芋虫 の商品レビュー
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凄い話。 はっきり言えばグロイ。 グロい話であるのは間違いない。 戦争で四肢と触覚と視覚以外を失った須永中尉とその妻時子。 二人しか存在しない世界・どうしようもない、やるせない世界。 そこから逃げることが出来ないし、逃げようともある意味してない世界。 その窒息しそうな世界で繰り広げられる残虐性を孕んだ快楽。 嗜虐性を誘う夫の姿。それにどんどんのめりこんでいく妻。 相手を滅茶苦茶にしてやりたいと言う時子の歪んだ気持ちは一種の純粋な愛情の現われなのだろうか。 相手を滅茶苦茶にしてやりたいという欲望に駆られて、負けて 夫に唯一残っていた外界に対する直接的な架け橋である視覚をい奪ってしまった時子。 そしてその後我に返り「ユルシテ」と夫の触覚に訴える時子。 夫はどういう気持ちだったのか。 自分のせいで妻が狂っていってしまったことを知って、自分の命を自ら絶つために芋虫のごとく這っていき、古井戸に投身自殺を図る。「ユルス」という言葉を残して。 相手を滅茶苦茶にしてしまいたいと思ってしまうってのは、 「愛」と「憎しみ」が紙一重の状態になっているのだろうか。 「愛」ではなくてただの「欲望」なのだろうか。それとも「執着」なのだろうか。
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乱歩の怪奇幻想小説集。大変おすすめな巻。表題作芋虫が有名ですが人でなしの恋が乱歩では一番好き。それは単なる夫のピグマリオンコンプレックスではなく、妻すらも嫉妬に狂って打ち殺してしまうほど美しい女性であったのである。 「人でなしの恋、この世の外の恋でございます。」
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特に『夢遊病者の死』『双生児』『赤い部屋』『人でなしの恋』が良かった。まだ二冊目だけど、双子や夢遊病者のモチーフは好きなのかな。赤い部屋は、伊坂幸太郎さんのマリアビートルの中のある話を思い出した。こういうのは怖いな。
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江戸川乱歩ベストセレクション第二弾『芋虫』です。 芋虫 他8編収録。 個人的におススメは標題の『芋虫』、『赤い部屋』、『人でなしの恋』ですね。 どんなホラーよりも一番怖いのは人間の狂気。 江戸川乱歩の作品を読んでいるとそんな思います。
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読んでいて心臓を掴まれているような、続きを読むのが恐ろしいけど気になってついついページをめくってしまうようなそんな小説ばかりでした。 夢遊病者の死と人でなしの恋が好きです。
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芋虫ほか何編かを収録。 たまに読んでみたくなる本かも。 乱歩という人は、タブーとされる人間の潜在的な欲望(エログロ)への心理的な描写に、正直すぎるほどまじめに取り組んだ作家なのだろう。
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やはり標題の「芋虫」が素晴らしい。 妻の倒錯した心理がヒシヒシと伝わる。 何気にこんな世界に憧れている自分もいる。
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「乱歩を知らぬまま、大人になってはいけない」 これも松丸本舗のポップでみたメッセージ。友達から進められて初めて読んだ。 タイトルの話が気持ち悪いせいでとっつきにくかったけれど、後半の話は知的かつ悪趣味な話が多く、結構面白かった。
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小学生以来の江戸川乱歩。出てくる言葉は難しく、こんな文章を小学生のころに読めてたのか疑問。一つ一つが短いストーリーなので、一気に読めた。これを機にミステリー小説にも挑戦。
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《購入済》ジャケ買いシリーズ(笑)確かにこれはベストセレクションだよ…。 個人的には『火星の運河』に何とも言えない悪夢じみた恐怖を感じた。これは絶対夢にみる。 超短編だが『白昼夢』の狂気はなんだか可笑しくって、うっとりとしてしまった。毒々しい極彩色のような、無邪気な透明色のような...
《購入済》ジャケ買いシリーズ(笑)確かにこれはベストセレクションだよ…。 個人的には『火星の運河』に何とも言えない悪夢じみた恐怖を感じた。これは絶対夢にみる。 超短編だが『白昼夢』の狂気はなんだか可笑しくって、うっとりとしてしまった。毒々しい極彩色のような、無邪気な透明色のような不思議な色彩を感じる。お気に入り。
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