忍びの国 の商品レビュー
面白かったと思うんですけど、一点どうしても解せない点が。何故、物語の途中で主要人物のその後を明かしてしまったのでしょうか。 物語の後も生きている事が分かってしまったので、戦闘中も「どうせやられないんだろ」と緊迫感が大分薄れてしまいました。 誰もが知っている史実という訳でも無い...
面白かったと思うんですけど、一点どうしても解せない点が。何故、物語の途中で主要人物のその後を明かしてしまったのでしょうか。 物語の後も生きている事が分かってしまったので、戦闘中も「どうせやられないんだろ」と緊迫感が大分薄れてしまいました。 誰もが知っている史実という訳でも無いと思うのですが。
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2011/1/2 読了 今年一冊目の読了。 和田竜特有の疾走感が前作ののぼうの城よりもよく生かされているように思った。 歴史ものって一種のファンタジーだからトンデモな忍びたちの活躍もなんだかあり得そうな気がして純粋に楽しめるんだよね。 でもちょっと生臭過ぎかなー。 それが伊賀者...
2011/1/2 読了 今年一冊目の読了。 和田竜特有の疾走感が前作ののぼうの城よりもよく生かされているように思った。 歴史ものって一種のファンタジーだからトンデモな忍びたちの活躍もなんだかあり得そうな気がして純粋に楽しめるんだよね。 でもちょっと生臭過ぎかなー。 それが伊賀者、と分かっていてもあまりの非人道っぷりに少し幻滅。−☆です。 あと前ほどキャラが立ってない気がした。 のぼうの城では皆がみんな、すごい濃かったけど忍びの国では左京亮や凜はあんまり。。。 なーんか、ぼかぼかした印象がちと残ります。 全体的には面白く、エンターテイメント性の高い作品。
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お金でしか動かず情けなど持ち合わせない伊賀忍者たちは 仲間同士での殺し合いもしょっちゅうだ。 しかしおよそ人情のかけらもない伊賀に失望した平兵衛は 最近勢力を拡大してきた織田信長の息子である 織田信雄に訴えかけて伊賀攻めを決行することに。 伊賀忍者も力を合わせて立ち向かう、と思い...
お金でしか動かず情けなど持ち合わせない伊賀忍者たちは 仲間同士での殺し合いもしょっちゅうだ。 しかしおよそ人情のかけらもない伊賀に失望した平兵衛は 最近勢力を拡大してきた織田信長の息子である 織田信雄に訴えかけて伊賀攻めを決行することに。 伊賀忍者も力を合わせて立ち向かう、と思いきや 金払いの当てがないため逃げ出す者が続出。 腕はピカイチだがほれ込んだお国という弱みを抱える無門も 最初はとんずらするのだが… レビューを書く前に本を返却するという失態…うろ覚えです。 が、それでも印象に残っているのは 織田信雄の苦悶と無門の改心(というか後悔というか)でした。 合理主義者と人情者の相容れなさはいつの時代もあるのだろうなぁ。 それにしても合理的過ぎる気もしますが。
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途中でやめた。 『のぼうの城』『小太郎の左腕』に比べて全く入っていけなくて つまんないから。
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「のぼうの城」和田竜の第二作・・・だったと思います。 自分はこっちが第一作だと思ってました。「のぼう」に比べるとなんかエンターテイメント色がより強いというかなんというか。時代小説を普段読まない層からしたらとっつきやすくていいのかもしれませんが、ちょっと軽すぎるようにも感じましたね...
「のぼうの城」和田竜の第二作・・・だったと思います。 自分はこっちが第一作だと思ってました。「のぼう」に比べるとなんかエンターテイメント色がより強いというかなんというか。時代小説を普段読まない層からしたらとっつきやすくていいのかもしれませんが、ちょっと軽すぎるようにも感じましたね。 なんかコミカライズもされてるみたいですが、そういうのに適した感じ。以前に紹介した「蛇衆」よりも重厚さを増して・・みたいな。あれよりはおもしろい。ひどいこと言ってるな、俺。 でも「のぼう」とかに比べると・・・どうしても期待が勝ってしまった感は否めない。
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伊賀者って、本当にこんな気質だったのでしょうか…凄い民です。 忍者って凄いのね…と思える数々の術…ほんまもんが見てみたいです。 個人的には、お国と、無門の二人の間柄が好きだったので、幸せになってもないたいな…と思いつつ読んでました。
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図書館にて。 1作目と3作目が有名な著者だが、この作品も良かった。 何より忍者の考え方がこんなふうにちゃんと描かれていたのが印象的だった。 この人の作品は誰かがヒーローになって活躍する、というものではないが、その点がリアルで私は好きだ。
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デビュー作の「のぼうの城」がベストセラーになった和田竜さんの2作目「忍びの国」です。 この本は発売されてすぐ、京都のジュンク堂でサイン本が売っていたので買ったのですが、その後30ページ程読んだ後、随分長いこと眠らせていました。 1年以上経って、ようやく最初から再読した感想が以下で...
