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旅する力 の商品レビュー

4.1

76件のお客様レビュー

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    26

  2. 4つ

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2009/10/04

旅関連では、今年一番良い本かもしれません。 旅と言えばこの人、なんだけど文章力の裏打ちとなったデビュー前の話や、実際に放浪の旅での記憶のコラージュ、その文章のみずみずしさに ガッツンとやられてしまいました。 同じ旅好きとしては、同年代に生きていてくれてありがとうと言いたい気持ちで...

旅関連では、今年一番良い本かもしれません。 旅と言えばこの人、なんだけど文章力の裏打ちとなったデビュー前の話や、実際に放浪の旅での記憶のコラージュ、その文章のみずみずしさに ガッツンとやられてしまいました。 同じ旅好きとしては、同年代に生きていてくれてありがとうと言いたい気持ちでいっぱい。 旅における心の変遷や目に映る物、また感じ方など、自分との共通点もあり(多分誰でもそうだと思う) 名言や名引用が多かったので、一部をノートに書き留めました。 これだけ経験してきた人が言うのだから間違いがあるはずもないですし、宝物のように思います。 有り難う沢木さん!

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2011/09/03

最初はなるほどと膝を打ち、次にそうそうと手を叩き、読み進めていくうちに涙が出てきた。それほど強く願った自覚はなかったけど、やはり私も旅に出たかったのかもしれない。沢木耕太郎のように自分の内側を感じ取れる、言いかえれば(結果として)自分探しの旅に出たかったのかもしれない。

Posted byブクログ

2009/10/04

深夜特急ノート これまでに世話になった人達とのエピソード アン・タイラーの夢見た旅 小田実のなんでも見てやろう 最初の旅は、小学生の時、大森から新橋のデパート、松坂屋 最初の一人旅、大島は日帰りだった ゼミの先生、長洲一二がTBS調査情報に紹介 「調査情報」の今井明夫、宮川史朗、...

深夜特急ノート これまでに世話になった人達とのエピソード アン・タイラーの夢見た旅 小田実のなんでも見てやろう 最初の旅は、小学生の時、大森から新橋のデパート、松坂屋 最初の一人旅、大島は日帰りだった ゼミの先生、長洲一二がTBS調査情報に紹介 「調査情報」の今井明夫、宮川史朗、太田欣三 青地氏の人の砂漠 編集長の今井氏(ペンネーム、鈴木明)の南京大虐殺のまぼろし 最初の外国は復帰前の沖縄、与論国島から見えた台湾 ソウルでは冷麺を食えなかった ハワイでは建築家、磯崎氏と妻宮脇愛子の話し相手 東京キッドブラザースの公演の同行を植村から誘われるが断る 2年後に出発 井上靖のアレキサンダーの道が参考になった ストップ・オーバーのエアチケットは、太田氏の親戚からの紹介で購入 旅の資金は、若き実力者たち(文芸春秋)の40万円 編集部の全員がカンパ、文芸春秋編集部の松尾秀助の100ドル札 大学時代はカミユだけを何度も読んでいた スペイン語の松田 毅一の授業は、ゴア、マカオ、マラッカ。ポルトガルの栄光と没落。 小林秀雄のパクリである。 猿岩石のキセルはどうでもいいこと。ドラマ主演の大沢たかお(知らなかった)は逞しくなった。 旅から戻り、深夜特急を産経新聞で連載。延長しすぎて終了。池波正太郎が待てなくなった。 自分が送った手紙を元に執筆した。 26歳で旅にでた。サイン会でよく言われるのは、26歳で会社をやめて旅に出ようと思う。 小学生にもサイン。他に読んでいるのはクレヨンしんちゃん。村上春樹と言われなくて安心。

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2009/10/04

09/06/04読了。 「旅」について。自分が「旅」に出た時や帰ってきた時、「旅」について書こうとした時。 こんな風に柔軟であれたらいいなあー

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2009/10/07

『おれがいおうとしたのはそれだよ、坊や。窓の外を見たり、なにかほかのものを見るとき、自分がなにを見てるかわかるかい? 自分自身を見てるんだよ。』−フレドリック・ブラウン『シカゴ・ブルース』 「深夜特急」を初めて知ったのは、その第三便が出版された直後、自分が既に社会に出ていた頃だ...

