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菊と刀 の商品レビュー

3.9

77件のお客様レビュー

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2026/04/19

この本は一つの文書でまとめることができる。 「日本は恥の文化でアメリカは罪の文化である」 これはつまり人々の善悪の判断基準がどこにあるのかということである。 日本の文化では周囲の人々からの評価によって生じる「恥」が道徳基準となる。 アメリカの文化ではキリスト教をベースとした唯...

この本は一つの文書でまとめることができる。 「日本は恥の文化でアメリカは罪の文化である」 これはつまり人々の善悪の判断基準がどこにあるのかということである。 日本の文化では周囲の人々からの評価によって生じる「恥」が道徳基準となる。 アメリカの文化ではキリスト教をベースとした唯一神への罪悪感「罪」道徳基準となる。 こうした違いが生まれたのは拠り所とする宗教観の違いである。日本は長らく儒教をベースとした家ごとの社会を形成し、その中で父親が権力を持つという構造になっていた。その父親の面子を立てること、家名に恥じることをしないことこれが行動の指針となってる。恥というのは周りの評価があることによって生じるものである。 一方でキリスト教には唯一絶対の神という存在を基礎として、神の教えが唯一の正しい基準であるとする。そして神との誓いを破った時に生じる罪の意識が人々の行動指針となる。罪悪感とは周囲に人がいなくても生じるものである。それは自分との問題であり、神との対話の中で生じる両親の呵責なのだ。 この著作のすごいところは、上記の主張が豊富な事例をもとにして補強されていることである。しかも著者はこの本をまとめるために、約3ヶ月間の急ピッチで情報を集めているという点である。 印象的だったのは、義理の論理を御恩と奉公だけでなく、不当なことをやられっぱなしにさせないという考え方に発展させている点で、日本人の恥や名誉に対する意識の高さが窺えた。

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2026/01/13

アメリカと日本で、全然、考え方、捉え方、価値観が違う。色々な考え方がある。 日本の新聞の人生相談で、投稿者の、妻以外の愛する人がいる人の相談に対して、バッサリ切ってた回答者を、こんな価値観はないと、バッサリ切ってた筆者。

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2025/11/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

自由を自制する「菊」と、武士の自己責任を象徴する「刀」 自由を享受する子供時代の記憶と大人になってからの厳しいしつけ これが日本人の二面性を生み出す 「日本人の倫理は、方針転換の倫理である」 恥の文化の日本に競争社会は似合わない

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2025/09/28

解説のみ読了、また次回は本文を読みたく思う。 アメリカ視点の日本史、客観的に見ることで、何か新しい発見があるかと(個人の感想です)

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2025/09/11

日本という国を見渡す力をつける読書。 第二次世界大戦時下、アメリカの文化人類学者であるベネディクトが戦時情報局の命により書き上げた敵国日本人についての考察本。 ①”菊”の盆栽における美的感覚 ②”刀”をあがめ武士をうやうやしく扱う風習 どちらも日本人だ矛盾するものでないと本書を...

日本という国を見渡す力をつける読書。 第二次世界大戦時下、アメリカの文化人類学者であるベネディクトが戦時情報局の命により書き上げた敵国日本人についての考察本。 ①”菊”の盆栽における美的感覚 ②”刀”をあがめ武士をうやうやしく扱う風習 どちらも日本人だ矛盾するものでないと本書を通じて説明していく。 執筆から時代が流れ、現在では欧米文化に浸った私にとってアメリカ人はこんな気質(罪の文化)で、日本人はこんな気質(恥の文化)のような画一的分類には少し違和感を感じた。 しかしながら、さすが読み継がれる古典だけあって、「応分の場を占めること」や「子どもは学ぶ」の章は日本人の本質を捉えていた。 「応分の場を占めること」日本人は(封建社会)上下関係の中での役割を厳格に定めることに慣れており、安心と平穏を保てる。洗脳教育により”すばらしい新世界”に生きる人々が頭に浮かんだ(汗 何が凄いかって、本書は日本に来たことないベネディクトが、「源氏物語」や「忠犬ハチ公」、「坊ちゃん」、「思い出の記」などの書物から日本人をこんな人だと軍事統治資料レベルまで書き上げたことだと思う。 恥を知れ!恥を 「子どもは学ぶ」協調性や場の空気を読む力が高い理由は子ども時代に育てられた教育により「恥」を恐れるようになるから。 この感覚は日本人だからこその感覚らしい?

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2025/09/02

内容に賛否あるとは思うが、日本人論の古典であることは間違いなく、その意味で必読書である。 文化人類学研究に必須の現地調査が不可能かつ短期間で報告をまとめないといけない状況下で、日系移民への聞き取りと文献調査を基によくこれだけの分析ができたものである。 日本は恥の文化である、とはよ...

内容に賛否あるとは思うが、日本人論の古典であることは間違いなく、その意味で必読書である。 文化人類学研究に必須の現地調査が不可能かつ短期間で報告をまとめないといけない状況下で、日系移民への聞き取りと文献調査を基によくこれだけの分析ができたものである。 日本は恥の文化である、とはよく言われることであるが、その前に「恩」の観念とそこから生まれる債務の意識(孝、忠、義務、義理)の存在の重要性を説くのが興味深い。

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2025/02/11

著者の主張は日本人は恩と恥を最大の行動規範としている。 恥を知る。恥知らず。恩を忘れない。恩に報いる。恩を仇で返す。恩知らず。 確かに西洋人には理解できない日本人の特性なのかもしれない。 恥を重視するのは、日本人が自己主張が苦手であったり、同調圧力が強かったりする負の側面や、逆に...

