しゃぼん玉 の商品レビュー
街中とか色んなとこで、悪さしてる少年少女に、無料配布したらええんとちゃうか?^^; サスペンスという感じではないな。 何事にも投げ槍で、しゃぼん玉のようにフラフラな主人公が、しゃぼん玉じゃなくなる(更生する)話。 斜に構えるタイプの私は、田舎のおじいちゃん、おばあちゃんの優しさな...
街中とか色んなとこで、悪さしてる少年少女に、無料配布したらええんとちゃうか?^^; サスペンスという感じではないな。 何事にも投げ槍で、しゃぼん玉のようにフラフラな主人公が、しゃぼん玉じゃなくなる(更生する)話。 斜に構えるタイプの私は、田舎のおじいちゃん、おばあちゃんの優しさなどに触れて、そんな速攻改心するか?って思ってしまう… と思いつつ感動はしてるという、ややっこしい状態に陥った(^_^;) この小説にある「人生やり直し年齢制限説」には反対!やり直しなんか、本人がその気になれば、いつでも出来る! 但し、やり直しの行動は起こせても、簡単に結果は出んやろうけど。
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今まででこんなに感動した物語はありませんでした。 今読み終えましたが、エピローグ手前から文字がボヤけて見づらくて見づらくて。 余韻が凄まじい状況ですが、感想。 心にどす黒くて粘っこい澱があるような犯罪歴のある青年 と 想像通りの優しい田舎のお婆ちゃん が暮らす話。 この作品...
今まででこんなに感動した物語はありませんでした。 今読み終えましたが、エピローグ手前から文字がボヤけて見づらくて見づらくて。 余韻が凄まじい状況ですが、感想。 心にどす黒くて粘っこい澱があるような犯罪歴のある青年 と 想像通りの優しい田舎のお婆ちゃん が暮らす話。 この作品で、とにかく印象深い感動する場面というのは、お婆ちゃん含め、村の人達から青年に対する無償の愛を感じるところ。 人ときちんと向き合って、人を受け入れて、成長していくことを優しく厳しく教えてくれる事。 親が子供に教えるように、村人たちは青年をみんなで受け入れて立派になるように育ててくれる。 青年は、今までのやり方通りに裏切り、逃げようと何回も心の中で葛藤する。 それすらも見越してるように、村人たちは向き合ってくれる。そんななかで青年の心は… 人を信じる美しさ、家族との向き合い方、田舎と都会の生活感や時間の流れ方、このような事を自分に置き換えて考えさせられます。 婆ちゃんやシゲ爺のような、寛容、寛大な人間になりたいと思います。疑うより、信じたいです。 この本は手放さない大事な本の1つになりました。 時期をおいて、また読み返してみたいと思います。 素晴らしかった。
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通り魔や強盗傷害ばかりしていた翔人。おスマ婆さんと出会う。おスマ婆さんや村の人々達から、頼りにされ、一緒に過ごすうちに、自分の生き方を見つける事が出来るのか?自分は、しゃぼん玉じゃなくなるのか?シゲ爺の言葉が、物凄く心にくる。翔人の背中をやり直せるように、そっと押して導いていくの...
通り魔や強盗傷害ばかりしていた翔人。おスマ婆さんと出会う。おスマ婆さんや村の人々達から、頼りにされ、一緒に過ごすうちに、自分の生き方を見つける事が出来るのか?自分は、しゃぼん玉じゃなくなるのか?シゲ爺の言葉が、物凄く心にくる。翔人の背中をやり直せるように、そっと押して導いていくのも心暖まる場面。最後は、予想つくようなラストだが、それでも清々しく嬉しくなるような読後感。
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あー、読んで良かったな〜って素直に思った。 人って 産まれた時は真っ白というか透明なのに 人や環境によって色が変わって でも人と人の関わりや自分の居場所をみつけることによって 真っ白にはなれないかもしれないけど限りなく白に近い色には変われるのかな。 でもしげ爺が 変われるのは主...
