モンタギューおじさんの怖い話 の商品レビュー
エドガー少年は家に居づらくなると一人暮らしの大おじさん、モンタギューの元に遊びにゆく。 遊びにゆくと言っても「お話」を聞きにゆくのだ。 モンタギューおじさんは面白いお話をたくさん知っていて、エドガーにとってはちょっとした息抜きになっている。しかし、おじさんの話すのは子供相手にふ...
エドガー少年は家に居づらくなると一人暮らしの大おじさん、モンタギューの元に遊びにゆく。 遊びにゆくと言っても「お話」を聞きにゆくのだ。 モンタギューおじさんは面白いお話をたくさん知っていて、エドガーにとってはちょっとした息抜きになっている。しかし、おじさんの話すのは子供相手にふさわしいとは言えない怖い話。 おじさんが話すのは、お屋敷に置いてある人形や、額縁、写真などにまつわるお話である。 お話を聞いて凍りつくエドガーだったが「怖い」と言えぬまま、またもっと聞かせて欲しいという好奇心も相まって聞きつづけることになる。 そして、最後には、モンタギューおじさんの過去にまで話が及んで……。 一つひとつのお話が怖いうえに、それをサンドするようにモンタギューおじさんの屋敷自体の謎がある。 まるで屋敷にとじこめられて逃げ場を失ったような感覚になる。
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児童文学ながら、ゾッとする話ばかりででとても楽しめました。 思っていたよりも表現がグロテスクで、本腰をいれて救いがない、絶望のなかでぶちっと終わるような話ばかりなので余計恐ろしく感じます。 怪物的な怖さというよりはおぞましいものを見てしまったときの怖さです。ぞわぞわと来ます。とて...
児童文学ながら、ゾッとする話ばかりででとても楽しめました。 思っていたよりも表現がグロテスクで、本腰をいれて救いがない、絶望のなかでぶちっと終わるような話ばかりなので余計恐ろしく感じます。 怪物的な怖さというよりはおぞましいものを見てしまったときの怖さです。ぞわぞわと来ます。とても面白かったです。 こういうクラシックなホラー、大好きです。 エドワード・ゴーリーを思わせる細やかで不気味な挿し絵もとても素敵です。
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前半はあまり怖くないが徐々に怖くなる。 剪定は、悪い男の子が林檎の木にされて、剪定される、 額ぶちは、立派な額ぶちのなかの写真の少女が願いを叶えてやるといい、誰かの犠牲の上に叶っていく。実は写真ではなく鏡。主人公本人が凶行を引き起こし、叶えていた。 道は、家でした少年がぐっちょん...
前半はあまり怖くないが徐々に怖くなる。 剪定は、悪い男の子が林檎の木にされて、剪定される、 額ぶちは、立派な額ぶちのなかの写真の少女が願いを叶えてやるといい、誰かの犠牲の上に叶っていく。実は写真ではなく鏡。主人公本人が凶行を引き起こし、叶えていた。 道は、家でした少年がぐっちょんちょんの化物に追われ、転落死する。その死体は、化物と同じ。
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単純に、古本屋で「クリス・プリーストリー」を「クリストファー・プリースト」と間違えて買いました。なんとプリーストがヤングアダルト!と勢い込んで、別人だと知ってガッカリした割には、楽しく、それは楽しく読みました。期待して読まなかっただけに、かもしれないが、怪奇小説好きの私も腰を据え...
単純に、古本屋で「クリス・プリーストリー」を「クリストファー・プリースト」と間違えて買いました。なんとプリーストがヤングアダルト!と勢い込んで、別人だと知ってガッカリした割には、楽しく、それは楽しく読みました。期待して読まなかっただけに、かもしれないが、怪奇小説好きの私も腰を据えて読んだから。
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ずっと気になっていた本。読めてうれしい。 他の方も書かれているが、表紙・挿絵がエドワード・ゴーリーの絵に テイストが似ている。とても美しい本。 装丁だけでなく、文章も美しかった。 モンタギューおじさんの家の不気味な雰囲気や、語られるお話の 不吉な予感。目新しさはないけれど、良質な...