『おれがいおうとしたのはそれだよ、坊や。窓の外を見たり、なにかほかのものを見るとき、自分がなにを見てるかわかるかい? 自分自身を見てるんだよ。』−フレドリック・ブラウン『シカゴ・ブルース』 「深夜特急」を初めて知ったのは、その第三便が出版された直後、自分が既に社会に出ていた頃だった。学生時代に観た「ミッドナイト・エクスプレス」を思い出させるタイトル(今回、それが繋がっていたことを知った)と、何やらドキュメンタリーものであることを告げる帯の文字を自分勝手に誤って解釈し、あの映画のドキュメントを読むなんて興醒めだと手にすることもなかった。もっとも、会社勤めを始めて経験も浅く未だ外国へも行ったことのない自分が、よしんば正しく情報を理解していたとしても興味が沸いたかどうかは疑問であるけれど。 その後、仕事を通して旅の空の下で過ごすことも多くなり、初めての赴任地であるマレーシアの紀伊国屋で買ったそう多くはない(何しろ高い)日本語の書籍の一つが文庫化されたばかりの「深夜特急」だった。以来、沢木耕太郎という作家は不思議な位置づけがされ続けている。気に入ってはいるのだが、その価値観にどこかで拒絶反応も起こるという作家なのである。「檀」が出て、全集なども編まれたりする度に、手にしなければならないような使命感を覚えもするのだが、素直にその使命感に従えない作家なのである。 「深夜特急」を読んだ頃、自分でもカイロやジャカルタ、華やかなヒースローや薄暗いシェレメーチエヴォなどを眺めて、旅から否応なしに受取ってしまう何かについて自分なりの考え方をするようになっていた頃だったと思う。それだから「深夜特急」の中で沢木が展開する「自分勝手」と修飾語を付けたくなるような「旅の印象に対する理屈」は、自分自身が全く同じことをしているにも係わらず、何となく受け入れ難く感じたのだったように思いだされる。 しかし沢木の旅の圧倒的な力が、それに反論することを許さなかった。既に26歳を越え30という年齢が見えてきてはいたが、それなら自分は自分なりに今ここにある外国を経験してやろう、と思ったりもした。 その後、ベトナムを知るようになった後、再び沢木の旅にまつわる文章と出会った。「一号線を北上せよ」である。その時、自分の方がベトナムが見えている、という驕りを感じたのと同時に、何か喉の奥に引っ掛かっていたものが外れ、少しだけ距離を取ることができるように思えたのだった。だったのにである、この「旅する力」で再び沢木耕太郎に戻ってきてしまっている自分がいる。そして、やっぱり全面的に彼の価値観を受け入れられない自分を確認し、心がささくれ立つような気分になる。 でも解っているのだ。自分もこの著者と同じように、何を見ているのかと問われればやはり自分自身を見つめているに過ぎないのであるということは。そのことを既に旅の熱情を葬った沢木の口から改めて伝えられると、この作家は優れたジャーナリストであるということには同意せざるを得ない気にもなるのである。そして、今や旅の空の下でかつてに比べて自由になれているような気になっている自分が、ただ単に自身に甘くなっているだけであることにも気付くのである。

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2009/10/07

ユーラシア大陸をバスの乗継ぎで横断する一人旅を敢行し、その紀行文「深夜特急」は多くの読者を旅に駆り立てる影響力を持った作品だった。その作品に対し、還暦を過ぎた著者が再び向き合い、なぜ旅をしたのか、どうやって「深夜特急」は完成したのか、多くのファンに応える自伝ノンフィクション。 ...

