ドキュメント死刑囚 の商品レビュー
死刑囚と関わっている著者なので、どうしても著者の主観的な感情から死刑囚を擁護する立場であるのかなとも感じますが、多くの無期懲役囚、死刑囚と正面から向き合う姿勢には、素直に敬服させられます。 本書にあるような、囚人のそのままの言葉を知ることのできる場はなかなかないので、とても興味深...
死刑囚と関わっている著者なので、どうしても著者の主観的な感情から死刑囚を擁護する立場であるのかなとも感じますが、多くの無期懲役囚、死刑囚と正面から向き合う姿勢には、素直に敬服させられます。 本書にあるような、囚人のそのままの言葉を知ることのできる場はなかなかないので、とても興味深く読むことができました。 死刑が、囚人にとって本当に罪を償うことになるのかというテーマですが、 まぁ、「ならない」んでしょうね… 被害者側の心情としては、どうしても「目には目を」といったものになってしまうのかとも思うので、そこらへんの難しさもあるのでしょうか… とても難しい問題ですが、まずは被告を正しく裁くための司法システムからきちんとしていないのだなということは分かりました。
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死刑囚を描いた本。 手紙であったり、面会時の記録などを通して死刑を語っていく。 ただし、著者は死刑には否定的な立場で、本書も中立の立場ではなく、著者の立場から描かれている。 否定のための否定という感じの論調がいまいちではあるんだけど、死刑囚のレポとしては興味深い
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メディアで報道されている以外の事実が書かれている本。 著者も様々な死刑囚と繋がっており、その経験から基づく考えも含まれているのだが、基本的なスタンスは死刑囚(著作内では宮崎 勤・小林 薫・宅間 守)との会話ややりとりを俯瞰的な目線でまとめている。 著者の考えている思想に偏り過...
メディアで報道されている以外の事実が書かれている本。 著者も様々な死刑囚と繋がっており、その経験から基づく考えも含まれているのだが、基本的なスタンスは死刑囚(著作内では宮崎 勤・小林 薫・宅間 守)との会話ややりとりを俯瞰的な目線でまとめている。 著者の考えている思想に偏り過ぎず、メディアではあまり知られていない事実を記載している印象。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
読んだ感想は、非常に重い内容です。 ドキュメントと言うだけあって、実際の死刑囚の文章が一部公開されており、本当に恐ろしいと思いました。 取り上げた死刑囚も誰でも聞いたことがある事件の犯人です。 宮崎勉、小林薫、宅間守、林眞須美。 林眞須美に関しての文章は少ししかありません。 特異な事件だからでしょうが、彼らに反省と言うことは無いと思いました。 著者はプロとして別の思いがある様ですが、素人の私はそう感じました。 死刑が最良の罰なのか・・・難しいと思います。 実際、それしか罰として与えることが出来ないでしょうが、それ以上の罪を犯した彼らには、死刑では足りないと思いました。 被害者の方々を思うと、言葉にもなりません。 その中で、宅間守。 獄中結婚をしていたとは・・・・知りませんでした。 それを希望した二人の女性。 結婚した女性の文章もありましたが、意味が解りません。 文章ではまともそうなことを語っていますが、本当に意味が理解出来ません。 死を望んでいる人に、死を与える それが罰なのでしょうか? 本当に難しいと感じました。
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宮崎勤、小林薫、宅間守の3人が幼い子供を対象にした犯罪について書かれている。 この犯罪を実行する背景には彼らの家庭環境が大きく影響している。 だからと言って人を殺している訳だから許されざる行為な訳だけど、 こういった家庭環境に置かれる人はこれから減っていくとは 思えない。なので、...
宮崎勤、小林薫、宅間守の3人が幼い子供を対象にした犯罪について書かれている。 この犯罪を実行する背景には彼らの家庭環境が大きく影響している。 だからと言って人を殺している訳だから許されざる行為な訳だけど、 こういった家庭環境に置かれる人はこれから減っていくとは 思えない。なので、こういった殺人は減らないと思う。 かと言って本当に死刑ということが償いになるのか? 抑止力になるのか考えさせられる1冊でした。
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宮崎勤、宅間守、小林薫。 子どもが被害者になった残忍な事件の犯人。うち二人は死刑がすでに執行されている。この本は、収監されている死刑囚と手紙や面会で接触を続けた著者によるもの。 どの事件も起きた当時は、ものすごく報道されていて私も知ったつもりでいたけれど、あらためて事件のことを...
