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荒野 の商品レビュー

3.9

223件のお客様レビュー

  1. 5つ

    53

  2. 4つ

    85

  3. 3つ

    56

  4. 2つ

    9

  5. 1つ

    1

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2013/05/25

荒野とそんなに年は離れていないはずなのに、 なぜか遠い昔を眺めているような気持ちになった。 読みながら、荒野が、どれだけ「女」になることや時間の流れを敏感に感じ取っていたのかに気づき、驚いた。 自分が中学、高校のときは、それこそ未来なんて何も思い描いてなかったし、日々の、自分...

荒野とそんなに年は離れていないはずなのに、 なぜか遠い昔を眺めているような気持ちになった。 読みながら、荒野が、どれだけ「女」になることや時間の流れを敏感に感じ取っていたのかに気づき、驚いた。 自分が中学、高校のときは、それこそ未来なんて何も思い描いてなかったし、日々の、自分や周囲の変化にも気がついていなかった。 ずっと無意識に日々を積み重ねて、気がついたら今にたどり着いていた感覚。 だから、荒野がどんどん変化していくのを眺めながら、自分もこうだったんだなぁと思い出していた。 特に、中学のときはクッキリ別れた敵同士だった男女が、高校では溶け合う部分に、そうだったよなぁと共感した。 今を離れて、昔に引き戻してくれる本。 匂いや雰囲気の描写が丁寧で読みやすい。

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2013/04/27
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10代の甘酸っぱい恋愛物だと誤解してた作品。違わないけど違った。 読者が荒野とゆっくり一年を重ねていく感じ。 悠也とも、急に何かが変わるわけじゃなく自然に時間が流れていく設定も良かった。 10代の時の感覚を10代と一纏めにしてたけど、あの頃は一日でも色んな事があったし、「13歳」・「14歳」年齢事に感覚が違ったと思い出した。何だか苦しかったのだけは覚えてる。 阿木くんの性格やちぐはぐな行動が、見ていて好感を持った。阿木くんも良い子だよね。

Posted byブクログ

2013/03/06

わたしの好きな本を好きな方がおすすめしていたので読んでみました。 ちょっと期待値が高かったので、そこを超えられなかったけど、かわいい愛らしいお話でした。 パパはかなりどうしようもなく、まわりの女の人たちもなかなかのものですが 黒猫ちゃん荒野がほのぼのしてかわいいわー。 少女が心...

わたしの好きな本を好きな方がおすすめしていたので読んでみました。 ちょっと期待値が高かったので、そこを超えられなかったけど、かわいい愛らしいお話でした。 パパはかなりどうしようもなく、まわりの女の人たちもなかなかのものですが 黒猫ちゃん荒野がほのぼのしてかわいいわー。 少女が心も身体も少しだけ女になっていく過程が、さなぎから出てくる蝶のようで瑞々しい。 ゆらゆらとまだ青春の一歩手前の感じが微笑ましいです。 鎌倉の雰囲気が、荒野の古風なイメージとあってまたいいよね。 エリカや麻美の話も読んでみたいな、奈々子や蓉子さんの胸のうちも聞いてみたい。 悠也との恋バナが物足りず、もっと読みたかったなぁ。

Posted byブクログ

2013/02/25
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少女の成長ストーリー。 とは言っても、最後まで少女のままなのですが。 とにかく読みやすい文章と、愛嬌のある登場人物が良かったです。 黒猫ちゃんって呼び方が可愛らしい。

Posted byブクログ

2013/02/17
  • ネタバレ

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表紙の グリーンに鳥がちょこんとのっているのが 素敵。 マンガを先に読んだから ちょっとそのイメージがあったけど。 成長期の 体と心の変化の話。 本の方が 荒野が感じる匂いの描写、 というか 直感やその場の空気みたいなものかもだけど、 その描写が細かいな。 あと表情や目の描写。 触られるのが苦手だったぶん、気配に敏感だったのかな。 吊り橋効果のような、 右・左に揺れているや かたむくって 表現がよく出る気がする。 作家の父親と関係のある おんなたち。 こどもだから 何も知らず、教えられないから気づかなかった 家の中で起こっていたこと。それがわかるようになった荒野。 こどもから 大人へ。思春期。 ・無邪気に話をしていた頃から 親にいうのは気恥ずかしいという心理変化。 ・男子は男子、女子は女子という結界があった時期から、 恋人ができ男女がゆるやかに認め合い、溶け合う教室。 ・平日は友達、休日は恋人という暗黙のルール。 ・親が選んだものではなく、自分で選んだ服で満たされていく箪笥。 ・鏡の前で 自分の顔を見つめる時間が長くなったり。 ・こどもじゃないとふくれる こども時代。 こどもじゃないという覚悟の 大人への階段。 本を読みながら、つられて自分のことを振り返ってしまうね。 好きなとこ。 ・おいしいけど小さすぎるお菓子をかじるときのよう。 もったいないから、ゆっくり。すこしずつ。 願わくば、もっとゆっくり。 ・優しい心は、気づいた人をせつなくさせる。 ・愛しさは、さびしさ。 時が流れて。振り返るとあの季節は、あっというま。 瞬きするほどの一瞬の日々。 ・おんなのこころ、はとても薄情で、愛していない男の言葉なんかで 傷つかないのだ。少女のすごろくはまた一つ、ころんと音を立てて転がり、女に近づく。 ・好き、という気持ちはないしょの宝物を敷き詰めたような愛しさ。

Posted byブクログ

2013/02/16

中学生の女の子が年を追うごとに一年一年成長してゆく。恋とその空間を切り取った甘酸っぱいストーリー。基本的にはさくさく楽に読めて、するすると中身が抜けていくような感覚。時間がある時に読むのがいいと思う。荒野と悠也の恋のストーリーが、最後にもうちょっとあったらいいと感じた。

Posted byブクログ

2014/02/07

12歳から15歳まで、少女の荒野がちょっと大人になるまで、思春期に良くある気持ちの不安定さや移ろいを、鎌倉を舞台に綴った物語。彼女が主人公なのだけど、荒野の父とその女性関係の方が生々しかった。

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2014/08/23

身近なようで、でも少し浮世離れしているような荒野の青春の成長記録。いろいろ共感しつつ、一気に読みました。 登場人物がみんな素敵だったので、それぞれの 視点のお話も読んでみたいですね!

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2013/01/31

少女の感情がすごく生々しくて、昔の自分を思い出して時々直視できなくなるくらいリアルだった。 荒野の家族構成や生い立ちは多少変わっているけれどもここに描かれる少女の感情は多くの人が共有することができるものだと思う。 個人的には働いている女性におすすめ。現実から離れて過去を振り返るの...

少女の感情がすごく生々しくて、昔の自分を思い出して時々直視できなくなるくらいリアルだった。 荒野の家族構成や生い立ちは多少変わっているけれどもここに描かれる少女の感情は多くの人が共有することができるものだと思う。 個人的には働いている女性におすすめ。現実から離れて過去を振り返るのにすごくいい素材が至るところに隠れているので、自分の過去に脱線しながらちょこちょこ読みたい本。

Posted byブクログ

2013/01/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 複雑な家族関係なのに、みずみずしく描かれた荒野のおかげで その複雑さにマイナスなことを思わず読んだ。  マイペースで心のかわいい荒野。こんな女の子はいない、と思いながらも 中学入学から高校までの荒野を遠く感じなかったのは 夢中になって読んだ証拠だろうか。

Posted byブクログ