く、文字も小さかったので読み終えるのに時間かかった〜 異色な家族の関係性を描いていて、最終的にはそいうことになって、難しい感情でした

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