天使のナイフ の商品レビュー
少年犯罪をテーマにした作品。 被害者のみだけでなく加害者の視点も描かれており、 少年犯罪法のあり方を考えさせられました。
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第51回江戸川乱歩賞受賞作。 少年犯罪の被害者家族の視点から描かれる本作は、少年審判の在り方を読者に突き付ける。 被害者・加害者の立場を超え、世の中に還元される事を願わずにいられない。 敢えて内容については語らず、上質なミステリである、とだけ提示するに留めよう。
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読みやすい文体でサクサクよめます。 ヤマ場はもう少し緩やかな方が好きかな。少し嘘くさく感じてしまったので。でも、なかなか傑作。
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未成年に妻を殺された男性が主人公。 年齢が若いというだけで罪を犯しても問われない 司法制度に問題提起する作品でした。 語り口が分かりやすくて読みやすい本です。 心に傷を持った登場人物たちの生き様は哀しく、愛しいと思いました。 複雑に構成された秘密には家族への愛情が潜ん...
未成年に妻を殺された男性が主人公。 年齢が若いというだけで罪を犯しても問われない 司法制度に問題提起する作品でした。 語り口が分かりやすくて読みやすい本です。 心に傷を持った登場人物たちの生き様は哀しく、愛しいと思いました。 複雑に構成された秘密には家族への愛情が潜んでいました。 それぞれの想いの深さに胸打たれます。 ミステリはどちらかというと敬遠したいジャンルですが こういう小説だったらたくさん読みたい。 この本を読んで以来、スターバックスコーヒーが気になって仕方ありません。 クライマックスシーンで浮かんでいたのはスタバの愛用店舗でした。
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パラ見だけにするつもりが、ストーリー展開が凝っていて目が離せなくなり、結果的に立ち読みで読破してしまった。扱っているテーマは「少年法」と一見難しいものだが、決して読みにくいわけでも、難しいわけでもない。むしろそんな理由だけで遠ざけず、周りの友人にしっかり読んでもらいたいもんだなと...
パラ見だけにするつもりが、ストーリー展開が凝っていて目が離せなくなり、結果的に立ち読みで読破してしまった。扱っているテーマは「少年法」と一見難しいものだが、決して読みにくいわけでも、難しいわけでもない。むしろそんな理由だけで遠ざけず、周りの友人にしっかり読んでもらいたいもんだなと思った。 登場人物たちの心情はあくまで主人公中心にしか描かれないが、それがまた良かった。そんなことだらだらと並べられてもきついだけだし、これは、誰が悪いのか/何が原因なのかは最終的に受け取り手側に委ねられているような気がする。感情丸出しにして読み手と一体化したい的なものが大嫌いなので、個人的には好感触。
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生後五ヵ月の娘の目の前で妻は殺された。だが、犯行に及んだ三人は、十三歳の少年だったため、罪に問われることはなかった。四年後、犯人の一人が殺され、檜山貴志は疑惑の人となる。「殺してやりたかった。でも俺は殺していない」。裁かれなかった真実と必死に向き合う男を描いた、第51回江戸川乱歩...
生後五ヵ月の娘の目の前で妻は殺された。だが、犯行に及んだ三人は、十三歳の少年だったため、罪に問われることはなかった。四年後、犯人の一人が殺され、檜山貴志は疑惑の人となる。「殺してやりたかった。でも俺は殺していない」。裁かれなかった真実と必死に向き合う男を描いた、第51回江戸川乱歩賞受賞作。
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粗筋(アマゾン引用) 生後五ヵ月の娘の目の前で妻は殺された。だが、犯行に及んだ三人は、十三歳の少年だったため、罪に問われることはなかった。四年後、犯人の一人が殺され、檜山貴志は疑惑の人となる。「殺してやりたかった。でも俺は殺していない」。裁かれなかった真実と必死に向き合う男を描...
粗筋(アマゾン引用) 生後五ヵ月の娘の目の前で妻は殺された。だが、犯行に及んだ三人は、十三歳の少年だったため、罪に問われることはなかった。四年後、犯人の一人が殺され、檜山貴志は疑惑の人となる。「殺してやりたかった。でも俺は殺していない」。裁かれなかった真実と必死に向き合う男を描いた、第51回江戸川乱歩賞受賞作。
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少年犯罪を背景に、その被害者、加害者双方の苦しみが巧みに描写されていた。 少年法によって加害者である未成年の人権が保護されるなか、 被害者及び遺族は何をもって救われるのか? そして、本当の贖罪とは? という問題を真正面から扱っている。 もはや他人事ではないこのご時世。 「少年...
少年犯罪を背景に、その被害者、加害者双方の苦しみが巧みに描写されていた。 少年法によって加害者である未成年の人権が保護されるなか、 被害者及び遺族は何をもって救われるのか? そして、本当の贖罪とは? という問題を真正面から扱っている。 もはや他人事ではないこのご時世。 「少年法」のあり方について、「子供の可塑性」について、 もっともっと多くの人が討議していくことが肝要だと思う。 「憎しみの連鎖」は何も生まない...
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正直いって文句のつけようがないほど完成度の高いすばらしい小説だと思う。題材が題材なので好みが分かれかもしれないが、小説としての出来栄えは☆5つで問題なし。愛する妻を少年犯罪によって失った主人公の苦悩・痛さ苦しさが十分伝わってくる序盤でぐっとひきこまれるし、少年犯罪に対する被害者側...
正直いって文句のつけようがないほど完成度の高いすばらしい小説だと思う。題材が題材なので好みが分かれかもしれないが、小説としての出来栄えは☆5つで問題なし。愛する妻を少年犯罪によって失った主人公の苦悩・痛さ苦しさが十分伝わってくる序盤でぐっとひきこまれるし、少年犯罪に対する被害者側・更正させる側からの考えの相違、その元になる法律などについて深く考えさせられる。この部分は本書の解説をしている高野氏の13階段に通じるところがあると思う。さらにこの小説は複雑に絶妙に絡み合う過去、その犯罪と贖罪がこれ以上はないほどの構成で書かれていて読み終わった時にただ感嘆した。タイトルにも納得したし、全てがうまく収まったというだけではない、重厚かつ巧い作家さんだと思う。
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結構おもしろかったかな。 結末に向かうに従い、話が二転三転して「え~っ!話がまだ続くの!?」という感じだった。 同じプロジェクトのお客さん(同年代)から「去年の一位」って言われて借りた。かなりの期待値を持たせた本である。 読み始めは東野圭吾のさまよう刃っぽくて読むのが辛...
結構おもしろかったかな。 結末に向かうに従い、話が二転三転して「え~っ!話がまだ続くの!?」という感じだった。 同じプロジェクトのお客さん(同年代)から「去年の一位」って言われて借りた。かなりの期待値を持たせた本である。 読み始めは東野圭吾のさまよう刃っぽくて読むのが辛くなってしまった。。。でも読み進めるうちに、「あれ?違うぞ!」といった感じになってくる。 真ん中を超えたあたりからは、読むスピードが一気に上がった。 次がどうなるか知りたくなる。 最後の方はもうパニック。次々真相が明らかになっていく。スピード感はすばらしい。『これとこれが繋がって、これとこれがこう繋がるのか・・・』と。『ある意味やりすぎちゃうんか・・・』と。 キャストに全く無駄が無い!洗練された感じがする。 作品自体には関係ないけど、参考文献が結構挙がってた。 両方の立場の文献をちゃんと押さえてるのがよい。 この作者の他の作品も読んでみたくなるくらい充分楽しめた本である。
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