著者の主張は日本人は恩と恥を最大の行動規範としている。 恥を知る。恥知らず。恩を忘れない。恩に報いる。恩を仇で返す。恩知らず。 確かに西洋人には理解できない日本人の特性なのかもしれない。 恥を重視するのは、日本人が自己主張が苦手であったり、同調圧力が強かったりする負の側面や、逆に協調性が高く秩序を保つと言う正の側面をうまく説明できる。 ただアメリカ人から見た日本人の持つ二面性や矛盾、例えば従順であり攻撃的である、礼儀正しい反面尊大な態度を取るなどを、子どもの頃のしつけに起因すると断定しているのは全く理解できなかった。 結論、この本の内容には同意する事ができないところが多いが、アメリカ人が日本人をどのように見ているかを理解する意味では役に立った。

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2024/05/10

「アメリカ合衆国が全面的な戦争においてこれまで戦った的の中で、日本人ほど不可解な国民はなかった」の出だしは嬉しく思う。 1944年、日本研究を委託された文化人類学者による日本考察記。若い頃読んだことあったが、殆ど覚えていなかったので再読。 ・精神は物質的環境を制す ・恩返し(...

「アメリカ合衆国が全面的な戦争においてこれまで戦った的の中で、日本人ほど不可解な国民はなかった」の出だしは嬉しく思う。 1944年、日本研究を委託された文化人類学者による日本考察記。若い頃読んだことあったが、殆ど覚えていなかったので再読。 ・精神は物質的環境を制す ・恩返し(家長、姑問題) 等古き良き日本の特徴が書かれているが、現代とはだいぶ乖離もあるなと少し寂しくも思う。 義務と義理のところでは考えさせられる。私は個人的な意思を貫くことを美としているのか、個人の幸福にこだわることなく、おのれの義務を果たす事に重きをおいているのか。

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2024/04/30

第二次世界大戦中、米国戦時情報局の依頼により研究された文化人類学者による日本人論。恥の文化、恩と義、応分の場など日本人の特性について述べられ、私はしっくりきた。日本人が日本人を客観的に見ることもでき、古典的名著となっているのも納得。

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2024/12/31

長い。流し読みで気になったところだけ記録。 多くの東洋人と異なって日本人は、文を綴ることによって自分自身をさらけ出そうとする強い衝動をそなえている。 人間は日常生活の中で行動を学習する──。ある人の行動や意見がどれほど異様に見えようと、当人の感じ方や考え方は、経験してきたこと...

長い。流し読みで気になったところだけ記録。 多くの東洋人と異なって日本人は、文を綴ることによって自分自身をさらけ出そうとする強い衝動をそなえている。 人間は日常生活の中で行動を学習する──。ある人の行動や意見がどれほど異様に見えようと、当人の感じ方や考え方は、経験してきたことと一定の関係を持っているのである。 「世界はひとつ」を唱道する善意の人々は、世界中の人々を自分たちの見方で染めることに期待をかけてきた。(八紘一宇) 日本は戦争の大義をほかの観点から見ていた。つまり、各国が絶対的な主権を持っている限り、世界の無秩序は一掃されない。日本は国際的な上下関係を確立するために戦う必要がある。そのような階層の頂点に立つのは、もちろん日本である。なぜなら日本だけが、国内において頂上から底辺へと正真正銘の階層を形成し、したがって、「おのおのがその所を得る」必要を理解していたからである。 精神が物質を制する戦いに勝利する。 精神はすべての源泉であり、不滅である。モノはもちろん必要であるが、精神に次ぐものでしかない。しかもいずれ消滅する。 達観せる魂は千年不滅 大きな苦難に襲われたとき、人は進んで機会を設けなければならない」。 アメリカ人は、絶えず挑戦してくる世界に対応するために、生活全体の調子を加減する。また、そのような挑戦を受けて立つ構えができている。ところが日本人は、手順どおりの図式的な生活様式に支えられて初めて安心するのである。そこでは、見えないところからやって来る脅威が最大の脅威と見なされている。 生死にかかわる危険に身をゆだねてこそ潔い。事前に対策を講ずるのは卑劣である。 死はそれ自体、精神の勝利である。アメリカ式の病人の手当ては、爆撃機の安全装置と同じように、捨て身の精神を妨げるものである」 名誉は死ぬまで戦うこと 死以外に何も残されていない日本兵 ちょうど、百姓が搾取されたときと同様に。それは本人にとっては危険なことであったが、公認の行為でもある 日本人の見方によれば、法に従うということは最重要の恩義、すなわち皇恩を返すことに他ならない。このような物の見方ほど、アメリカ人の思考様式との対照性を浮き彫りにするものはないだろう。アメリカ人にとって新規の法律は、赤信号の設置に関する道路交通法から所得税法に至るまで、全国民から忌み嫌われる。なぜならそれによって、自分のことを自分で決める自由を奪われるからである 嘲笑者とは、他人の魂と心を抹殺する者のことである。 「世界中の注視の的となっているというのに」、空襲のあとの瓦礫の始末もできず、電気・ガス・水道などの公共サービスの中にはまだ復旧していないものもある。これは日本の名にとって何という汚点であろうか──。 日本人は、世界の中で尊敬を集めたいという焦慮に駆られている。 四海兄弟論 市井 慰撫 空文化 応分の場 背馳 覚書 因習 纏足 満腔 開闢 容喙 輔弼

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