反貧困 の商品レビュー
"溜"とかの発想についてはすごくよく分かる。んだけど、こうやって小さな(小さくないけど・・・)団体でやってるうちはよくても、行政でやるとフリーラーダーが現れること必至なのでは?そこをどう解決したらいいんだろ。あと給食費払わない親は、実際、ぜんぜん払えるのに払わ...
"溜"とかの発想についてはすごくよく分かる。んだけど、こうやって小さな(小さくないけど・・・)団体でやってるうちはよくても、行政でやるとフリーラーダーが現れること必至なのでは?そこをどう解決したらいいんだろ。あと給食費払わない親は、実際、ぜんぜん払えるのに払わない人いるからな~。こういう私みたいな考えってマスコミに踊らされてるってバカにされるのかもしれないけど、"溜"があり貧困じゃなく働いてる人々だって、大変な思いしながら働いてることはたしかだから・・・
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ワーキングプアと呼ばれる貧困層の実態について、現場で活動してきた人だけあって、よく伝わってくる。 まさに「働けど働けどわが暮らし楽にならざり じっと手を見る」。 フリーター・ニート・ハケン…これらの非正社員に対して、かなららず湧き上がるのが「自己責任論」。 しかしこの「自...
ワーキングプアと呼ばれる貧困層の実態について、現場で活動してきた人だけあって、よく伝わってくる。 まさに「働けど働けどわが暮らし楽にならざり じっと手を見る」。 フリーター・ニート・ハケン…これらの非正社員に対して、かなららず湧き上がるのが「自己責任論」。 しかしこの「自己責任」論が、いかに現状を知らずに唱えられているか、痛感させられる。 恥ずかしながら私も昔は自己責任論にたっていたんだけど、(努力しない人が許せないのw)「非正社員」が努力しないなんて偏見。 もちろん努力もまったくせずにってひともいるだろうけど。 努力「できない」環境の人も大勢いるし、努力「しすぎて」、それでもうまくいかなくて壊れちゃう人もいる。 だから「自己責任」を主張するなら、ぜひこれを読んで実態を知ってからにしてほしい。 また行政の問題。 NPOは行政の手が回らないところを補う、と美談にされているが、これこそ本来行政がやるべきことでは?? 窓口の職員が「申請してもどうせ要件満たしてないんだから却下されるよ〜」などと、できる限り生活保護を申請させないなど。 自治体は自治体で組織の論理があるんだろうけど…これを読んでて腹が立った!!w ちなみにゼミで他の班がこのテーマについて調べていたんだよねー。だから今さら感がなくもないけどw
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今年度もっとも衝撃を受けた本。 湯浅氏は難しい言葉を使わず、万人にわかるようにこの本を書いている。もちろんこの本が万人に読まれることを願って。 無知こそ貧困問題につながるということをしって戦慄が走った。 日本に貧困問題がないと思っている人へ是非読んでもらいたい1冊。
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NPO法人「もやい」事務局長、「年越し派遣村」村長である湯浅誠氏の著書。 テレビの討論番組で、ほとんどの出演者が人の話を途中で遮って自分の意見を押し付け合う中で、湯浅氏の最後まで人の話を聞く姿勢に関心を持ったのがこの本を手に取ったきっかけ。 貧困問題で苦しんでいる人に自己責任...
NPO法人「もやい」事務局長、「年越し派遣村」村長である湯浅誠氏の著書。 テレビの討論番組で、ほとんどの出演者が人の話を途中で遮って自分の意見を押し付け合う中で、湯浅氏の最後まで人の話を聞く姿勢に関心を持ったのがこの本を手に取ったきっかけ。 貧困問題で苦しんでいる人に自己責任論を押し付けるということは、死に追いやる可能性すら孕んでいるということを知りました。そして、今まで貧困問題に対して自己責任論を前提に考えていた自分を反省できたことは収穫だと思う。 また、この本を読んで、ある問題について詳しい知識を持たないまま意見を持ったり、発言するということは知らないうちに誰かを精神的に追い詰めていたり、傷つけているかもしれないということに気付くことができた。全てのことに関して完璧な知識を持つ事はできないが、このことを自覚することが何より大事なのではないかと思う。 ★心に響いた言葉 貧困は単に所得の低さというよりも、基本的な潜在能力が奪われた状態とみなければならない 非正規労働者はこの10年で574万人増え、正規労働者は419万人減った 三層のセーフティネットがいずれも機能不全に陥る中で刑務所が第4のセーフティネットになってしまっている 貧困状態にある人たちに自己責任論を押し付けるのは、溜池のない地域で日照りが続く中、立派に作物を育てて見せろと要求するようなもの 人間関係の貧困も貧困問題である 当たり前に自分の居場所を持っている人には理解できないかもしれないが、ない人には決定的にない
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友達ん家にあったので借りてみた。 ホント論文みたいでつまんねーって思いながらずっと読んでました。 こういう本は内容的にも面白いし勉強になるけど、途中で読むのがだるくなって、結局適当に読んじゃって結局面白くなくなって結局勉強にならないってパターンになります。 最後はホント適当に...
