出世花 の商品レビュー
感想 納棺士みたいな仕事は昔からあったんだなぁ。 あらすじ 不義密通の妻と駆け落ちしたものを仇討ちするため、下級武士の矢萩源九郎は娘の艶と6年旅をしたが仇討ちがならずいき倒れる。 親子共に倒れたところを寺に救われるが源九郎は亡くなり、娘は縁と名前を変えて、寺を手伝う。数年後...
感想 納棺士みたいな仕事は昔からあったんだなぁ。 あらすじ 不義密通の妻と駆け落ちしたものを仇討ちするため、下級武士の矢萩源九郎は娘の艶と6年旅をしたが仇討ちがならずいき倒れる。 親子共に倒れたところを寺に救われるが源九郎は亡くなり、娘は縁と名前を変えて、寺を手伝う。数年後、桜花堂に養女として迎えられる手筈になっていたが、自ら断り、寺で死者を清める湯灌場の仕事につく。 桜花堂の主人が亡くなった際、湯灌場を行い、その後妻が逃げた自分の母親であったと告白される。 その後、苦しそうに亡くなった人が、正縁の湯灌を受けることで安らかな表情になることから、三昧聖と呼ばれ、評判になる。 女郎、棺師、武家の奥方など様々な人を安らかにあの世へ送り出す。
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出世花シリーズ ① 出世花 艶(えん)から縁(えん)へ。死人を洗う湯灌(ゆかん)。 落合螢 棺職人の岩吉。風貌の悪い彼が想い人のために守る。 偽り時雨 女郎の「おみの」が示す手がかりが、縁を真実に導く。 見送り坂暮色 兄のような存在の正念の気持ち。大事にしたものと...
出世花シリーズ ① 出世花 艶(えん)から縁(えん)へ。死人を洗う湯灌(ゆかん)。 落合螢 棺職人の岩吉。風貌の悪い彼が想い人のために守る。 偽り時雨 女郎の「おみの」が示す手がかりが、縁を真実に導く。 見送り坂暮色 兄のような存在の正念の気持ち。大事にしたものとは。 髙田郁さんのデビュー作とのこと!! いや、これはすごい!! 読みごたえもあり、お縁の真摯な気持ちで湯灌してるのが とても心に響く。 個人的には、落合螢の話が好きだったなぁー。 岩吉さんのお紋に対する気持ちも切ないし、 お紋もこの時代的にしょうがない背景を抱えたりしてたり… 本当に髙田郁さんって、スゴいね!! これ、もっとシリーズ化して欲しいー(*´艸`*)
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高田郁さんデビュー作品読んだ。さすがに上手いしその後の開花が十分納得できる短編集ですね。表題作の意味合いもよく判ります、艶から縁から正縁に名前が変わっていく意味合いが。湯灌に道を極めていくストーリーは斬新でした!今の活躍が当然のように予想できる秀作だと感じました。
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成長に従い名を変える出世魚のように、名を変えながら成長していくお縁の姿を描く、高田郁のデビューのきっかけとなった短編と、同じ設定で書き継いだ短編をまとめた連作短編集。 妻に駆け落ちをされた父の妻敵討ちの旅の途上、行き倒れかけたところを救われたお艶。 お艶たちを受け入れたのは、檀...
成長に従い名を変える出世魚のように、名を変えながら成長していくお縁の姿を描く、高田郁のデビューのきっかけとなった短編と、同じ設定で書き継いだ短編をまとめた連作短編集。 妻に駆け落ちをされた父の妻敵討ちの旅の途上、行き倒れかけたところを救われたお艶。 お艶たちを受け入れたのは、檀家を持たず、人々の亡骸を湯灌し成仏を祈る「墓寺」だった。 父が亡くなる前の頼みを聞き入れた住職から、お艶は同じ音ながら新しい名前、『縁』を授かる。 父の湯灌のさま、生前の苦しみまでも洗い流されたような父の姿に心うたれたお縁は、湯灌を手伝う三昧聖となり、『正縁』の名を授かる。 健気で清らかで芯の強い、高田作品のヒロイン像の原型が見えるようで、楽しめた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
幼いころに父と妻敵討ちの旅に出たお艶。 無念の死を遂げる前に、父が寺の住職に頼んだのは不義密通を犯した妻の血を引く娘に、新しい名前を授けることだった。 お縁として改名した娘が、三昧聖として成長していく物語。 「澪つくし」シリーズが好きだったので、読んでみた。 最初は桜最中を出すお店に奉公に出て、そこで料理人として活躍する話と思っていたら違った。 「おくりびと」を思い出した。 最後、正念さんがこんなメインに出てくるとは思ってなかった(笑) 四話あるけど、岩吉さんがでてくる話は泣けたなぁ。 それと最後の「見送り坂暮色」の子を思う母の気持ちと、母を思う子の気持ちに泣かされた。 ☆は限りなく4に近い3.7とか。
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みをつくしシリーズの合間に読みました。読んでいてふと映画の「おくりびと」を思い出しました。噂によると続編が出るとか出ないとか?楽しみに待ちます。
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納棺師の仕事を見た事が有るが、厳かな中に慈しみと遺族の悲しみを汲み取り旅立ちの準備をする事に感謝した。正縁も三昧聖として感謝されたり、屍洗いとして蔑まされたりと生者の言葉に傷つき励まされ成長して行く。良い本に会えました。
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辛い境遇にありながら優しく見守られ強く生きる女性を描くのがうまい。 正念母子のストーリーは思いやるが故に会えない辛さがなんとも物悲しく久々に涙することに。。。
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「墓寺」で湯灌の儀式を務める女性を主人公にした四編の時代連作集。数奇な運命に弄ばれる第一話、ミステリ色の濃い第二話と三話も良いが、母子の思いやりの深さが伝わる第四話が心に残る。江戸の葬儀に関する諸事情がうかがい知れるのも興味を惹かれる。
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「あい」に次ぎ読み入る。真っ直ぐな慎ましさが愛らしく愛しいヒロイン"お縁"。脇を固めるキャストも愚直かつ優しさに溢れる。沁みる章、プチミステリー捕物の章…それぞれとも流石の泣かせの結び。とにかく四季の表現使いまで沁み込んでくる♪。
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