出世花 の商品レビュー
江戸時代の「おくりびと」湯灌をする寺の短編集。奇縁に恵まれ湯灌をする寺に拾われた「お縁」がさまざまな死人を心をこめて浄土へと送り出す短編がしっとりしみじみと描かれていた。死にまつわる人との触れあいを通してお縁がしなやかに成長し、人々から「浄土へ送ってくれる人」と感謝されわざわざ指...
江戸時代の「おくりびと」湯灌をする寺の短編集。奇縁に恵まれ湯灌をする寺に拾われた「お縁」がさまざまな死人を心をこめて浄土へと送り出す短編がしっとりしみじみと描かれていた。死にまつわる人との触れあいを通してお縁がしなやかに成長し、人々から「浄土へ送ってくれる人」と感謝されわざわざ指名されるほどになっていく。死の尊厳、生の重さがじんわり伝わってくる話だった。まさしく江戸バージョン「おくりびと」だ。ちょっとした謎解きの話もあったりして人情話だけではなくいろんな情緒が楽しめた。続きをぜひ書いていただきたいなあ…
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これはまさに映画「おくりびと」の世界ですね、 重苦しくなりそうな話なのに清涼感にあふれています。 「八朔の雪」「出世花」どちらも続編がありそうな展開です。 新刊が出れば買って読みます。 久々に次回作が楽しみな新進作家さんです。
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