友達ん家にあったので借りてみた。 ホント論文みたいでつまんねーって思いながらずっと読んでました。 こういう本は内容的にも面白いし勉強になるけど、途中で読むのがだるくなって、結局適当に読んじゃって結局面白くなくなって結局勉強にならないってパターンになります。 最後はホント適当に読んでましたが、貧困貧困って自己責任だろ!って思ってた僕に渇を入れてくれたのでよかったです。 3層にわたるセーフティネットが実はザルでしたっていうことなんですが、それよりも、貧困層に対する役所とかの対応が問題みたいですね。役所側が貧困層を適当に扱うがゆえにお金の支給もされず結局落ちるところまで行ってしまい、金銭的な余裕だけでなく、最終的には心の余裕を失う。この「自分自身からの排除」というものに普通の人は理解が出来ない。「なんでそう考えるの?」という疑問が生まれる。ぶっちゃけ僕も思ってました。が、実際にこうした貧困層への政府側の態度や、実態を知ると払拭される。バイトしまくりゃいいじゃんという発想などは本当に追いつめられた人には当てはまらない。一回体調を崩しただけでも致命傷で、そこからどんどん悪循環が生まれていってしまうという。そう考えると僕は本当に裕福だなーと思いましたし、裕福って大事だなとも思いました。 そんな中、「溜め」(アマルティアセン風に言うと「潜在能力」)が大切になってくる。貧困とはタダ単にお金が少ないと言うだけでなく、もっているお金でどこまで生活ができるようになるのかという部分も考慮しなくてはならない。日本より金銭的に少ない国はあるがそれでも生活が出来る国もある。そう考えた場合、真の貧困とはタダ単に金銭的なことをいうのではなく、望ましい生活状態に行くまでの距離が長いということなのである。やっぱセン凄ぇと思った。 また厚生労働省の生活保護の基準の切り下げが、当然のごとく医療難民、介護難民、ネットカフェ難民を増やす。これが結局は将来の不安へとつながり子供を作ることも出来ず、少子化を進めている制度なんだという見解は面白かったです。 とまぁこんな感じで貧困問題についてちょっと自分の考えが甘ちゃんだったなーと思わされる一冊でした。
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第1部で「派遣切り」「ネットカフェ難民」などなど現代の貧困層(ワーキングプア)の現状を分析してます。 貧困におちいつる現状をセーフティネットの機能不全など社会システムによるものとし、 その背景に「5重の排除」:教育・企業・家族・公の福祉からと、自分自身からの排除があるとしています...
第1部で「派遣切り」「ネットカフェ難民」などなど現代の貧困層(ワーキングプア)の現状を分析してます。 貧困におちいつる現状をセーフティネットの機能不全など社会システムによるものとし、 その背景に「5重の排除」:教育・企業・家族・公の福祉からと、自分自身からの排除があるとしています。 特に「自分自身からの排除」が重大な要因。世間一般の自己責任論の蔓延と合わさり、 どうしようもなくなるまで耐え忍んでしまう人が多いのだとか。 「縁の切れ目」が「金の切れ目」になる様子が描かれていました。 確かに、「お金がない」だけだったり「仕事をクビになった」だけなど、要因が一つだけならそこまで深刻なことにもならないです。 「お金も仕事も家族も公的補助もない」状態で、そのまま「頼る人もいない」ことが問題のポイントなのでしょう。 疑問点としては、事例として挙げられている貧困に陥った皆さんが、なんだかんだいって自分(百歩譲って家庭環境)に原因があったわけで、 主張にあるような社会システムの責任だとは必ずしも言い切れない印象をうけたところです。 あと、貧困に立ち向かう取り組みを記した第2部は、正直、どうでもいい感じでした。
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「自分の経験と照らし合わせて、心当たりがないから自己責任だと即断する」 ワーキングプアやネットカフェ難民の問題は、言葉をいくら重ねても決して解決しない。必要なのは手続きであり、制度だ。根性論や人生論では何の足しにもならない。 貧困問題に取り組んでいない僕たち一般人にできる...
