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波打ち際の蛍 の商品レビュー

3.6

144件のお客様レビュー

  1. 5つ

    23

  2. 4つ

    48

  3. 3つ

    47

  4. 2つ

    13

  5. 1つ

    1

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2012/09/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

前から島本さんの本は読もうと思っていたのですが、これが初の島本さんの作品になりました。 恋愛に臆病な主人公がなんとなくわかるような気もして共感しながら読むことができました。 蛍もすごくしっかりしていて大人なのにほんの少しだけ欠陥がある。二人が惹かれあうのはすごくよくわかるし、けれども互いに歩み寄るには抱えているものがある。それでも最後に二人がわかりあえてきっと素敵な未来があるんだろうなと思えるラストもよかったですし、満足の作品。 他の島本さんの作品も読んでみようと思います*

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2012/06/08

題こそ「波打ち際の蛍」だが、文章を通して浮き上がってくるのは語り手である麻由の心と身体だと思った。蛍は自分には現実感のない人物として目に映る。いや、だからこそ「波打ち際の蛍」という題なのか。暗い心のうちにほのかにともる灯のようなものなのか。 蛍を受け入れようとするも、受け入れら...

題こそ「波打ち際の蛍」だが、文章を通して浮き上がってくるのは語り手である麻由の心と身体だと思った。蛍は自分には現実感のない人物として目に映る。いや、だからこそ「波打ち際の蛍」という題なのか。暗い心のうちにほのかにともる灯のようなものなのか。 蛍を受け入れようとするも、受け入れられない麻由の心の在り方を、とても丁寧に克明に描き出そうとしている。その分、蛍がどんな人間なのかはあまり語られていないように思われる。 麻由が発する言葉や行動に対する蛍の答えはあまりに透明で、そのことが、逆に麻由の心をさざめかせる。このあたりの表現が実に巧みだと思う。 個人的には「恋愛小説」という感じではないと思った。

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2011/07/18

丹念に文字を追い、じっくり味わいたい小説だった。 苦しい。 怖い。 でも、消えてしまいそうな「好き」や「会いたい」が光る。

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2011/06/30

■DV、刻まれた怯え、求める心と拒む身体―痛みを超えて、もういちどわたしたちは、恋をする。 ■■綺麗で繊細な文章。透明な質感。だけどどうにもわざとらしさ感が拭えず。DVって難しいテーマだと思う。それを綺麗に描こうとするには、少しばかり無理がありすぎたんじゃないだろうか。どうに...

■DV、刻まれた怯え、求める心と拒む身体―痛みを超えて、もういちどわたしたちは、恋をする。 ■■綺麗で繊細な文章。透明な質感。だけどどうにもわざとらしさ感が拭えず。DVって難しいテーマだと思う。それを綺麗に描こうとするには、少しばかり無理がありすぎたんじゃないだろうか。どうにも物語にも登場人物にも薄っぺら感が拭えず。惜しいなぁ。 でも文章は綺麗。従兄弟の「さとる君」が大好きだ

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2011/06/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

過去にDVを受けたことでカウンセリングを受けていた主人公は同じ通院先で知り合った蛍にだんだん惹かれていく。 近づきたい心と拒絶する体。 切ないけど、最後は前向きに生きようとする主人公やそれを支える周りの人たち。 ナラタージュのように号泣はしなかったけれど、それでも言葉の一つ一つが綺麗で読んだ後は心にじーんと残りました。

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2011/06/08

島本理生さんらしい、ひっかかるところのないよどみない文体。 思いっきりメンヘラさんの話、 元彼のDVがきっかけで心を病んでオーバードーズ、自傷、男性嫌悪 に苦しむ主人公なんですが、 あえてカラッとしていて生々しくないキャラクターとして描かれているので 疲れません。

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2011/06/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

島本理生の本で一番最初に読んだのがクローバーだったので雰囲気がぜんぜん違うことにびっくりした。 暗いし、主人公のだめな感じが読んでてすごくいやだった。 おもしろくないわけではないけどもう読まないと思う。

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2011/08/13

島本理生の書く「年上の男の人」は、悪意の有る言い方をすれば無個性な人ばかりだな。話は嫌いではないが、蛍に魅力は感じない。

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2011/04/03

彼氏のDVに悩む麻由。力でどうにかしようとするのもどうにかされるのも嫌いだな。力だけでなく言葉でも人を傷つけてしまうことがあるのだろうから気をつけなければね〜。 マイペースのいとこ、さとる君が素敵★ こんな風に生きられるといいな。

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2011/03/17

「人と人が響き合うような物語」 まさにその通りだったなと思いました。 「正しく悲しむことができる。」その一言が印象的でした

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