宮崎勤、宅間守、小林薫。 子どもが被害者になった残忍な事件の犯人。うち二人は死刑がすでに執行されている。この本は、収監されている死刑囚と手紙や面会で接触を続けた著者によるもの。 どの事件も起きた当時は、ものすごく報道されていて私も知ったつもりでいたけれど、あらためて事件のことを読むと、あまりに残酷でひどい事件ばかり。。裁判で語られた被害者の親による言葉は、同じ親として、人として、涙なしでは読むことができなかった。 しかし、この本は、犯人を死刑にすることで終わってよいのか、犯罪者を裁くとは、罰を与えるとは、償うとはどういうことなのか、を問うものである。どうしてこのような残忍な犯罪が行われたのか、どうすれば今後このような犯罪をなくすことができるのか。 人を裁くこと、処刑すること、普段考えることのない重いテーマを考えさせられた本でした。
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宮崎勤、小林薫、宅間守ら3名の死刑囚とのやり取りを中心に構成されたノンフィクション。 著者は雑誌「創」の編集長で、3名とのやり取りはいずれも本誌で企画化されたもの。 3名の、常軌を逸した異常な語り口から、人間くさい成長が垣間見られる。 書簡を中心に丁寧に構成されているので、生々...
宮崎勤、小林薫、宅間守ら3名の死刑囚とのやり取りを中心に構成されたノンフィクション。 著者は雑誌「創」の編集長で、3名とのやり取りはいずれも本誌で企画化されたもの。 3名の、常軌を逸した異常な語り口から、人間くさい成長が垣間見られる。 書簡を中心に丁寧に構成されているので、生々しさが訴えかける。 ただ、ノンフィクションとして事実に忠実に基づいているのは理解できるが、 著者が何を感じたのか、どう捉えたのか、結局、死刑についてはどうなのか、 といった主観的な論説が少なく、その点では若干物足りなさを感じるかも。
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[ 内容 ] 子どもを襲い、残酷に殺害。 そして死刑が執行された宮崎勤と宅間守。 また、確定囚として拘置されている小林薫。 彼らは取り調べでも裁判でも謝罪をいっさい口にせず、あるいはむしろ積極的に死刑になることを希望した。 では、彼らにとって死とは何なのか。 その凶行は、特殊な人...
[ 内容 ] 子どもを襲い、残酷に殺害。 そして死刑が執行された宮崎勤と宅間守。 また、確定囚として拘置されている小林薫。 彼らは取り調べでも裁判でも謝罪をいっさい口にせず、あるいはむしろ積極的に死刑になることを希望した。 では、彼らにとって死とは何なのか。 その凶行は、特殊な人間による特殊な犯罪だったのか。 極刑をもって犯罪者を裁くとは、一体どういうことなのか。 彼らと長期間交流し「肉声」を世に発信してきたジャーナリストが、残忍で、強烈な事件のインパクトゆえに見過ごされてきた、彼らに共通する「闇と真実」に迫る。 [ 目次 ] [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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宮崎勤、小林薫、宅間守、3人の死刑囚との手紙のやり取りを何年にもわたって続けてきた筆者の、特に宮崎勤を中心としたドキュメント。 死刑囚(当時はおそらく被告)の手紙の内容がそのまま載っていたり、精神鑑定時のやり取りがそのまま載っている。 しかし、筆者の死刑に対する意見は少ししか...
宮崎勤、小林薫、宅間守、3人の死刑囚との手紙のやり取りを何年にもわたって続けてきた筆者の、特に宮崎勤を中心としたドキュメント。 死刑囚(当時はおそらく被告)の手紙の内容がそのまま載っていたり、精神鑑定時のやり取りがそのまま載っている。 しかし、筆者の死刑に対する意見は少ししか書かれておらず、若干寂しい内容だと感じた。 死刑囚と関係を何年も持ってきた筆者ならではの、学者が論文に執筆するような一般論的視点からではなく、主観と客観を程よく交えた鋭い考察をもっと書いてほしかった。 ただし、死刑囚(被告)の心境の変化を時間の経過とともに読み取れるのは、大変貴重な記録であるのは言うまでもない。
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宮崎勤死刑囚、小林薫死刑囚、宅間守死刑囚等と実際に文通・接見を重ねた筆者の体験・考察をまとめたもの。 死刑囚の発言がりあるに載せられていることもあり、死刑存廃や処遇について、すごく考えさせられる。
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