デザインのデザイン の商品レビュー
こちらはデザインの参考書というより、単純に読み物として面白そうだったので読んだ。 漠然とだが、デザインの行き着く先は「未来への希望」なのかもしれないなと感じた。 今の小手先だけのデザイン(世間はどうだか知らないが、自分の行動では、小手先だけでしかやったことない)では、未来...
こちらはデザインの参考書というより、単純に読み物として面白そうだったので読んだ。 漠然とだが、デザインの行き着く先は「未来への希望」なのかもしれないなと感じた。 今の小手先だけのデザイン(世間はどうだか知らないが、自分の行動では、小手先だけでしかやったことない)では、未来を考えていない。「今をやり過ごすのみ」である。 読んでいてわくわくとする。面白かった。
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「デザイン」とは、物事の表層をこぎれいに飾るのではなく、デザインを言葉にすること、誰かに伝えることを目的としている、というような考え方になるほどとうなずく。 巻頭にある、わかるということは、知っていたものを未知なるものとしてそのリアリティにおののいてみることが、もう少し深く理解す...
「デザイン」とは、物事の表層をこぎれいに飾るのではなく、デザインを言葉にすること、誰かに伝えることを目的としている、というような考え方になるほどとうなずく。 巻頭にある、わかるということは、知っていたものを未知なるものとしてそのリアリティにおののいてみることが、もう少し深く理解するということには、非常に納得を覚えた。 デザインに共通して言えることは、物事を丁寧に観察し、そしてそれを読み解き、スマートと言えるような簡潔な言葉として伝えるようなことを指すのであろう。 デザインの歴史や、日本文化の地政学的視点など、非常に興味深い内容が多い。 デザインから、世界を読み解く、それはとても面白いように思われた。 個人的には、まちおこしに関する、「にぎわい」ではなく「たたずまい」が大切だという部分に共感した。
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グラフィックデザイナー原研哉によるデザインに関する講義書といえる内容の本。 2003年と少し前の出版で、収録された実作の内容こそ古けれど、 氏のデザイン思想はぶれえないはずだ。 まず、デザインとは何か、歴史的背景を平易に解説した上で、モダニズムのその先と言える現代のデザインの世...
グラフィックデザイナー原研哉によるデザインに関する講義書といえる内容の本。 2003年と少し前の出版で、収録された実作の内容こそ古けれど、 氏のデザイン思想はぶれえないはずだ。 まず、デザインとは何か、歴史的背景を平易に解説した上で、モダニズムのその先と言える現代のデザインの世界の状況や潮流を説明する。その上で、リ・デザイン展でとりあげた他のデザイナーの作品を解説し、デザインには批評性が必要だとする。 坂茂とトイレットペーパーでは、紙管建築のリサイクル性。 佐藤雅彦と出入国スタンプでは、出国、入国でスタンプにおける飛行機の向きを変えるという小さな感動を外国人にもたらすということ。 面出薫とマッチでは、自然の小枝にマッチの成分を塗りつけた、自然木を燃やすイメージのマッチ。 これらにデザインに共通して言えることは、丁寧な観察と、スマートな解法の追求の姿勢ではないだろうか。 そして、情報の建築こそがデザインの本質であり、それを追求した作品作りを徹底している。 そのことを氏は、『デザインのデザイン』と読んでいるのではないだろうか。 氏のてがけた、無印良品のシンプルな広告の話題が充実している。その広告自体は、ひとつの商品と「無印良品」という文字だけのものなど、空っぽで、無印良品 のイメージのデザインという内容。つまり、無印良品というデザインをデザインしているのである。 自分でコンテンツをつくらない、枠組みのデザインというのは、googleやSNSの躍進で今日では、ますます一般的で理解しやすい状況であるが、2003年の時点でここまで意識的であったのに驚く。 その後の章では、主に2つのことが述べられている。 経済論理から、デザインは怠惰な方向とブランドの二極化になりやすいことの解説。 地政学的観点からの日本文化の仮説。である。 デザインの歴史、現在の潮流、経済社会との関係、日本文化の特徴などが、平易に述べられていて、建築やグラフィックの限らず、デザインをする人には教科書的必読書といえる。
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ありふれた物、一般的にほぼ完成されている物に変化を加える。 概念を崩す、違った視点から様々な物事を見てみようと思わせてくれる本。 個人的に面白いと思ったのが『マッチ』の話。 地面に落ちて、朽ちていくだけの小枝の先に火薬を付けて もう一度仕事をしてもらう、という内容。 発想も面白...