デビュー作の「のぼうの城」がベストセラーになった和田竜さんの2作目「忍びの国」です。 この本は発売されてすぐ、京都のジュンク堂でサイン本が売っていたので買ったのですが、その後30ページ程読んだ後、随分長いこと眠らせていました。 1年以上経って、ようやく最初から再読した感想が以下です。 本作は、戦国時代、織田信長の息子・信雄が忍者のメッカ、伊賀の国に攻め込んだ事件をテーマにしています。 信長に無断で信雄が行ったこの出兵。織田軍は大敗し、信長は暗愚な息子にブチ切れ。親子の縁を切ろうかとまで考えたと言われています。 出だしでいきなり北畠具教が暗殺されるシーン。そして織田信雄がストーリーの一角を担っている辺り、1作目に続き、「またまたマイナーな人物に焦点を当てたなぁ」と思います。 勿論、マイナーな人物や事件を書く=面白いではありません。 本作が見事なのは「信雄の出兵自体が伊賀のワナだったのでは」という着想。 それに、一番凄いなと思ったのは、百地三太夫が、下人たちの心理を読むことができず、一時的に伊賀の作戦が失敗しかかる辺り。 忍者にも色々な立場があり、全員、忍者特有の価値観をベースに持ちつつも、立場によって考え方が微妙に異なっているのがよく描かれています。 百地三太夫というと伝説的な忍者として描かれることが多い中、立場的に上位で、下人(下っ端の忍者たち)を人として扱っていない、ある種、現実的な人物として書いている点は見事。 というわけで、本作は心理描写、それも忍者特有の暗さとその真逆の明るさ(屈託のなさ)に重点が置かれており、この点は人それぞれ感想が分かれるかと思います。 権謀術数がない(からこそ読んでいて面白かった)"のぼう様"に比べると、本作に出てくる人物は暗い。 織田側の登場人物も、偉大な父を持ち、自分が凡庸だということも自覚できてしまっている信雄はじめ、旧主・北畠具教を裏切り暗殺してしまった後ろめたさを抱えていたり、伊賀への復讐の念に燃えていたりと、暗さが漂います。 なので、前作に比べ読み応えがある分、全体的に陰鬱なストーリーな感は否めません。 この暗さを感じたというのが、冒頭で書いたとおり、私が一度、読むのをやめた理由で、まぁ疲れている時よりは元気に読んだ方が楽しめる作品だと思います(笑) ところで、この本を読んで思ったのですが、和田さんは歴史小説だけではなく、時代小説も上手く書けるんじゃないかなぁ。
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最後、無門の心底が描かれている部分、お国と無門の会話に泣かされた。 どうしてお国と連れ添いたいのか、どうして無門についてきたのか、二人が自分の気持ちに気付いた時、読者もその理由がやっと氷塊する。 同時に、無門に感じていた違和感も氷塊する。 無門という忍は、けして優しくなく賢くなく...
最後、無門の心底が描かれている部分、お国と無門の会話に泣かされた。 どうしてお国と連れ添いたいのか、どうして無門についてきたのか、二人が自分の気持ちに気付いた時、読者もその理由がやっと氷塊する。 同時に、無門に感じていた違和感も氷塊する。 無門という忍は、けして優しくなく賢くなく慎ましくない。だが、飄々とした口調とおどけた態度が人間くさく憎めずにいた。本当は、優しい奴ではないのか。彼が人を残忍に殺す間もそれを感じていた。 そして、それが間違いではなかったことをラストに知る。 無門という男は、矛盾した男だ。 人ではないと思わせながら、紛れもなく人である。そこに惹かれる。
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歴史に残る合戦、伊賀の乱が舞台。 忍者について、鍛錬を積んだ忍術使いくらいにしか知らなかったけど、忍者の組織、素性、性格(というより教育?)を生々しく書かれていて、とんでもない集団なんだと改めて認識しました。まぁ、多少デフォルメされてるとは思いますが。特に主人公は最強すぎる。 ...
歴史に残る合戦、伊賀の乱が舞台。 忍者について、鍛錬を積んだ忍術使いくらいにしか知らなかったけど、忍者の組織、素性、性格(というより教育?)を生々しく書かれていて、とんでもない集団なんだと改めて認識しました。まぁ、多少デフォルメされてるとは思いますが。特に主人公は最強すぎる。 歴史を忠実に再現しつつも、一つのストーリーを作り上げていて、一気に読めました。どちらかというと漫画に近いストーリーです。
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