あー、読んで良かったな〜って素直に思った。 人って 産まれた時は真っ白というか透明なのに 人や環境によって色が変わって でも人と人の関わりや自分の居場所をみつけることによって 真っ白にはなれないかもしれないけど限りなく白に近い色には変われるのかな。 でもしげ爺が 変われるのは主人公くらいまでの年齢だと言っていたのはちょっとさみしかったな。 変わりたい!って思った時にもう遅すぎ…って悲しいな。 田舎って閉鎖的だと聞いた。 よそ者がひょっこと現れてあんなに受け入れてくれるそんな天国がどこかにあると信じたい。
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映画もよかったけど、小説もよかった。 小説の方が、細かい心理描写がわかっていい。 平家の落人と、逃げのびてきた伊豆見が重なる。 婆ちゃんの息子の豊昭と伊豆見の父親が重なる。 シゲ爺の存在もでかい。ちゃんと落とし前をつければ、人生やり直せる。美知も言ってた。この年で人生あきらめた...
映画もよかったけど、小説もよかった。 小説の方が、細かい心理描写がわかっていい。 平家の落人と、逃げのびてきた伊豆見が重なる。 婆ちゃんの息子の豊昭と伊豆見の父親が重なる。 シゲ爺の存在もでかい。ちゃんと落とし前をつければ、人生やり直せる。美知も言ってた。この年で人生あきらめたくない。 乃南アサ、初めて読んだけど、とても読みやすくてびっくり。他の小説も読んでみたい。
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2021/1/7 読了 最初から最後まで情景が浮かんで、頭の中で1本の映画が映し出されていた。 人を変えるのは人なんだな。 実際の映像は見たことないですが、翔人はずっと北村匠海さんが演じてました。
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人間関係の描写が良い 主人公が憎めない小悪党で、少しずつ人情味に溢れていく流れも無理のない心情変化で素直に楽しめた
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※このレビューにはネタバレを含みます
「暗鬼」以来、久々に著者の作品を手にしてみましたが、「暗鬼」を読み終えた時の感覚と全く違う心温まる物語でした。 主人公の少年は伊豆見翔人。 巻頭で描かれる翔人は生きていく金を得る為に女性を狙ってひったくりを繰り返すカスのような人生を送っている。 盗んだ原付で追い抜き様にバックをひったくるだけの予定が、隠し持っていたナイフで女性を刺してしまった。 そこから始まった逃避行はヒッチハイクを装い乗せてもらったトラックで一路日向を目指す。 土砂崩れの影響で山路を迂回する羽目になり、居眠りをしている間に山中に置いていかれた翔人は来た道を戻る道中で乗り捨てられたスクーターを発見。 これぞ神の奇跡と思ったのも束の間、傍には怪我をして動けないお婆ちゃんが。 「ぼう」と呼ばれ、気がつけばお婆ちゃんを連れて山路を下り、辿り着いたのはその昔、平氏の落武者が身を隠したと言い伝えられる山奥の村。 そこから始まる「ぼう」と「お婆ちゃん」の不思議な生活に、いかにもド田舎といった環境。 周り近所がまるでみんな親戚のような遠慮のない人付き合い。 次の逃避行への資金として、お婆ちゃんの家で金を探し、逃げようと思ってた「ぼう」はシゲ爺や村人との出会いの中で、本人も気がつかないうちに変わっていく。 そして、祭り当日に事件は起こる。 早朝から、お婆ちゃんの実の息子が金をせびりに帰って来て、親子喧嘩だと言いながらお婆ちゃんに怪我をさせ、暴れまわる。 そんな姿に自身の幼き記憶が重なり、目の前で暴れる男が自分の父親と重なって見えた。 物語のラスト「ぼう」は自らの過ちを償う為に自首する事を決意し、お婆ちゃんその思いを伝える。 又、帰ってきて婆ちゃんが作った飯が喰いたい、それまで生きていてくれるか? お互いが約束を守り、3年で迎えた仮釈放で「ぼう」が向かうのはもちろんお婆ちゃんがいる村。 