平台がおまちかね の商品レビュー
書店で平積みされる大手出版社の人気書籍。 その限られた枠に自社の本を置いてもらえるよう奮闘する中小出版社の営業マンが奮闘する物語。 作品に登場するキャラ、セリフ、ちょっとしたトリック、すべて合わないなと思う作品でした。
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明林書房で新人営業マンとして働く井辻智紀の話で短編集。他社営業マンとの関わりや書店員とのやりとりが面白かった。 日常の何気ない会話、言葉から問題が生じていく。約束の為に言った言葉が足枷となって仲違いになったり、たまたま聞いた会話を勘違いして傷ついたり、悪意に満ちた言葉で人を傷つ...
明林書房で新人営業マンとして働く井辻智紀の話で短編集。他社営業マンとの関わりや書店員とのやりとりが面白かった。 日常の何気ない会話、言葉から問題が生じていく。約束の為に言った言葉が足枷となって仲違いになったり、たまたま聞いた会話を勘違いして傷ついたり、悪意に満ちた言葉で人を傷つけたり、と言葉には魔力みたいな物がある。一回発せられた言葉はもう戻せない。そういう困った状況を解決に導いていくのが井辻くん。井辻くんの奮闘がとてもいい。井辻くんとセットで登場するのが、佐伯書店の営業マンの真柴司。この真柴がすごくいい味を出している。 あと好きなのが、違うシリーズの成風堂書店事件メモの「ようこそ授賞式の夕べ」にも出てきた"マドンナの笑顔を守る会"のメンバーたち。イカつい男性ばかりで、集まるとギャーギャーうるさい。でもこのメンバー、細川、岩淵、海道、真柴、井辻が結束すると無敵になる。他社の営業マンだから均衡が取れてていいのかも。同じ会社の営業マンだと歪み合って結束する事はたぶんないと思う。 最後の話が良かったな。なんだか加納朋子さんとコラボしてるみたいだった。淡ーい初恋の話が私には、ジーンときた。成風堂書店員事件メモシリーズの登場人物もちらりと出てきたし、楽しかった。 井辻くんの先輩の吉野に会ってみたい。男前で仕事ができ、人望もある。私もそんな営業マンがきたら、心が弾んでしまうかも。
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出版社の若手営業マン井辻くんの奮闘を描いたお仕事ミステリー。5話からなる。 * * * * * 出版社の営業はかなりキツイと聞いているので、明林書房のような自己裁量権の大きなところが本当にあるならいいなあと思いました。 一方で、個人書店や中規模書店の厳しい状...
出版社の若手営業マン井辻くんの奮闘を描いたお仕事ミステリー。5話からなる。 * * * * * 出版社の営業はかなりキツイと聞いているので、明林書房のような自己裁量権の大きなところが本当にあるならいいなあと思いました。 一方で、個人書店や中規模書店の厳しい状況はわりときちんと描かれていて、自分の住む町の最寄り駅周辺に4軒あった書店が全て潰れたのを見ているだけに暗澹とした気持ちになりました。 ライトミステリー仕立てで、読みやすく退屈させない作りはよかったと思います。少し軽すぎる気がしないでもないですが、お伽噺的な感じで捉えるとおもしろい作品でした。(余談ながら、懐かしい絵本が出てきたのが何か嬉しかった。)
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『成風堂シリーズ』の4巻で、やけにキャラが立っている人物たちがいるなと思っていたら、なるほど別シリーズの登場人物だった。こちらも日常ほのぼのお仕事ミステリー。大崎梢作品の読後はホッとする。最後にちらりと成風堂。
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主人公の人柄がいい!まわりも楽しい!出版社のお仕事がわかり書店にも行ってみたくなるような楽しいお話でした。 次作もおもしろかったので新作を心待にしてます
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出版社の営業がどんな仕事をするのかよくわかるし、軽い謎解きしながら小話ずつ話が進むので読みやすい。漫画の響も出版社の話で面白かったけど、出版社も営業と編集でずいぶん仕事が違うもんだと思った。成風堂と話が繋がってるのも嬉しかった。ポップで出てきた本も読みたくなったし、本が好きな人な...
出版社の営業がどんな仕事をするのかよくわかるし、軽い謎解きしながら小話ずつ話が進むので読みやすい。漫画の響も出版社の話で面白かったけど、出版社も営業と編集でずいぶん仕事が違うもんだと思った。成風堂と話が繋がってるのも嬉しかった。ポップで出てきた本も読みたくなったし、本が好きな人なら普通に面白く読める本だと思う。
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男の主人公のほうは読んだことがなかったが、楽しく読めた。けれどやはり女主人公の話のほうが面白いかなと感じたが全体的な話は面白かったので良かったと思う。
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久しぶりの再読。 大崎さんの書店員シリーズがお好きな方なら楽しめる。書店員シリーズとも微かながらリンクがある。 主人公は『老舗ながらもかろうじて中くらいといえる程度の』明林書房の営業マン。 そんな彼が遭遇する数々の事件を解いていく。 自社本をキャンペーンまでしてたくさん売って...
久しぶりの再読。 大崎さんの書店員シリーズがお好きな方なら楽しめる。書店員シリーズとも微かながらリンクがある。 主人公は『老舗ながらもかろうじて中くらいといえる程度の』明林書房の営業マン。 そんな彼が遭遇する数々の事件を解いていく。 自社本をキャンペーンまでしてたくさん売ってくれた書店を訪ねると意外な対応をされたり、新人賞の贈呈式で受賞者が現れず、各出版社の営業マンたちの間でマドンナと言われる書店員が中傷されたり、小さな書店の店主が閉店直前に謎の言葉を漏らしたり、ポップコンテストの舞台となった平台である特定の本が動いたり。 謎解きそのものは捻り回したり弄り過ぎたものではなく、割りとシンプル。 それでもその奥にある何故という部分やドラマの部分で読ませてくれる。この辺は書店員シリーズと共通しているかも知れない。 新人営業マンの井辻が様々な曲者営業マンや書店員さんたちに揉まれながらも、決してスレることなく真っ直ぐに謎解きに立ち向かう様は好感が持てる。 とは言え、この作品が出版された2008年の時点でも業界の事情は厳しい。 小さな書店は廃業してしまうところもあるし、営業していても何とか踏みとどまっているという状態。 そんな中でライバル社同士が協力しあって業界を盛り立てようとしていたり、地方でも頑張っている書店に感激したり、デビューが不安になった新人にエールをおくったり、実情はともかく井辻の周囲は厳しくも温かい。 また井辻の一つの本にのめり込みすぎるという特性も面白い。 『十角館』や『斜め屋敷』のジオラマはぜひ見てみたい。
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2019.07.29 本に関わることはやはりそうなのかと思う。優しい心であったり、感謝の気持ちが最後にはわかってくる。
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面白かったしいちいち感動してしまった。 本に関わる仕事、大変だけどいいなあと思う。 成風堂が出てきてなんだか嬉しくなった。リンクしてるんですね。最近大崎さんの著書を何冊か読んでたので繋がってるのが面白い。
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