虚夢 の商品レビュー

薬丸岳【著】

2024/11/12

辛かった、楽しくない、でも、読むの止められない。
実際に私だったら…と思うと、怖い。

でも、現実の世界にも、こんな家族がどこかにいるんだろうなと思うし、
そう思うとやりきれない気持ちでいっぱいになりました。

精神疾患、って完全に理解はできないし、上手に全てを説明できないし、完治なんてないし
だから、ルールに当て嵌めなきゃいけない時にすごく難しいんだなって改めて感じました。

今回この話を読んだから、精神疾患のある人が犯罪を犯したら…と少しだけ想像する事ができたけど、
この世界には私の知らないことがまだまだたくさんあって、
不条理なこと山ほどあって、
やりきれない思いを抱えてる人たくさんいて、、
と思うと、
怖いな、思いました。
実際にその立場にならなきゃ分からないこと、想像もしなかったこと、辛さとか、色々あるんだなって

だから、とりあえず私が思ったのは、
今子供達が元気でいてくれて、手の届くところで笑っていることを、大切にしようってことです。
こう言う話を読むたびに、日常のありがたみを痛感します。

2024/04/03

難しい内容だと思うけど、とても読み進めやすかった。

主に２人の視点から描かれています。
どの視点から見ても生きるのが辛い、と思ってしまうことばかりだった。

じゃあどうすればいいの？って答えが見つからない問題だな、と思った。

2023/11/14

とても難しいな。

被害者の方や遺族の気持ちはもちろんのこと、精神疾患者が治療を終えて
自分の犯罪に向き合った時
やはり刑に服した方が心が軽いのではないかと思う。すぐに再発しそう。

ただ、やはり
精神疾患者が犯罪者とならず無罪なることより
精神疾患者を演じることで無罪になることの方が怖いから
どんな局面でも人を殺めてしまったら(正当防衛も)刑を受けるべきだと思う。

どんな人間でも命は尊い。

2023/09/27

通り魔殺人事件で娘を殺され、その犯人は心神喪失者だった。刑法三十九条により保護される犯人、何の情報も与えられず、いろんな思いをぶつける所さえない被害者家族。色々と考えさせられる重いテーマだけど、文章はわかりやすく読みやすい作品でした。

2023/06/16

人生に保険をかけることで、この熱い思いがしぼんでしまうように感じた。
やりたいことがあってもできない人がほとんどでしょう。できる可能性があるなら絶対にやったほうがいい。
誰だってそんなに強くない。だけどおまえは生きている。大丈夫だ。人間として最低限の強さは持っている。

2022/10/04

刑法39条。
理解できるけれど、もし自分が被害者の家族や関係者だったら、納得できるだろうか？
でも、精神的に病んでしまった人の辛さも想像以上だろう。
考えさせられた。

2021/06/30

刑法39条が舞台になる話。

娘と妻が通り魔に襲われ、娘は亡くなり妻とも離婚した男性目線と、夜の街で働く女の子目線で書かれています。

娘を殺した通り魔は、精神喪失者にあたるので、不起訴になります。その3年後に別れた妻から娘を殺した通り魔を街で見かけたと電話があります。

色々と考えさせられました。

まず、通り魔は統合失調症で不起訴になるのですが、ずいぶんと早く出てくるのだなぁと驚きました。
再発するかもしれない人をそんな簡単に出しちゃっていいのか？と思いました。

その他にも色々と驚きがあり、最後の最後でええっ！という展開が待ってます。

2020/08/27

最近一番好きな作家。

今回は憲法38条の精神疾患者の犯罪について。精神疾患者なら殺人を犯しても罪に問えない。それは今後も継続していくべきなのか…。私は反対派だったけれども、もし自分や身内が精神疾患者になったらと思うと…。とても考えさせられる。

2019/05/13

　三上孝一は娘留美を精神病の藤井の凶刃に奪われた。妻佐和子も精神異常となり
離婚している。藤井は精神病という事で数年で社会に戻ったがやはりあるきっかけに
より再発する。娘の仇を討つために佐和子は精神異常のふりをして藤井殺害を狙う。
社会を欺いたところで自首する計画だった。
　精神病だと罪がうやむやになってしまう現代社会に挑戦するような内容である。

2018/09/22

2018/9/21

えー...刑法39条もの。
心神耗弱者による犯罪で、被害者も心神耗弱者になってしまったら...
辛い。答え出ない。

心神耗弱者とその家族も被害者、という一文が印象的。