ずっと気になっていた本。読めてうれしい。 他の方も書かれているが、表紙・挿絵がエドワード・ゴーリーの絵に テイストが似ている。とても美しい本。 装丁だけでなく、文章も美しかった。 モンタギューおじさんの家の不気味な雰囲気や、語られるお話の 不吉な予感。目新しさはないけれど、良質な短編集。 ジェラルディン・マコーリアンの不思議を売る男のホラー版といった 印象を受けた。 他の巻も読みたい。
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学校図書室で「もっと怖い本が読みたい!」とよく言われるので、新聞に紹介されていたこの本はどうだろう?と読んでみた。たぶん今どきの小学生には物足りない怖さ。でも怖いのが苦手な私には十分怖い!正体不明のおぞおぞ感。グロあり救いなし。
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怖い話が好きではないので、この話も私は面白さがわからなかった。 舞台もイギリスだし、時代も古く感じる。作者は現代の方なのだけれど、怖さを演出するためか、現代っぽくない。 怖い話が好きな子もあんまり読まないかも?
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子供というのは ひどく残酷なことを平気でしたりする。 でも自分にも覚えがあるので あまり非難はできないのだけれど、 ほんのちょっとの出来心というか悪戯心で 悪魔に目をつけられるのはごめんだな‥‥‥ というのが正直な感想です。 ノボルナと書かれていたら 登ってみたくなるのが...
子供というのは ひどく残酷なことを平気でしたりする。 でも自分にも覚えがあるので あまり非難はできないのだけれど、 ほんのちょっとの出来心というか悪戯心で 悪魔に目をつけられるのはごめんだな‥‥‥ というのが正直な感想です。 ノボルナと書かれていたら 登ってみたくなるのが子供(困った大人も。笑)だし 入るなと言われたら入りたくなるもの。 空想、妄想だと思っていたおじさんの話が実は‥‥‥ 『剪定』が一番ぞっとしたです。 トーマスのその後も気になる‥‥‥
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子供向けのホラーだと思っていたら、気味が悪くて救いようの無い話が多くてちょっとびっくりした。 ストーリーテラーである「モンタギューおじさん」の正体が少しずつ見えてくる度にドキドキ。 話もだけど何よりも絵が怖いです。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
昨年、NHKラジオ「すっぴん」木曜の「本とシネマの乱読中毒」で中島さなえさんが紹介していた本。さなえさんは3月でパーソナリティーをおりられたみたいだけど、当時のリストをもとに図書館なんかで探してこれからも読み進めていくつもり。 で、レビューの中身をよく思い出せないまま探したら、児童書だったんですね、これ?!しかしながら、さすが「ただものではない」さなえさんが選んだだけはある、なかなかに読み応えのある「怖い話」でした。これ「学校の怪談」とか怖い話の好きな子どもは喜ぶだろうなあ・・。むしろ「学校の怪談」くらいなら大人になった今の自分にはそう怖くない。けれど、なんだろうな・・この少し昔のイギリスの雰囲気の持つこの陰気さというか得体の知れなさが、恐怖を増幅させる感じなんだよね・・。 物語は、少年エドガーが親戚のモンタギューおじさんを訪ね、そこで怖い話を聞かせてもらう話だ。やるなといわれたことをやってしまった結果・・みたいなものもあり、その向こうに教訓か何かあるのかと読んでいってみると、そこで終わり。かすかにモヤモヤした感じが残るのは、おそらく作中のエドガーも同じなのだろう。 最後にようやくいろいろな「種明かし(?)」があるのだけど、最初からもう一度読み直すといろいろみえてくるものもあるのかもしれない。 ここまで書いて、ふと、武田鉄矢さんの『風の又三郎』論を思い出した。高度な医療や社会制度で今でこそ「少子化」でも成人する子どもの率が高いといえる。しかし、かつては多くの子どもがその発育半ばで命を落としていった。そのことから「子ども」=「死に近い存在」ということでこの宮沢賢治の物語を読み説いたものだったと記憶する。 作者はいわゆる「怖い話」好きからこのような物語を生みだしたらしい。でも、子どもの命の持つはかなさのようなものもここには描かれているんじゃないかな・・なんてことをちょっとだけ思ったりしている。 ま、そんなめんどくさいことを考えなくても、普通に面白かったですが・・。でも、ホラー系苦手な人には間違ってもすすめてはいけません。夢に見そう。
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