ユーラシア大陸をバスの乗継ぎで横断する一人旅を敢行し、その紀行文「深夜特急」は多くの読者を旅に駆り立てる影響力を持った作品だった。その作品に対し、還暦を過ぎた著者が再び向き合い、なぜ旅をしたのか、どうやって「深夜特急」は完成したのか、多くのファンに応える自伝ノンフィクション。 正直言って、「深夜特急」を読んだ沢木耕太郎ファン以外が読んでも楽しめる本なのか、気にかかる。しかし、自身を一個の登場人物として、客観的に見つめる視点はさすがにノンフィクション作家の第一人者だと感嘆する。「深夜特急」における行動について作家、旅人としての著者の主張が述べられ、さらにその主張にたどりついた理由を冷静な第三者として分析している。そのプロセスで新鋭ライター時代の著者の思想に触れることができるのは、沢木ファンとしては嬉しい。 沢木耕太郎の作品を読むといつも思うのだが、どうしてこの人は自分で自分を客観視できるのか、不思議だ。幽体離脱でもしているようだ。 そうやって「深夜特急」の旅をしていた頃の自分を分析し、旅を成功させることができたいくつかの理由を「旅する力」として、まとめている。 ちなみに私は「深夜特急」は未読。この本を読んで、読みたくなったかというと、当時の著者の年齢26歳からかなり離れてしまった自分には向いていない本のような気がする。

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2011/09/28

「深夜特急」を読んだのは、もう20年以上前、そして香港へ3週間の放浪に出かけてしまった。第3便のときは、就職していた。そして今は、結婚して子どもがいて.....旅に出たいなあ、ユーラシアという響きは、特別なものだ。その昔、ブリジストンの自転車にユーラシアという製品があって、いつか...

「深夜特急」を読んだのは、もう20年以上前、そして香港へ3週間の放浪に出かけてしまった。第3便のときは、就職していた。そして今は、結婚して子どもがいて.....旅に出たいなあ、ユーラシアという響きは、特別なものだ。その昔、ブリジストンの自転車にユーラシアという製品があって、いつかこれに乗ってユーラシア大陸を旅するぞと思ったものだ。また、そんな気分にさせられる。20代の頃の旅とは違っていても、心はいつも遊牧民ということを思い出させてくれた。そしてこの本にも、自転車でユーラシア大陸を旅する人の話が、少しだけ出てくる。私も、近所をサイクリングしながら、いつの日か、シルクロードを走っていることを考えよう。最後の歯科医の話には、思わず目頭が熱くなった。

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2009/10/07

深夜特急最終便・・というよりは 深夜特急図鑑というか 旅の前後のあれこれ。 もう一度深夜特急を読み返したくはなったけど 旅に出たくなるからなー。 【図書館・初読・5/7読了】

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2009/10/04

旅をする都度、出発前にじっくり読んでおきたい一冊 読んでからの旅とそうでない旅は大きく変わってくる気がする。 恐れずに しかし、気をつけて

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2009/10/07

深夜特急の著者が、深夜特急の旅や執筆当時を回想し振り返る。エッセーになるのか? あのアツイ深夜特急に駆り立てられた思いや、帰ってきてから旅を消化するのにとても時間がかかったことなど、今振り返るから書けるのだろうと思える内容だった。自分が大学時代に深夜特急を読んでからずいぶん経つ以...

深夜特急の著者が、深夜特急の旅や執筆当時を回想し振り返る。エッセーになるのか? あのアツイ深夜特急に駆り立てられた思いや、帰ってきてから旅を消化するのにとても時間がかかったことなど、今振り返るから書けるのだろうと思える内容だった。自分が大学時代に深夜特急を読んでからずいぶん経つ以上に、深夜特急は著者にとっても色々な意味で付いて回った作品であったことなど想像すると、時が経ったことを意識させられるとともに、「これで深夜特急について書くのは終わり」という言葉に少しの寂しさとお疲れ様でした、という気持ちになった。 また、著者のお世話になった方々への感謝と次の世代へのやさしい視線が印象的だった。 深夜特急を読み返したくなった。

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