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荒野 の商品レビュー

3.9

223件のお客様レビュー

  1. 5つ

    53

  2. 4つ

    85

  3. 3つ

    56

  4. 2つ

    9

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2012/09/05

第一章は文句なしによかったのですが、 読み進めていくうちに「ううーん」という気持ちになってきました。 15歳の女の子ってそこまで大人じゃないよなあという疑問も。 文章やストーリーの構成はよく、描写も丁寧なので 単に好みの問題なのかもしれません。

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2012/07/29

山野内荒野の、少女から大人の女へと成長していく姿を描いた作品です。 心と身体のアンバランスさに戸惑い、突然自分の中に生まれる女の感情に戸惑い、悩みながらも変わっていく少女達が、生き生きと感じられました。

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2012/07/01
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無垢な『少女』から大人の『女』に変容していく話。 周りの『女』達の湿ったドロドロした感情は荒野の『少女』のキラキラした時間と対比するような感じに思えました。 女って怖い・・・。 でも、容子さんは最初周りの女と同じように荒野を振り回したり、憎んだりするのかなと思ってたけど荒野の『母親』に変化していったのはほんわかした。 まあ、水玉ネクタイの男と駆け落ちしますが・・・。 でも、最終的に戻ってきてよかった!

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2012/12/26
  • ネタバレ

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淡い淡い、感情。大人のえぐい黒い、感情。 鎌倉の緑溢れるセピア色な街を舞台に、蜻蛉のような作家の父を持つ娘、荒野のお話。男と女、少年と少女、恋情と愛憎、思春期と青春、全部が描かれていたと思う。 ページ数の問題じゃなく、重量のある作品でした。

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2012/09/24

恋愛小説家の父親の存在で、様々な女の情念が散らばっているけど、爽やかで瑞々しい青春小説であり、荒野の成長物語だった。 思春期の異性への意識と芽生える好奇心。 それと相反する拒絶。 女の本能的な姿を嗅ぎつけ、それにちょっと嫌悪しつつ、自分も女という生き物になっていく戸惑いに、少女の...

恋愛小説家の父親の存在で、様々な女の情念が散らばっているけど、爽やかで瑞々しい青春小説であり、荒野の成長物語だった。 思春期の異性への意識と芽生える好奇心。 それと相反する拒絶。 女の本能的な姿を嗅ぎつけ、それにちょっと嫌悪しつつ、自分も女という生き物になっていく戸惑いに、少女の潔癖さが揺れる描写がリアルで。 それでも好きな人が出来て、恋をしてそんな感情もすっかり忘れて、子どもの女の子みたいになっちゃって。 そうやって、人は知らない間に大人の階段を昇っていくのかもね。

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2012/05/22

叙情的、内面を描いた小説となると芥川的な「どうでもいいじゃん」 という私小説を連想するのだが(ファンの人ごめんなさい) この作家さんは少し違った。 おそらくキャラクターに力を入れ、時間軸をしっかり意識しているので エンタメ要素が増しているのだろうか。 作家の娘に生まれた主人公の...

叙情的、内面を描いた小説となると芥川的な「どうでもいいじゃん」 という私小説を連想するのだが(ファンの人ごめんなさい) この作家さんは少し違った。 おそらくキャラクターに力を入れ、時間軸をしっかり意識しているので エンタメ要素が増しているのだろうか。 作家の娘に生まれた主人公の思春期の思い出を、なるほどと読むことができました。

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2012/05/17

「荒野」(日本人形のような女の子)の12歳から16歳までを、荒野の視点でつづる、ジュブナイル&おとなもきゅんとできる恋愛小説。 というのも、荒野自身のコトだけでなくて友達、近しいオトナたちをとても澄んだ目で通してつづっていて、それがたぶん、ぐっとくるのだ。オトナ視点で語られるより...

「荒野」(日本人形のような女の子)の12歳から16歳までを、荒野の視点でつづる、ジュブナイル&おとなもきゅんとできる恋愛小説。 というのも、荒野自身のコトだけでなくて友達、近しいオトナたちをとても澄んだ目で通してつづっていて、それがたぶん、ぐっとくるのだ。オトナ視点で語られるよりも。 「大人」ってなんだ、ってちょっと考えるけど。。

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2012/04/18

一気に読み終わった。桜庭さんの描く少女は、思春期特有の危なっかしい感じや初々しい感じが出ててとても好きだ。 少しずつ成長していく荒野。見ていて胸がしめつけられました。笑 物語の雰囲気もとてもよかったです。 悠也くん好き

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2012/11/04

男女の意識や関わり、喜び、強がり、もどかしさ、大人のにおい、家族の溝、つくられていく絆。 そんな中で少女が成長していく様は、どこか懐かしいような気がしましたし、見守っているかのような感覚にもなりました。 桜庭さんは女性を描くのがとても上手な方なのですね。

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2012/03/05
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鎌倉で、蜻蛉のような恋愛小説家の父を持つ山野内荒野の成長を3部構成で描かれている。 第1部 荒野12歳、大人前・・・ 私立中学にの入学式の日に出会った少年や女友達。 身体の成長とともに、恋らしき感情を持ち始め、 身近な大人たちの暗く熱く湿った感情にも気付き始める。 第2部 荒野13歳、大人になる少し前・・・ 恋心を抱いた相手は海外へ旅立ち、たまに届く手紙を楽しみにしている。 クラスメイト達も恋の話題に敏感。義母の蓉子が妊娠。家の中の雰囲気も変化する。 第3部 荒野15歳、子どもから大人へ 妹が誕生し、想いを寄せる少年が帰国。 父の本『涙橋』が賞の候補になるが、その主人公の女性は・・・ 時が流れ、荒野も大人へと変化していく。 久々に読んだけど、何度読んでも、きゅんきゅんしちゃう。 思春期の甘酸っぱくて切ない感情が全開。 少女だった私にもあった懐かしい感覚。 同じ女でも環境の違いからか、感じたことのない感覚。 どの時点でも素直な荒野。可愛いなあ。 16歳以降の荒野はどう成長していくのか、すごーく気になる。 私も何度も読んだ懐かしい五木寛之著『青年は荒野をめざす』を読む少年の気持ちもわかる。 鎌倉にも行ってみたい!

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