マイナス・ゼロ 改訂新版 の商品レビュー
第64回直木賞候補作 SFは直木賞を取れないを形作った中の1つでしょう 選評が大変、面白い 源氏鶏太 席上あまり高く評価されなかったようだが、私にはひどく面白かった。しかし、直木賞作品となると別のことと思われた 司馬遼太郎 読者として一番面白かった。どうも分が悪く、分の悪い...
第64回直木賞候補作 SFは直木賞を取れないを形作った中の1つでしょう 選評が大変、面白い 源氏鶏太 席上あまり高く評価されなかったようだが、私にはひどく面白かった。しかし、直木賞作品となると別のことと思われた 司馬遼太郎 読者として一番面白かった。どうも分が悪く、分の悪い理由もよくわかるから途中で推し続ける根気を失った おわかりだろうか(ニチャァ でもまあ、気持ちはよくわかる あ、こういうのに歴史ある賞あげるんだ、ふーん 選考委員は、へえ(笑) とか思われたくないのだ 今でこそ文化が変わり意味合いが一昔前と違うなと感じるがSFはマニア、オタク向だったのだ 面白いけれど、違うよね 文才ある人達による、ごめんな、わかってくれ選評 最高に面白い タイムマシンだとかそういうガジェットこそ出てはくるが、戦前と戦後という特殊な時間を主題に街の描写、食、人々の振る舞いから令和の今読んでもノスタルジーを色濃く感じられる それはジャンル関係なくこの作品の小説としての凄さだと思う 時は流れ2023年1月 小川哲、地図と拳で直木賞を受賞 広瀬さんもきっと笑っただろう マイナスゼロはあそこで 今はプラス2、なのかもしれない
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タイムリープもののアイデアとしては新規性はないので星3つ。 本作品は戦前の銀座の描写が秀逸と星新一が解説しているし、当時のスピーカーアンプ技術の描写も細かいが、個人的にはあまり興味がわかない。しかし1970年にここまで仕上げていたのには驚き。タイムループの矛盾をあるがままに捉えているとは。 ここからネタばれ 自分が過去で自分を産むというタイムループ(循環)は理屈ではありえないはずだが、母であり姉である人から生まれた娘があっけらかんとして謹慎相関でも身体に異常はないから心配いらないという落ちはありえるかも。今が良ければ過去なんて無視!時間を循環しているライターは生産されていなくても存在することを認める?始まりがあって終わりがあるという常識を捨てると、どんな世界が開けるのだろう?
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オトラジシリーズ。衣良さんの推薦作品にハズレナシ。 伏線の散りばめ方と回収の仕方が見事すぎる。 謎を引っ張る部分とそうでない部分のバランスが好み。 東京の街で遊ぶ大人な感じも素敵。
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戦前、戦後の日本を舞台としたタイムトラベル小説で、主人公浜田俊夫は1945年の空襲の中、隣人の先生からあることを頼まれる。それを受けて、1963年に彼は先生に指定されたある場所に向かった。そこで彼は先生が開発したタイムマシンを発見し、それで戦前の日本にタイムスリップした。本作は、シンプルに時空を超えて、あることを求めていくという話だが、戦前における日本の街の風景描写を細かく書いている。同じ昭和とはいえ、日本は敗戦以降、社会的価値観や雰囲気が一変した。その一方で長年習慣として根付いている要素もあることが確認される。このように、本作は戦前と戦後の日本を知る著者ならではの、日本独自のSF小説が確立した作品である。
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石田衣良さんがおすすめしていたので読んでみました。 いわゆるタイムリープものですが SFが得意ではない私でもすんなり物語に入り込めて 最後まで夢中で読みました。 昭和の時代にタイムリープした主人公と 魅力的な登場人物たちとの交流がとても温かくて心地よく読んでいてとても楽しかった...
石田衣良さんがおすすめしていたので読んでみました。 いわゆるタイムリープものですが SFが得意ではない私でもすんなり物語に入り込めて 最後まで夢中で読みました。 昭和の時代にタイムリープした主人公と 魅力的な登場人物たちとの交流がとても温かくて心地よく読んでいてとても楽しかったです。 SFというよりもノスタルジックで人間味あふれるドラマとして楽しめる一冊。 読後もやさしい余韻が残る、素敵な作品でした。 星新一さんの解説も最高!
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早世の天才広瀬正の名作時間SF。戦前と戦後、昭和の日本を舞台にしてタイムマシンに翻弄される主人公を描いた作品。1965年から連載され、初刊行が1970年。昭和前半年代の日本が描かれたりということでノスタルジックな雰囲気ではあるけれど古臭さはまったくない。そして起こる事態は深刻なは...
早世の天才広瀬正の名作時間SF。戦前と戦後、昭和の日本を舞台にしてタイムマシンに翻弄される主人公を描いた作品。1965年から連載され、初刊行が1970年。昭和前半年代の日本が描かれたりということでノスタルジックな雰囲気ではあるけれど古臭さはまったくない。そして起こる事態は深刻なはずなのに主人公をはじめとする登場人物たちの軽妙さもあってシリアスになり過ぎずに入り組んだ「時間」の構造をあれこれ考えながら楽しんで読み進めることができる(表紙絵の和田誠のイラストも雰囲気にばっちりあってる)。徐々に全体像の想像がついてくる頃にはもう完全に物語に引き込まれていて終盤は夢中で読み進めていた。とても楽しい読書時間でした。
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40年くらい前に読んだ本の再読。 以前ほどの感動はないが、今読んでも50年以上前の作品だが古い感じがせず面白かった。
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広瀬正(1924-1972)のSF小説。石田衣良さんがYouTubeで話題にしている。主人公浜田俊夫がタイムマシンで、戦後から戦前に行き… 令和の読者が、小説を読むことで、古い昭和へタイムスリップできる。それにしても、発想が新しい。
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タイムトラベルとかタイムリープとかタイムスリップとか(違いがよくわからないけど…)、とにかく時空物が好きでネットで検索してこの本にたどり着きました。 この本が書かれたのが昭和40年代。小説の中で過去と未来を行き来して、最新の時代として書かれてるのが昭和38年。その時点ですでに現代...
タイムトラベルとかタイムリープとかタイムスリップとか(違いがよくわからないけど…)、とにかく時空物が好きでネットで検索してこの本にたどり着きました。 この本が書かれたのが昭和40年代。小説の中で過去と未来を行き来して、最新の時代として書かれてるのが昭和38年。その時点ですでに現代からだいぶタイムスリップしてるんですけどね…(笑) 前半は正直、あまり私にとっては面白くなくて全く読み進められず、1冊読み終わるのに数ヶ月かかってしまいました。一時は読み終われないんじゃないかという気もチラホラ… でもタイムスリップの内容としては、これはありなの?そんなことあり?!それは激しいパラドックスでは!?と突っ込みたくなる部分があるものの、特に後半戦は面白くは読めました。 私がすごく好きだな〜と思ったのは昭和初期の銀座とかもちろん昭和38年の日本の描写の部分で、読んでいるとすごくすごく懐かしいようなノスタルジックな気持ちになりました。 うまく説明出来ないのですが、この感じが私が時空物を好む理由なんだなぁ〜としみじみ思いました。
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おー、これはマルチバースのはしりか。 パラレルワールド、マルチバース、 今のような概念は この本のようなタイムパラドクスが 積み上がったんだろうなぁ。
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