誘拐 の商品レビュー

五十嵐貴久【著】

2010/10/30

75点くらいかな。オチの部分は分かってしまっていたし、内容も薄く感じた。現役総理大臣の孫を誘拐し、北朝鮮を装って莫大な身代金と政治的な要求をしたくせに、あっさりと返したあたりは、あれ？なんで？と思ったけど、ほかはまぁ普通。みんなのキャラが薄くて、あまり入りこめなかった。

2010/06/17

韓国大統領来日―。歴史的な条約締結を控え、全警察力が大統領警護に集まる中、事件は起きた。少女誘拐―。全く痕跡を残さない犯人に、大混乱に陥る警視庁。謎が臆測を呼び、臆測は疑念に変わる。ベストセラー『交渉人』の興奮再び!稀代のエンターテイナーが贈る超驚の警察小説。

2010/06/13

誘拐という犯罪は、人間を信じている者にしかできない犯罪だと思うんです

つまり、君は誘拐という犯罪について、約束事への信頼感があってこその犯罪だと、そう言いたいのか

誘拐事件に置いて、犯人側に交渉する必要はありません。
人質を取っているのは彼らであり、全てのイニシアチブは彼らの側にあります。犯人は絶対的に有利な立場にいるわけですから、命令を下すだけでいい。今回のように。一方的に条約の破棄と三十億円の身代金を要求すればそれで十分なのです。その命令に背いた場合には人質を殺す、その意思さえ明確にしておけば、交渉の必要はないのです。

2010/06/01

リストラ担当の秋月は経営状態が厳しくなった会社から社員を
リストラさせることを言い渡される。
一度はこんな仕事はやめてしまおうと思うもののやはり結局は
誰かがこの嫌な仕事を引き受けなくてはならないと思いとどまり
先輩社員の一人をリストラすることに。
しかしその社員は妻と娘を連れて無理心中をはかる。
その後秋月の娘が「パパの責任だ」という言葉を残して自殺する。
実は秋月の娘とリストラされた社員の娘は友達だったのだ。
そんなおり現職の総理大臣の孫娘、百合が誘拐される。
誘拐したのは秋月だった。

何のために？　秋月の意図はどこにあるのか？
そして真の黒幕は？

冒頭からぐぐっと引き込まれて読みました。
いろんな登場人物が出てきてストーリーが絡み合っていきます。
エンターティメント性のある作品。
結末はちょっと物足りないけど読みやすくて結構好みでした。

2010/04/26

なんとなく読んでいるうちに最後が見えてきて『でもこう見せかけて実はもっとどんでん返しがあるんだろう』と思ってたら思ってたまんまのラストで・・

まぁさら～と読めるし途中までは面白かったからそれなりにオススメだけど。

一般人を警察への連絡役に使ったりお金の奪い方が普通の身代金の受け渡し方とは違ったりしておぉ～と思ったけど現実的ではないんだろうね。（いや、分かんないけど）

ラストの秋月のミス（？）は秋月の正直さを表しているのかそこに証拠を残さないと話しが繋がらないからなのか。

免許証をスリ取った相手に返すのは秋月らしい。
でもその際馬鹿正直に秋月は本名と住所を書いて送っている。
別に偽名でも無記名でも全く構わないのに。
捕まりたかったのか本当のミスなのか。今までが慎重に慎重にやってきたからこそわざとなのではないかと思わざるを得ないけど…

それにしても秋月のパートナー（本返しちゃったから名前忘れちゃった…）はあまりに陰が薄すぎないかねぇ。
それなりに重要なポジションのはずなのに。

どの人物も今イチ書ききれてないような気がしたかなぁ、せいぜい総理大臣の苦しさが手に取るように伝わってきたってとこか。

二時間ドラマとかにできそうな本だね（笑）

2010/03/08

五十嵐貴久さんは幅広いジャンルを描くが読んだ作品は面白いと思う。青春小説から時代小説にサスペンスまで、今回はサスペンスドラマの定番というのでしょうかね、誘拐。
タイトルもズバリそのものですね。

しかし、始まりは暗い暗い、もしかしてドロドロした展開なになるのか？と思わせる始まりになんか心が重くなってくる感じがありましたが、いよいよ本編に入ってくると、やはり読みやすい文章でしょうか読む手が止まりません。気になるところもありますが、それよりもあっという間に読み終えたっていうのが感想でしょうか。相変わらず読みやすい！！

やはり、本当に黒幕はこの人だったか！という感もありました、何故犯罪を何の見返りもなく手伝うのか？読んでいて五十嵐さん作品の中でそんなに感じない疑問点も出てくるんですよね・・・それは残念・・・。

良い所もちゃんと探して
なるほど～って思ったところも！星野警部の思いで、いつかこんな事件が起こると思っていた、身代金を受け取る代わりに誘拐した人質を返すって約束をするってなぜか今まではこういうのが当たり前だったが、返す約束もするわけではない、犯人が一方的に命令するだけ金は要求しても人質を解放するという約束を必要があるわけではないってことなんですよね～

全てにおいて権利は全て犯人にあるわけですからね。こういった考えはなるほど！！おっしゃる通り！って思ってしまいましたよ～。

なんでも保管しているおばあちゃんもいるいると思うし（笑）

ただ、今回はう～んって思うことが多かった分残念な印象も拭えないですね
けして、悪くはないんですが・・・思いきって上下巻とかの本当にもっと細かく描いても良かったのかな～って思いますね。

2009/12/12

内容紹介
現職総理大臣の孫が誘拐された。犯人は旅行代理店をやめたばかりの秋月。いわゆる「普通の」男が、なぜ大それた事件を起こしたのか。秋月の要求は政府を混乱の渦に落とし込む。現代ならではの身代金奪取の方法も読みどころのひとつ。“ミスター・エンターテインメント”の名をほしいままにする著者が描く誘拐劇。ベストセラー『交渉人』を凌ぐ面白さ!

（借）

2009/11/02

総理大臣の孫娘が誘拐されたという事件はスタートだった。その誘拐事件の陰に隠されている真実が何かという謎に向かってストーリーが展開されて行く。最初から犯人が分かっているが事件の真実が明らかになるにつれ盛り上がり、最後に明かされた真実の意外性！読後感は爽やかですっきりした。

2009/10/07

ほう〜なるほど。そうきたか。

読んでいく途中で何度も「あれ？」「あれれ？？」って思うところがあったのですが、真相がわかったときは、「おぬしもやるな〜」って妙な納得があったのです。

韓国大統領の来日と総理大臣の孫娘の誘拐が重なり、犯人の狙いはいったい？？というストーリーで進んでいきます。

辛い経験が人を変えていく。辛い経験が人を繋げていく。

でもどこかその繋がりは寂しげです。

お互いに分かり合っているんだけど、どこか悲しい。

犯人の犯したちょっとしたミスで事件は急展開で解決していきます。

でもあれは本当はミスじゃないって思いたい。

秋月の優しさの表れなのだと、私は信じたい（力説したい気分）のです。

2009/10/04

首相の孫娘の誘拐事件を描いた小説。
犯人の目的が最後の最後まで分からないからなかなか面白かったけど、
全体のテンポはまったりとしすぎていて、あまり良くない感じ。

身元を明らかにせず警察と連絡を取る方法として、不特定多数の
一般人に伝言を頼むという方法はなかなか面白いと思った。