ありふれた物、一般的にほぼ完成されている物に変化を加える。 概念を崩す、違った視点から様々な物事を見てみようと思わせてくれる本。 個人的に面白いと思ったのが『マッチ』の話。 地面に落ちて、朽ちていくだけの小枝の先に火薬を付けて もう一度仕事をしてもらう、という内容。 発想も面白いし、マッチもオシャレに見える。 デザインがないと世の中は淡白でつまらないと感じた。 何気なく目にしている物も、デザインを意識してみると 面白い発見があるかもしれない。
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2が月ほどかけて少しずつ読みました。初めは難しい横文字が並び、専門用語が並び、なかなか進まなかったのですが、実例やデザインに対する未来への思いなどが語られていて、素晴らしいなと思いました。デザインを器と称する所なんかも好きです。スマートでカッコいい。無印の世界観も感じられます。と...
2が月ほどかけて少しずつ読みました。初めは難しい横文字が並び、専門用語が並び、なかなか進まなかったのですが、実例やデザインに対する未来への思いなどが語られていて、素晴らしいなと思いました。デザインを器と称する所なんかも好きです。スマートでカッコいい。無印の世界観も感じられます。とても心地よくて、また読み返したくなる本でした。
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私は情報デザインを学び、インタフェースデザイナーを志していますが、この本を読んで、分野に囚われないデザインという試みについて改めて学ぶ事ができたと思います。常に自分の傍らに置いておきたい本の中の1つになりました。
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デザインに関わる人なら知らない人は居ない、原研哉さんのデザイン論です。 「無印良品」や「2001年銀座松屋のリニューアル」など。 山梨の人なら、中央葡萄酒「グレイスワインのラベル」も氏のデザインだと言えば身近でしょうか。 デザインを言葉にすることはもうひとつのデザインである。本...
デザインに関わる人なら知らない人は居ない、原研哉さんのデザイン論です。 「無印良品」や「2001年銀座松屋のリニューアル」など。 山梨の人なら、中央葡萄酒「グレイスワインのラベル」も氏のデザインだと言えば身近でしょうか。 デザインを言葉にすることはもうひとつのデザインである。本書を書きながらそれに気づいた。(本書より引用)ーーと「まえがき」に書かれています。 確かにそうなのだろうと、私自身も思っています。 デザインに関わっている人、デザインを知りたい人、そして(特に)町づくりや地域づくりに関わる人に、是非読んで欲しい、啓示に富んだ内容の本です。 装丁も著者自身がしていますが、これがまたいい感じです。
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流し読みだけど布の病院のデザインのやつとかすげーめんどくさいなーとか思った。デザイナーの欲求と実用性の両立は難しいー劇的ビフォーアフター思い出した。
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原研哉『デザインのデザイン』読了。特に日本人の生活環境のところ、共感して読んだ。世界で売れる商品を送り出すに値するジャンルの車においては日本で行うマーケンティングは正しい、成熟している。しかし家というものに関してはまるで成熟していないという主張。とても共感。 あと『そうなったか...
原研哉『デザインのデザイン』読了。特に日本人の生活環境のところ、共感して読んだ。世界で売れる商品を送り出すに値するジャンルの車においては日本で行うマーケンティングは正しい、成熟している。しかし家というものに関してはまるで成熟していないという主張。とても共感。 あと『そうなったかもしれない』愛知万博の話。そういえば言い訳を聞いた事がなかったなあと思って興味深く読んだ。原さんの語るビジョンは明確でこれが実現したら面白かっただろうなあと思う。障害や騒動など大変であったろうけど初期のこのビジョンを掲げた人々がやり遂げなかったのは何故か。謎。 多少立場としては「云ったなら(たとえ達成できなかろうとも)最後までやれよ/いろよ」と思わざるを得ないですけれども…… (ついったから拾い上げ)
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僕のバイブル。デザインの本質とは…ということがよくわかる本。デザイナーにはもちろん、編集者やコピーライターの人にも読んでいただきたい。
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