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ハローサマー、グッドバイ の商品レビュー

3.9

95件のお客様レビュー

  1. 5つ

    25

  2. 4つ

    29

  3. 3つ

    21

  4. 2つ

    8

  5. 1つ

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2022/08/19

恋愛小説でした。結構なハードSFだったけれど紛れもなく恋愛。。 ドローヴとブラウンアイズ以外の登場人物に誰一人として好感を持てなかったし、このふたりにしても時折(?)ってなりました。ロリンとロックスは好き、優しい。 グルームの海も不思議だし、ラストでドローヴが気付いたことってなん...

恋愛小説でした。結構なハードSFだったけれど紛れもなく恋愛。。 ドローヴとブラウンアイズ以外の登場人物に誰一人として好感を持てなかったし、このふたりにしても時折(?)ってなりました。ロリンとロックスは好き、優しい。 グルームの海も不思議だし、ラストでドローヴが気付いたことってなんだろう?でも好きな空気でした。夏の白い光。

Posted byブクログ

2022/08/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読み終えて改めてタイトルを見返すと、また背筋がゾクゾク。 可愛らしい少女の表紙絵からは想像だにしなかった展開と結末にもう虜。久々に眠気に打ち勝って徹夜で読み耽ってしまった作品。 まず冒頭まえがきの〈作者より〉から既に面白いし、これが紹介するのに最適。 「これは恋愛小説であり、戦争小説であり、SF小説であり、さらにもっとほかの多くのものでもある。」 これがまた本当にその通りで、これだけたらふく盛り込んでいながら全てが完成されていて、青春小説としても身分違いの恋とか少年少女らの微妙な関係性とかが漂う夏の海の気配とも合わさって実にもどかしくも爽やかに描かれる。グルームワタリ鳥の光景だけで夏を感じられる程にのめり込んでしまった空気感にもう夢中さ。 対極的に、少年少女らに忍び寄る戦争の気配やら大人たちが隠している’秘密’についてとかを察知するに及び、物語は一種のヒーロー譚のような様相をも纏い出す。 が、終盤に差し掛かってからの転調が最高にキマっている。あれよという間に世界が一変し、それまでの空気がほぼ全て入れ換わり、からの、衝撃のラストで〆!本当にこの終盤の変わり身は凄い。「この夏のあと、ぼくたちはだれひとり、前と同じじゃなくなってる」(p283)ってさり気なさ過ぎる一文が今思えば恐ろしい。 いや、変わらなかったのは少なくとも二人いるのか。そうだったらいいな。 個人的にはオチについて物凄く語り合いたい! 「俺はこう思ったんだけど、どう?」みたいのをやりたい! けど自分なりの解釈に満足してるしそれはそれでその方が良いのか。 …p368の10行目から13行目の3行がアレよね? 7刷 2022.8.14

Posted byブクログ

2022/07/13

最高におもしろかった。夏への扉、1984年とかに近いものが読みたい人におすすめ。キュン&スカッとするSF小説。夏〜秋にどうぞ。

Posted byブクログ

2022/02/16

出会うのが遅すぎたのか、読むタイミングが悪かったのか、主人公のキャラクターに最後まで入り込む事が出来ずに読み終わってしまいました。 でも、この作品が傑作だという意見に全く異論はありません。私も傑作だと思います。そうでなければ私は「ここの世界の人たち何でも『凍らせ』すぎw」みたい...

出会うのが遅すぎたのか、読むタイミングが悪かったのか、主人公のキャラクターに最後まで入り込む事が出来ずに読み終わってしまいました。 でも、この作品が傑作だという意見に全く異論はありません。私も傑作だと思います。そうでなければ私は「ここの世界の人たち何でも『凍らせ』すぎw」みたいな感想を冒頭で書いていたことでしょう。この言葉を多用する意味を理解することなく…。 続編もあるとのことなので、記憶が新しいうちに読んでみたいと思います。

Posted byブクログ

2021/08/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

作者曰く本作は「恋愛小説であり、戦争小説であり、SF小説であり、さらにもっと他の多くのもの」でもあるとのこと(「作者より」)。異星での出来事との設定だけど、地球に重ねて読める。アリカ-グローヴが大人になっていく一夏の物語かと思ったら、もう少し壮大なものだった。翻訳がとてもよい。一人称の語りだが、その語りがどんどん大人になっていく。ロリンは最初から素敵な生き物だなと思ったが、こんな役割を負っていたとは。友人や大人の小憎らしさも途中で同情に変わった。ラストは、(え、それはブラウンアイズも真実を分かってないと会えないんじゃないの?)と思ったけど、きっと会えると希望があるラストだと思いたい。 こうした内容だとどうしても頭の中で松本零士氏の絵が浮かんでしまう世代。氏に漫画化してもらえないかしら。

Posted byブクログ

2021/07/18

夏休みに読みたい小説、として紹介できる本を探していた時に評判が良い本書を発見しました。 タイトルに「夏」とあること、SF小説でありながら少年の恋愛や成長をテーマとした比較的ライトな小説であることを知り、手に取りました。 政府高官の息子であるドローヴは、戦争中という特殊な状況かで...

