完全恋愛 の商品レビュー

牧薩次【著】

2009/10/12

うーん、読みづらかった！この文体はきつい。
ラストは唖然。そんなご都合主義な・・・。今まで読んできたのはこんなトリックを見せられるためだったのか。。。
最初から最後まで時代がかった古くささだったなあ。

2009/10/07

図：ミステリーってほとんど読まないので最初は抵抗があった。が、時代を超えて描かれる主人公にどんどんついていってしまった！完全恋愛・完全犯罪。なるほど…。
内容（「BOOK」データベースより）
昭和20年…アメリカ兵を刺し殺した凶器は忽然と消失した。昭和43年…ナイフは2300キロの時空を飛んで少女の胸を貫く。昭和62年…「彼」は同時に二ヶ所に出現した。平成19年…そして、最後に名探偵が登場する。推理作家協会賞受賞の「トリックの名手」T・Mがあえて別名義で書き下ろした究極の恋愛小説+本格ミステリ1000枚。

2009/10/07

うんうん。ミステリーも読むぞー。ってことで完全恋愛、ようやく読める番に。普通におもしろい。最後のネタバレ続きが有り得ない。死ぬ直前に叫ぶ名前が、似てるのもぞぞぞっとしたんですが。そして著者がじゃがいも顔というのが不可解ですが。
言葉の選びがとても好きです。現代文学には珍しい、純文学のような固くも美しい言葉を選んでらっしゃいますね。森登美彦はダメでしたが、この方は読みやすかった。（にしても説明の部分を読み飛ばしてしまうのは性格ですが・・・）
はて。究の一生は幸せだったのか、否か？と考えました。一生知ることのなかった事実、永遠の想いを持ったまま死んでいくこと。彼にとって幸せだったのかもしれない。いや、彼は死ぬ間際にうすうす気付いていたのか。この話は現実だけの話ですが、天国で彼は事実を知ってどう思うのか。じゃんじゃん人も殺していってしまうので、ぐえと思いましたが、あまりに現実離れした思いの交錯にただただうな垂れるばかり。ミステリも素晴らしかったですが、私は恋愛のほうがぐいぐい引き込まれました。戦時中の女の潔さ、かっこよさにも惚れますし、なんてロマンがある恋物語。ジェイクの隠蔽は苦笑いでした。ついてるね。全てのパズルが揃っていてお見事です。

2011/08/30

ある画家の一生の恋愛を、複数の謎に絡めて描いた壮大なお話。 オチは予想の範囲内だと思いますが、作者の強い思い入れに迫力が感じられ、読み応えがありました。 テンポが自分には合わなかったのか、淀みなく読めなかったのが残念でした。 わざとなのかもしれませんが、作風がちょっと古いかも。

2009/10/04

そうじゃないかなぁと思っていた通りの展開でしたが、題名と『他者にその存在さえ知られない罪を完全犯罪と呼ぶ。では、他者にその存在さえ知られない恋は完全恋愛と呼ばれるべきか?』という文が秀逸でこのお話を新しい印象にしている気がしました。

2009/10/07

戦中から現代までの一人の画家の片思いを描く作品。
と言っても、恋愛小説ではなく、やはりミステリー色が強い。
トリックに少し強引さは感じるものの、文体が読みやすいため、400ページを超える大作でも、さらりと読める。
作家の正体が、中高時代にはまった青春小説の書き手だったせいもあるかも。

2009/10/04

最初の少年時代の話は今ひとつ話に乗れなくて、正直あまり好みではなかったのですが、後半からはそれなりに興味深く読めました。事件の謎については解決編まで判りませんでしたが、『完全恋愛』については少年時代の終わりであらましが見えました（笑）　酷いような羨ましいような切ないような……でも物語として、ラストは満足できる素敵な作品でした。

2009/10/04

「ありがとう。本当いうとクタクタなの。……あ、それからお嬢さんはよして。私、小仏朋音と申します。父がお世話になるばかりで申し訳ございません」
　にわかに大人びた口をきいたかと思うと、すぐ砕けた調子にもどって、
「これからは親子ぐるみでご厄介になるけど……よろしくね」
　そうか。この女の子が、坂上家とおなじ敷地に住むようになるんだ。それがわかると顔を合わせるのが照れくさくなり、背を向けて歩きだしながら挨拶を返した。
「よろしく」
　ふたたび巻き起こった蛙たちのコーラスが、ふたりの影を包み込む。――のちの柳楽画伯こと本庄究と、彼の永遠の恋人小仏朋音の出会いは、こうして淡々と終始した。
（本文P22）

2009/10/07

ある程度の予測はつくけど、でもおもしろかったかな。完全恋愛のタイトルってこーいうことだったんだって思った。★３．５くらいかな。
2009.4.24

2009/10/07

◎本格ミステリベスト１０　２００９　第３位。
◎このミステリーがすごい！　２００９　第３位。
◎「週刊文春」ミステリーベスト１０ ２００８年　第６位。

２００９年４月１４日（火）読了。

２００９−４２。