てるてるあした の商品レビュー

加納朋子【著】

2009/10/07

高校に合格はしたものの、親が書類を送り忘れたことで、高校に行けなくなった、照代。そして、借金が返せなくなり、今度は両親は夜逃げをしようと言い出します。
そのため、照代だけがささら町に住んでいる、母の遠い親戚を頼って町に来ることになります。
そこでは、照代の思いもしなかった、不思議なことがいろいろと起こります。

「ささらさや」と同じ町、ささら町が舞台の話。
登場人物も愛嬌のあるおばあさんやら、母、息子、娘となじみの顔ぶれに会えます。

2009/10/07

面白かったです。堪能できました。
なんとなく先は読めるんだけど、涙腺が緩んでしまいます。『ささらさや』の姉妹編だそうです。言われてみれば、なるほど、納得しました。

2009/10/04

イラっとしたりどきっとしたり、読み手の心も一緒に揺れ動いてしまうようなお話。
喜怒哀楽をつめこんだ、とても健康な本だと思います。読んだ後の清涼感は格別でした。
加納さんのお話は、元気と明るさをくれるから大好きです。

2009/10/04

ここのところたて続けに加納朋子を呼んでいましたが、本当に加納朋子作品の魅力を発揮していると感じたのがこの1冊です。もちろんデビュー作の「ななつのこ」をはじめ、その他の作品も“加納朋子”ワールドに浸れる珠玉の数々ですが、とりわけ「てるてるあした」の中のひとつひとつの出来事が織りなす日常的世界が、小さく強く光っているような感じがします。WEBでロングレビューしています。http://www.first-priority.yi.org /~siza/blog/200

2009/10/07

中学を卒業した照代は、入学式が始まる頃に一人大きなボストンバックを持って佐々良の駅を降りた。高校受験は、受かったのだが親が高校にお金を振り込まず、しかも夜逃げをした。佐々良に住んでる遠い親戚と聴いてるお婆さんの久代を頼りにこの町に来たのだった。
久代は、元教師で口うるさく家事や作法を教える。中学時代は、勝手な親の元で好き勝手にやって来たのだが、久代の下では居候の身なので我慢をする。親に夜逃げされ心を閉ざしていた照代だったのだが、照代の携帯に差出人不明のメールが届き始める・・・。
佐々良の人々によって心を開き始める照代。そして、メールの謎が解けた時照代の心は・・・。

「ささら　さや」の舞台だった佐々良の町を舞台に少女の成長・人の優しさを書いた連作の小説です。（一応、ミステリーなのかな？）「ささら　さや」で登場した人物も出てきます。ほんのり暖かいそしてほろりと泣けるとってもいい小説ですよやはり、加納朋子は、いいですね

2009/10/04

「ささら　さや」の姉妹編。
ミステリだと思って読み始めると、
せっかくの心温まる話が台無しになってしまう恐れもあるので、
一応ミステリとは全く違うと釘をさしておきたいと思います。
まあ、ジャンルを勘違いして読み始めても感動させるだけの
力がある本だとは思いますけど。

2009/10/07

ささらさやの続編ともいえるお話。
やっとの思い出合格した高校の入学金も払ってくれず、気がつけば期限も過ぎていたというぐらい身勝手な親に捨てられた照子という女の子がささらの町にやってきて魔女と呼ばれるおばあさんと暮らし始める。
母親は遠い親戚だと言うが、現実は母もまた昔母親から愛されなくて、初めて愛情を与えてくれたのは当時小学校の先生であった魔女。
ひねくれた照子がだんだん心を開いていく。
ひねくれた状態は読んでいて腹が立ってくるほどだが、自分はそういう感情を持ったことがなかったとは言い切れないな〜。

2009/10/04

金銭にだらしのない両親の借金のため、夜逃げでひとり遠縁のお婆さんを頼って佐々良にやってきた照代。
ささらさやのスピンオフ作品

私が大人になったからか、照代の幼さにも寛容に理解ができた。
成長した照代が「正しいことは優しくない」っつうのはその通りだよね。優しさの中には甘さがあるものね。
これを読む前には是非「ささらさや」を読んでいただきたい。最終話での気持ちが全然変わってくると思うから。

2009/10/04

泣けた・・・・・・。前作の「ささらさや」も泣けたけど、「てるてるあした」も泣けましたよ・・・。
佐々良というところを舞台に話は進んでいくのだけど、なんか、みんながちょっとさみしい感じ。
かなり面白かったです。
「ななつのこ」も面白かったけど、この佐々良シリーズもかなりハマりそげな予感。。

2009/10/04

主人公は、中学卒業後、父母の不始末のせいで高校進学を諦め、夜逃げをして佐々良へやってきた照代です。彼女は遠い親戚という鈴木久代さんの家にやっかいになりにきたのですが、久代さんのあだ名は魔女。見た目も中身も魔女のようで照代は馴染めません。
行くところがない照代は、がまんして一緒に暮らし始めるのですが、幽霊を見たり、不思議なメールが届いたり、ちょっと変わったことがちょっとずつ起こります。
この照代はかわいげのない子で、いつも怒っているのですが、それは母親に愛されたことがないからで、最初は素直じゃなくてやな子だな〜と思っていたのですが、読み進んでいくとかわいそうになってきてしまって、自分の子どもの頃を思い出してしまいました。