彼女の嫌いな彼女 の商品レビュー

唯川恵【著】

2012/08/24

女子ってなんでこうなんだろう！！！

叫びたくなるような物語です。あたしのなかにいる女子がそこにいる。とても嫌な女子としてのあたし。きっと女子であれば誰もが、この自己嫌悪にも似た思いを味わうのではないでしょうか。

瑞子と千絵、二人の女子が象徴しているのは年齢ではない。年くった女と若い女の対比ではない。総合職と一般職の対比でもない。

二人に共通するのは不安と焦り。このままのあたしに何か意味はある？愛される？ねえ、誰か安心させて？あたし、このままで大丈夫、って言って？？ねえ、ねえ、ねえ。

一人は「仕事のできない恋だけの女子」をバカにすることで、一人は「年をとったババア」をバカにすることで自分に言い聞かせている。

「わたしはその人たちとは違う、大丈夫」と。

この物語の最後、二人が結託して冴木に立ち向かうところでスカッと開放された感覚を味わえるのは、二人が、自分の不安と向き合う勇気を手に入れるからです。
その人をバカにすることで自分の不安に向き合わずにすむ、なんてことが、自分にとってあんまり意味がないことだ！って気づいたとき、女子はきっと新しい一歩を踏み出せるのです。不安を見つめながら生きる勇気と共に。

2012/08/05

職場の先輩・後輩である瑞子と千絵は、12歳の年齢差や立場の違いから、互いに反目し合っていた。
二人の視点から交互に綴られる本作は、外見も経歴も申し分のない男性社員が現れたことで大きく動き始める。
女子なら誰でも、自分に重ねて痛痒い気持ちになる作品ではないだろうか。
藤田香織さんの解説もとてもよい。

2012/07/26

会社の中の女性たちのお話。35歳、25歳、22歳の3人とそこにきた海外帰りの男性との話。少し時代設定は古い（もうOLという単語は使わないし）、お茶くみもないし、、なのだけど、物語としては、面白い。生意気な新人の考えていることがなんともいえないなあ。

2012/07/08

上記のことはもちろん分かってるんです！分かっていてもやっぱり年齢を気にせずにはいられないんですよねー…　とても読みやすい作品でした。特に恋愛ものだと展開を少しでも早く追いたくて、時々描写部分をとばしてセリフ部分だけをガーッと読んでしまうのが私の悪い癖…
　この作品をドラマ化したものを動画検索して少し見てみましたが、BGMの演出などからしてもより「オバサンになんか負けない！」　「ひよっこの小娘が！」という構図が強調されていたように思います。両者それぞれが胸の内に抱く想いや葛藤にはあまり焦点があてられていないような…　しかしこのタイトルが絶妙ですよね。

2012/07/07

パッとしない会社に流星のごとく現れた中途採用の冴木。
経歴も見た目も身のこなしも光るものを持つ冴木に夢中になる
20~40代の女性陣。しかし冴木は…

自分がカッコイイと認識しているイケメン。
上司の小間使い、スパイとなり出世する世渡り上手。
そして私が最も苦手とするジャンルの人（笑）
冴木みたいな人っている。
そしてそういう人を見かけると「いなくなっちゃえばいいのに…」
と思うからこの話の結末は気分爽快♪

2012/05/16

どのキャラクターにも好感が持てずつまらなかった。タイプの異なる女たちが復讐のため結託する、というストーリーは、ありがちでありながらも好みなのですが...。コンセプトが一人歩きしているような印象を受けました。

2012/03/18

同じ職場の30代と20代の独身女が、中途入社のイケメン男を巡るそれぞれの思いがトゲトゲしく描かれる。結果二人共男に利用されていたことに気づき、協力して仕返しをする。それが爽快なのだが、一抹の寂しさも感じる終わりになっている。
この本を読むと女ってアホな生き物だと思う以上に、男のダメさ加減がよくわかる気がする(T_T)

2011/12/13

タイトルに惹かれて図書館で借りた。女は怖い。女性が男性を獲物のように思っている所が怖い。自分が好きなる人を条件で言える女。恋愛って条件以上のものがあると思うなあ。年齢、職業、年収、顔？そこそこの人がいたら、がんばってモノにする？理解できない。けど、小説としては、よくある設定の環境で入りやすく、ストーリー展開もなかなかよかった。

2011/12/02

この人の本は、いくつか読んだっけ。
OLの心理描写がすっごいリアルに感じる。OLなったことないけど！！経験者は語る、みたいな。
たぶん、数年後私は、こういう本を読んで、ああ普通のOL楽しそうだなこういう生活してみたかったな、って思うんだろうな。
やはり都会でお仕事できるって華がある。

絵に描いたようなエリートにいいように利用されて終わるのかと思ってたら、見事出し抜きましたね。すっきりした！！

2011/08/07

２３才の腰掛けOLと３５才のお局様が、中途入社の男を取り合うお話。

話がつ二人の視点で書かれていて、段々絡まりあっていくのでハイスピードで読めた。章のタイトルも印象的で、対照的な二人を表していて面白い。

二人は激しいバトルの後お互いを受け入れるわけで、読み終わったらスッキリしました。単なるいがみ合いの話じゃないんだなーと思いますた。