1,800円以上の注文で送料無料

少しだけ欠けた月 の商品レビュー

3.5

36件のお客様レビュー

  1. 5つ

    0

  2. 4つ

    18

  3. 3つ

    17

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2021/10/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

重松清作品 17作品目。 短篇集「季節風」シリーズの秋。秋を感じる12篇。 秋は、白秋。収穫の秋、味覚の秋、残暑から台風、そして冬への準備の季節。人生でいれば、定年退職から老後に該当するか。充実していればよいが、不安があれば切ないのも、秋。 『風速四十米』、『キンモクセイ』:老いた親を見舞う物語と、妹家族と同居するために引っ越す物語。決して明るいものではなく、辛く切ない。そして、圧倒的に敗北感しかない。一行ごとに気持ちが溢れてきて、切なすぎて、読み進めませんでした。きっと、田舎を飛び出してきた者は、後悔と無力感に圧し潰される。「ありがとう」と「ごめんな」という言葉と共に。 「勉強ができる子は、故郷の田舎町を出ていってしまう。優秀であればあるほど、進路は故郷から遠ざかってしまう」が、痛い。 『水飲み鳥、羽ばたく』:部下のミスに謝る上司の姿。只管、コップの水を飲み続ける(謝り続ける)水飲み鳥。いつか、大空に羽ばたく日が来ることを一緒に祈っていた。

Posted byブクログ

2019/10/22

しとしとと、降り続く秋雨のように、涙がこぼれ続ける。 静かな時の移ろいを感じさせてくれる作品。 秋の夜長にぴったりな、体の中から温めてくれるような物語たち。

Posted byブクログ

2018/10/09

四季4部作が図書館に並んでいて、ずっと気になっていたけれど、秋なので秋の1冊から手をつけてみた。 短編12編。 オニババと三人の盗賊/サンマの煙/風速四十米/ヨコヅナ大ちゃん/少しだけ欠けた月/キンモクセイ/よーい、どん!/ウイニングボール/おばあちゃんのギンナン/秘密基地に午後...

四季4部作が図書館に並んでいて、ずっと気になっていたけれど、秋なので秋の1冊から手をつけてみた。 短編12編。 オニババと三人の盗賊/サンマの煙/風速四十米/ヨコヅナ大ちゃん/少しだけ欠けた月/キンモクセイ/よーい、どん!/ウイニングボール/おばあちゃんのギンナン/秘密基地に午後七時/水飲み鳥、はばたく。/田中さんの休日 時代の流れや、寄る年波や、持って生まれた環境や、暮らしていくうえで離れていく家族や、働く辛さや、すれ違い、擦り減りゆく日々の暮らしやら、、、 どこかに自分がいるような話ばかり。これはまた季節ごとに全刊読まなきゃな。つぎは冬になったら、また冬の1冊を読んでみよう。

Posted byブクログ

2017/08/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

【あらすじ】 静かな、静かな、ひとりぼっちの月。ぼくたちは明日から、もう家族じゃない。澄んだ光に満ちた秋が、かけがえのない時間を連れてくるものがたりの歳時記―「秋」の巻、12編。 【感想】

Posted byブクログ

2014/10/13

いつもながら色々と考えさせられる。 懐かしいような甘酸っぱいような。 水飲み鳥、なぜかちょっと懐かしかった。

Posted byブクログ

2014/02/28

友人からおすすめされて読みました。 どれも切なくて、でも胸が温かくなりました。 心にこみあげてくる話ばかり。 「少しだけ欠けた月」と「田中さんの休日」には泣かされました。このシリーズいいな。他のも読みたいです。

Posted byブクログ

2013/06/11

切ないシリーズ短編集。家族系。 離婚する夫婦の子供の見る月、反抗期の娘と何もわからない父、変わらないもの変わっていくもの 全話ふわっともやっと終わる。ただそこにあることを詩のように書いてある。横綱だいちゃんは面白かったな

Posted byブクログ

2013/05/14

重松清の四季を題材にした短編集・最終巻の「秋」 四季ごとに、情感が異なる。秋は、暖かさと、冷たさの間。その流れに私たちが馴れるために必要な、ゆるやかな期間が秋。私はそんな風に捉えています。 秋は、今までを振り返り、次に進む為の英気を養う。 この重松清の秋の短編集の中でお気に入り...

重松清の四季を題材にした短編集・最終巻の「秋」 四季ごとに、情感が異なる。秋は、暖かさと、冷たさの間。その流れに私たちが馴れるために必要な、ゆるやかな期間が秋。私はそんな風に捉えています。 秋は、今までを振り返り、次に進む為の英気を養う。 この重松清の秋の短編集の中でお気に入りなのは、「ヨコヅナ大ちゃん」と表題になっている「少しだけ欠けた月」 二つは思春期の男の子を題材にしています。 自分を振り返ったとき、こういうことがあったな。と、心情面で訴えかけられます。

Posted byブクログ

2012/11/18

紅葉がまだ見頃を迎えきっていないこの時期に何だかぴったりくる。じわーっと暖かく、少し切ない短篇たち。季節に合わせて、読む本を選んだのは初めてな気がするけど、いいもんだな〜と感じました。

Posted byブクログ

2014/04/06

40代男性と家族を書いたらピカイチな重松さん。 でもこれを愛読する40代男性いるかな?みんなこっそり読んで、そうそう、そうなんだよ、たぶん。 なんて思ってるのかな? そんな夫を支えるのは明るく優しい妻。なれるかな?

Posted byブクログ