貧困のない世界を創る の商品レビュー
人の思いやりと自由市場の力学を融合させ、社会問題を解決する新しい企業、「ソーシャル・ビジネス」とは? その壮大な構想と巧みな実践を情熱豊かに綴っています。 〔所蔵情報〕⇒ http://catalog.lib.kagoshima-u.ac.jp/opc/xc/search?k...
人の思いやりと自由市場の力学を融合させ、社会問題を解決する新しい企業、「ソーシャル・ビジネス」とは? その壮大な構想と巧みな実践を情熱豊かに綴っています。 〔所蔵情報〕⇒ http://catalog.lib.kagoshima-u.ac.jp/opc/xc/search?keys=11108059380
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
グラミン銀行でマイクロクレジット及びソーシャルビジネスという思想を世の中に広めた功労者,ユヌス教授の書著。 彼の功績は素晴らしいものであるのは認める。ノーベル平和賞を獲ったのも納得できる。 しかしながら,本書の内容はちょっと残念。バングラディッシュの貧困にかかわる背景の説明はあるのだが,それがどのようにグラミン銀行の成功に結び付いたのかが,イマイチ伝わってこない。 各章の内容は断片的には理解できるのだが,それぞれがどのように有機的につながっていくのかが見えにく。僕の経済の知識が乏しいのもそのように理解してしまう一因だろうが,ユヌス氏の功績を鑑みても☆3が精一杯です。。
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貧困層の社会的基盤の構築により2006年のノーベル平和賞を受賞したグラミン銀行の成功は、男性にお金を渡さないデメリットより女性にお金を渡すメリットを優先させて信頼と責任を管理できる仕組みをつくったことにあった。ユヌスは新しい資本主義の本質は無限の利子を投資家に還元するのではないと...
貧困層の社会的基盤の構築により2006年のノーベル平和賞を受賞したグラミン銀行の成功は、男性にお金を渡さないデメリットより女性にお金を渡すメリットを優先させて信頼と責任を管理できる仕組みをつくったことにあった。ユヌスは新しい資本主義の本質は無限の利子を投資家に還元するのではないと世界銀行の経済観を痛烈に批判、相互扶助に基づく自律した小さな社会の信頼関係に投資するマイクロクレジットを開発。この投下資本の回収を行うものの株主への配当を行わないソーシャル・ビジネスを提唱し、サブプライムローンを招いた金融商品への投資と区別した。本書はそのソーシャル・ビジネスのモデルがIT分野にも適用できるものとしていくつかの提言を行っている。
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【内容】SBの祖ユヌスの本。ユヌスの論じるSBは少し定義が狭いが、その考え方とか熱意を知るには良い本だと思う。どうしてマイクロファイナンスを始めようと思ったのか、彼の描くVisionは何なのか、ぜひ読んでみてください。 【文責】高須
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私のブログへ http://pub.ne.jp/TakeTatsu/?entry_id=2621569
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社会的企業(アショカ財団で有名なビル・ドレインなどはこっち)とソーシャル・ビジネスの違い、人に簡潔に説明できます?できなければ必読です! 「人の思いやり」と「自由市場の力学」をどう融合さえるのか? ソーシャル・ビジネスの将来展望を読むと、ワクワクしますよ。ノーベル平和賞受賞す...
社会的企業(アショカ財団で有名なビル・ドレインなどはこっち)とソーシャル・ビジネスの違い、人に簡潔に説明できます?できなければ必読です! 「人の思いやり」と「自由市場の力学」をどう融合さえるのか? ソーシャル・ビジネスの将来展望を読むと、ワクワクしますよ。ノーベル平和賞受賞するのも納得。
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p.31 何が問題なのだろうか? 自由企業のイデオロギーに基づく世界に本物の挑戦者はいないのだろうか。そして、なぜ自由市場は多くの人々をつまずかせるのだろうか? より一層の繁栄に向かって進む国もあるというのに、なぜ世界の多くの国々は後にとりのこされてしまうのだろうか? 理由は...
p.31 何が問題なのだろうか? 自由企業のイデオロギーに基づく世界に本物の挑戦者はいないのだろうか。そして、なぜ自由市場は多くの人々をつまずかせるのだろうか? より一層の繁栄に向かって進む国もあるというのに、なぜ世界の多くの国々は後にとりのこされてしまうのだろうか? 理由は簡単である。現在の自由市場は、社会問題を解決するためにあるのではないからだ。むしろ、実際には、貧困、病気、汚染、不正、犯罪、そして不平等を悪化させている。 私はグローバリゼーションの考え方、すなわち、自由市場が国境を越えて広がるべきであるという考えを支持する。国同士の貿易と、資本の絶え間ないフローを認めよう。そして、政府が国際企業を誘致しようとビジネス設備を差し出し、さまざまな便宜を図り、税金面を優遇して規制を緩和するのも結構。一般的なビジネスの原則として、グローバル化はどんな選択肢より貧しい人々に利益をもたらすことができる。しかし、適切な監視やガイドラインなしには、グローバル化は、非常に破壊的なものになる可能性もある。 p.108 私にとって、開発の本質は、人口の半分を占める貧しい人々の「人生の質」を買えることである。その「クオリティ」は、消費の大きさによって定義されるべきものではない。また、そこには個人が自分の創造的な可能性を切り開くことができる環境を含んでいなければならない。これは、収入や消費額をただ測定するよりもずっと重要なことだ。 p.358 これは世界のあらゆる村、町、地方、国の人々が身を捧げるべき目標だ。ただ何人かの人が「私たちの村の貧しい人々の最後の一人が貧困から脱出するまで一緒に働くと誓いましょう」と言えばいいだけである。都市でも田舎でも、地方でも、もう数人が同じ誓いを立てればいい。この目標が、ある地域、そして次の地域とどんどん解決されるにしたがって、私たちの子どもや孫が「貧困というものがかつてどういうものであったのか」を理解するための唯一の方法は貧困博物館を訪れることだ、というような時代がくることだろう。 p.375 どちらの国にとっても有利になるグローバル化を進めるために、このグローバルな高速道路に対する交通規制、交通警察、及び交通許可証がなければなりません。「もっとも強い者がすべてを取る」というルールは、別のルールに置き換えられるべきなのです。もっとも貧しい人々に、確実に場所と分け前を与えるというルールに。
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人を、人の行いを信じること。それがソーシャル・ビジネスにおいて一番大事なことかもしれない。自由市場で言われるCSRは確かに利益の最大化と反するところもあるし(もちろんやらないよりは素敵な考えだと思う)、会社の目的を利益ではなく社会貢献に持っていく考え方は全うであり、人間の内なる希...
人を、人の行いを信じること。それがソーシャル・ビジネスにおいて一番大事なことかもしれない。自由市場で言われるCSRは確かに利益の最大化と反するところもあるし(もちろんやらないよりは素敵な考えだと思う)、会社の目的を利益ではなく社会貢献に持っていく考え方は全うであり、人間の内なる希望を刺激する新たな企業(起業)となる可能性を秘めていると感じた。社会貢献を何かできないかと考えていることもあったので、ソーシャル・ビジネスじゃないにしても、何かしら自分がやるべき答えを探そう。
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じーっくりじーっくり読みました。 しっかり読みこんで、しっかり考えたい本。 死ぬほど真剣だし、死ぬほど考えている。 この人ももはや、社会企業家の枠でとらえきれないレベルです。 是非、読んでみて下さい。
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やってのけたことがすごすぎます。 マイクロクレジットの発明と、ソーシャルビジネスの発明。 億単位の人が恩恵にあずかっているという。
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