説得 の商品レビュー
名家に生まれながらも、俗物の父親とわがままな姉妹たちに振り回されて婚期を逃してきたアラサーの女が、八年前に破局した元カレと再会することになる。元々イケメンだった彼はさらに男ぶりをあげ、おまけに海軍将校にまで出世していて・・・云々。例によって田舎の婚活がテーマになっており、小賢しい...
名家に生まれながらも、俗物の父親とわがままな姉妹たちに振り回されて婚期を逃してきたアラサーの女が、八年前に破局した元カレと再会することになる。元々イケメンだった彼はさらに男ぶりをあげ、おまけに海軍将校にまで出世していて・・・云々。例によって田舎の婚活がテーマになっており、小賢しい小娘ども、世話焼きババア、インチキ紳士といったそのテーマに花を添える役者が一通り揃っている。今回は婚家と実家の戦いも盛り込まれているので、さしずめイギリス版『渡鬼』。ベニック大佐とルイーザが知らぬ間にくっついていたり、アンと旧知のクラフト夫人がエリオット氏とつながっていたりという終盤のご都合主義は気になるが、どちらも物語をハッピーエンドで終わらすための必要悪である。
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オースティン作品では一番のお気に入り。大した事件がないのに続きが気になって、一気読みしてしまう。再読しても何か発見がある感じで飽きない。
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オースティン最後の作品は、脇役たちの個性描写が一段と見事! ちょうど200年前に書かれているのに、今でもすぐそばで目にする愚かさ、冷たさ、自分本位…自分のことを言われてるような居心地悪さも味わうな~。 あと「ノーサンガーアビー」読んだら終わりかぁ。寂しい。
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【ひとことポイント】 驚きの展開はないのに続きが読みたくなる! ジェーン・オースティン最後の作品であり、読むたび、違うとらえ方が浮かぶ話だと思います。 驚きの展開はないのに、続きが気になってしまいます。 作者自身、身分違いの恋をし、周囲の反対から独身を貫いたという話で有名ですが...
【ひとことポイント】 驚きの展開はないのに続きが読みたくなる! ジェーン・オースティン最後の作品であり、読むたび、違うとらえ方が浮かぶ話だと思います。 驚きの展開はないのに、続きが気になってしまいます。 作者自身、身分違いの恋をし、周囲の反対から独身を貫いたという話で有名ですが、果たしてこの「説得」はどうなるのでしょう。 <情報学部 N> 企画コーナー「わたしの本棚」(2Fカウンター前)にて展示中です。どうぞご覧下さい。 展示期間中の貸出利用は本学在学生および教職員に限られます。【展示期間:2013/1/9-3/18まで】 湘南OPAC : http://sopac.lib.bunkyo.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=1626337
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
2012年10月15日読了。 旅行中の機内で読み切ってしまいました。 人生3冊目のジェイン・オースティン。 面白かった! 素直になれない大人の恋がよかったです。 そして、お父さんとお姉さんが面白すぎる。 ナルシストもあそこまで行くと滑稽。 よくもあの父と姉と妹にしてこの主人公の性格ができたものだと思う。 ハッピーエンドだから幸せな気分になれました。
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岩波文庫の『説きふせられて』を読んでいたのだけど、「雨後の筍」とか「三太夫」とか翻訳者の名調子が乗りすぎていて、言い換えが多いのかなと心配になったので改めてちくま文庫版を読んだ。昔の恋人と8年ぶりに再会してどうなるか? という話。オールドミスのアンのいじいじとした自意識が過剰で、...
岩波文庫の『説きふせられて』を読んでいたのだけど、「雨後の筍」とか「三太夫」とか翻訳者の名調子が乗りすぎていて、言い換えが多いのかなと心配になったので改めてちくま文庫版を読んだ。昔の恋人と8年ぶりに再会してどうなるか? という話。オールドミスのアンのいじいじとした自意識が過剰で、益田ミリとかの漫画を読んでいるみたい! そして男らしくて立派な恋の相手の大佐とどうなるのかが気になってあっという間に読み終わってしまった。しかしそんな早く読み終わった理由は面白かったというのもあるんだけど、翻訳がすごく軽いせい? そもそも平易な読み物ってことか。
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オースティン再後期の作品ということもあってか、「高慢と偏見」を読んだ際に感じたキャラクター造形のわざとらしさをほとんど感じなかった。 主要登場人物は人格的に矛盾を孕んでいる者が多く、またその矛盾をも物語の構造に織り込んでいるあたり、かなり高度な構成だと思う。 なにより、直接語り合...
オースティン再後期の作品ということもあってか、「高慢と偏見」を読んだ際に感じたキャラクター造形のわざとらしさをほとんど感じなかった。 主要登場人物は人格的に矛盾を孕んでいる者が多く、またその矛盾をも物語の構造に織り込んでいるあたり、かなり高度な構成だと思う。 なにより、直接語り合えない状況における男女の恋愛を飽きさせずに読ませることがすごい。最高に面白かった。
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イギリスの、すごく制約された社会の中にありながら、人の感情が生き生きと書かれていて、さらにロマンスもあり、女性には好まれただろうなあと思った。
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『高慢と偏見』ほどには好きになれないけど、おもしろかった。 どうなるのか最後までハラハラさせられたし、ぐっとくる箇所がいくつもあった。
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オースティンの本はどれも好きです。 主人公は様々で、よくまあこれだけ性格の違う人たちを描けるな、と感心してしまう。 そんな中で、この本の主人公のアンが一番好きかも。 驚くほど自惚れが強い父と姉とは裏腹に、自制心と堅実性、優しさを持ち合わせたアン。 (そんなパーフェクトな女性い...
オースティンの本はどれも好きです。 主人公は様々で、よくまあこれだけ性格の違う人たちを描けるな、と感心してしまう。 そんな中で、この本の主人公のアンが一番好きかも。 驚くほど自惚れが強い父と姉とは裏腹に、自制心と堅実性、優しさを持ち合わせたアン。 (そんなパーフェクトな女性いるでしょうか!目指せばなれるものなのか?!) そのアンの恋愛のお話なのですが、アンの変化が現れる場面は、うれしくてついつい何度も読み返してしまいます。
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