「自分の経験と照らし合わせて、心当たりがないから自己責任だと即断する」 ワーキングプアやネットカフェ難民の問題は、言葉をいくら重ねても決して解決しない。必要なのは手続きであり、制度だ。根性論や人生論では何の足しにもならない。 貧困問題に取り組んでいない僕たち一般人にできることは、即断することなく、ほんの少しでも現状を知るということではないだろうか。
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世の中を構成する一つひとつのピース、歯車であることの幸せを普段は実感することは少ないと思います。が、これを読み今の日本では簡単に社会の外へ追いやられてしまう可能性が誰にでもあると知り、普通に家族がいて、仕事があって同僚がいて、というあたりまえのことが貴重になってしまったんだなと愕...
世の中を構成する一つひとつのピース、歯車であることの幸せを普段は実感することは少ないと思います。が、これを読み今の日本では簡単に社会の外へ追いやられてしまう可能性が誰にでもあると知り、普通に家族がいて、仕事があって同僚がいて、というあたりまえのことが貴重になってしまったんだなと愕然としました。まさに「すべり台社会」。 社会からの隔絶。ものすごい孤独…経済的な意味ではありませんが、これも「貧困」ではないでしょうか。
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新書なのに相当気合の入った大著だと思います。正に著者入魂の一冊。重たい内容でデータや統計の羅列も多いですが筆者の筆力と熱意のお陰でスイスイ読めます。良くありがちな現状分析本のように「現状はこうですよ」と投げっぱなしにするだけじゃなくて具体的な提言を述べてるのところに著者の気概を感...
新書なのに相当気合の入った大著だと思います。正に著者入魂の一冊。重たい内容でデータや統計の羅列も多いですが筆者の筆力と熱意のお陰でスイスイ読めます。良くありがちな現状分析本のように「現状はこうですよ」と投げっぱなしにするだけじゃなくて具体的な提言を述べてるのところに著者の気概を感じます。非常にオススメです。
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「年越し派遣村」村長などをして有名になった湯浅誠さんの著書。 「貧困ってアフリカとかの問題でしょ」 「日本は先進国の中でも福祉とかも充実してるし、最近多少格差とか問題になってるけど、まだまだ大丈夫」 「自分は貧困とか関係ないなぁ」 そんなふうに思っている人は今すぐ読むべきです...
「年越し派遣村」村長などをして有名になった湯浅誠さんの著書。 「貧困ってアフリカとかの問題でしょ」 「日本は先進国の中でも福祉とかも充実してるし、最近多少格差とか問題になってるけど、まだまだ大丈夫」 「自分は貧困とか関係ないなぁ」 そんなふうに思っている人は今すぐ読むべきです。 2000年の日本の相対的貧困率は、OECD加盟25カ国中の5位。さらにどんどん数字は大きくなっています。 数値ではまだその重さが実感できないかもしれません。 本書に描かれる日本の「貧困」の実態を見れば、問題がどれだけ深刻なのかわかると思います。 そしてその背景には 労働者派遣法の改正(1999年)からの非正規雇用激増の流れ 社会保障制度の破壊 健康保険とか 後期高齢者医療制度 障害者自立支援法 etc. 生活保護行政のめちゃくちゃな実態 などなどの社会的変化があります。いまや、社会保障制度が「弱者を守るための制度」ではなく、逆に弱者をさらに弱い立場に追い込むものとなっているという分析にはっとさせられます。一体それらの制度は何のために存在しているのでしょうか?(たとえば貧しい人ほど医療を受けられない状態とか) そしてそうした社会的変化とともに声高に叫ばれるようになった自己責任論。 「誰かに自己責任を押し付け、それで何かの答えが出たような気分になるのは、もうやめよう。」
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