夏休みに読みたい小説、として紹介できる本を探していた時に評判が良い本書を発見しました。 タイトルに「夏」とあること、SF小説でありながら少年の恋愛や成長をテーマとした比較的ライトな小説であることを知り、手に取りました。 政府高官の息子であるドローヴは、戦争中という特殊な状況かでありながら父の権威による恩恵を受けています。夏には別荘地へ家族旅行をする余裕すらあるのです(もっとも、周囲とは違うのだ、という両親の姿勢に反感を抱いてはいるのですが)。 しかし、ドローヴは夏の旅行を楽しみにしていました。昨年の夏、別荘のある港町パラーシクで出会った少女ブラウンアイズと再開できるかもしれない、と淡い期待を膨らませていたからです。 親の庇護から抜け出たいとねがう少年の葛藤、仲間うちでの立ち位置をめぐる諍い、そして恋。 舞台は地球とは異なる「異星」であり、SFならではの舞台設定があるものの、作品全体を通して描かれるのは少年主人公の成長ですから、YA文学としても多くの生徒に薦められる本だと感じました。 個人的には、結末に「あまりに救いがなさすぎる」とも感じたのですが、このような結末以外には考えられない(ハッピーエンドになったらなったで、「ご都合主義」と思う気もします)作品ですし、「名作」として読み継がれていることに納得できる1冊でした。

Posted byブクログ

2021/06/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

戦争で次第に世間がギスギスしていくなか、少年ドローヴは父母と夏の避暑地へと赴く。 そこで初恋の少女と再会しお互いの気持ちを確認するが…。 階級社会と戦争係争中での不穏な大人たちの動き。 地球ではない別の星の生態系。 凍える冷たさの中から忍び寄る狂気。 寒さをおそれる人々の独特なスラング。 ☆高校生くらいからかな。ジュヴナイル小説。主人公は中々癖がある リボンには幸せになって欲しかった。ヒロインよりも応援してた。 ☆大人たちの幸せはなんだったのかな。 ☆ロリンに包まれたい ☆続編読んでみよう

Posted byブクログ

2021/03/11

名作と名高いSF。SFでもあり青春小説でもあり、最後のシーンはミステリのようでよく考えられた小説だと思った。 粘流(グルーム)、死の星ラックス、寒さへの本能的な恐怖心、感応力の動物ロリン、氷魔アイスデビル。いわゆる4letter wordsの代わりに「凍る」系の単語が下品な単語と...

名作と名高いSF。SFでもあり青春小説でもあり、最後のシーンはミステリのようでよく考えられた小説だと思った。 粘流(グルーム)、死の星ラックス、寒さへの本能的な恐怖心、感応力の動物ロリン、氷魔アイスデビル。いわゆる4letter wordsの代わりに「凍る」系の単語が下品な単語とされていたり、設定が独特。 後半はSFというより、ただの少し身分の違うブラウンアイズとの青春小説、最後の方はフェンスで隔てられ寒さによる死が定まった少女で、なんか戦時中のようで読んでいられなかった。 最後の最後が抽象的な終わりだったので、続編も読んでみたいと思う。

Posted byブクログ

2020/12/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読んで良かった! SF恋愛小説ということで読み始めは進まなかったけれど、面白くなってきたので最初から読み直したらノンストップ。ドローブが恋愛を通してどんどん大人になっていくのが頼もしいし、それでもなお少年だからこそ見ることのできない大人世界があった。続編『パラークシの記憶』も読みたい。コーニイ全部読みたい。

Posted byブクログ

2020/08/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

この表紙とタイトル、裏表紙のあらすじから、少年のひと夏の恋と成長を描いた話だと思っていました。 SFという部分についてはタイムスリップかなぁと安易に想像していたのですが、見事に裏切られました。 否、確かに途中までは少年のよくあるバカンスでの恋物語でした。それが後半の後半に様相が変わり、一気にSF色が強くなりました。そして確かに“どんでん返し”の結末でした。  ただ、主人公のドローヴという少年の思春期によくあるであろう親や権力への反発は理解出来ますが、いずれ彼が成長して反発の対象であった親や権力に対して何らかの折り合いをつけていくだろうと思っていたので、ドローヴが大して変わることなく物語が終わってしまったのは少し残念に思いました。 しかし、多少モヤモヤした感想はあるにしても、伏線のはり方、登場人物のセリフに込められた意味など、結末を知ってから再読するとまた違った読み方が出来そうな気がします。確かにSF恋愛小説の傑作かもしれません。 面白かったです。

Posted byブクログ