「ぼう」の成長と心温まる人と人との交流を描いた見事な作品でした。 説明 内容紹介 パクられりゃあ、これで、死刑だ。それだけは確実だった。 通り魔を繰り返す卑劣な青年が山村に逃げ込んだ。正体を知らぬ村人たちは彼を歓待するが……。涙なくしては読めない心理サスペンスの大傑作。 女性や老人だけを狙った通り魔や強盗傷害を繰り返し、自暴自棄な逃避行を続けていた伊豆見翔人は、宮崎県の山深い村で、老婆と出会った。翔人を彼女の孫と勘違いした村人たちは、あれこれと世話を焼き、山仕事や祭りの準備にもかり出すようになった。卑劣な狂犬、翔人の自堕落で猛り狂った心を村人たちは優しく包み込むのだが……。涙なくしては読めない心理サスペンス感動の傑作。 内容(「BOOK」データベースより) 女性や老人だけを狙った通り魔や強盗傷害を繰り返し、自暴自棄な逃避行を続けていた伊豆見翔人は、宮崎県の山深い村で、老婆と出会った。翔人を彼女の孫と勘違いした村人たちは、あれこれと世話を焼き、山仕事や祭りの準備にもかり出すようになった。卑劣な狂犬、翔人の自堕落で猛り狂った心を村人たちは優しく包み込むのだが…。涙なくしては読めない心理サスペンス感動の傑作。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 乃南/アサ 1960(昭和35)年、東京生れ。早稲田大学中退後、広告代理店勤務などを経て、作家活動に入る。’88年『幸福な朝食』が日本推理サスペンス大賞優秀作になる。’96(平成8)年『凍える牙』で直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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伊豆見翔人(いずみ・しょうと)は、ある日一人の女性からバッグを奪おうとして、誤って彼女に大きな傷を負わせてしまいます。強盗殺人の罪を犯してしまったと信じた翔人は、ダンプの運転手を脅迫して逃走します。しかし、運転手に助手席から突き落とされ、あてどなくさまようことになった翔人は、やが...
伊豆見翔人(いずみ・しょうと)は、ある日一人の女性からバッグを奪おうとして、誤って彼女に大きな傷を負わせてしまいます。強盗殺人の罪を犯してしまったと信じた翔人は、ダンプの運転手を脅迫して逃走します。しかし、運転手に助手席から突き落とされ、あてどなくさまようことになった翔人は、やがて転んで動けなくなっている椎葉スマという老婆を発見します。 翔人に助けられたスマは、彼のことを東京で暮らしている末っ子である豊昭の息子だと思い込み、あれこれと世話を焼きます。こうして翔人は、スマの孫の「椎葉いずみ」として、シゲ爺に連れられて山仕事をしたり、この村でおこなわれるという平家祭の準備を手伝ったりして日々を過ごします。 そんなある日、翔人は、黒木美知という、彼と同じような年の女性と知り合うことになります。翔人は美知から淡い好意を向けられていることに気づき、彼自身もしだいに彼女に魅かれていきます。しかし、やがて彼は、大阪へ出て行った美知がこの村に帰って来た理由を知ることになります。彼女は、翔人と同じような通り魔に襲われて極度の人間不信に陥り、そのせいで結婚の約束までしていた男性と別れて田舎へと帰らなければならなかったのです。 その後、スマに金をせびるため彼女の息子である豊昭が村に帰ってきます。豊昭が困難に直面するとすぐに逃げ出してしまうのは、彼の「心根」の弱さのためだというシゲ爺の話を聞いているうちに、翔人の心のうちに、自分の犯した罪から逃げ出さず、しっかりと向きあわなければならないという決意が生まれます。平家祭の直前、彼はスマにもう一度ここにもどってくると告げて、交番へと向かっていきます。 村人たちの素朴な優しさが印象的でした。
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※このレビューにはネタバレを含みます
一気読みした。 犯罪をする若者の心理は、こんなものなのかと思い知った。スマにお世話になってもなお、終盤まで殺すことを考えてしまう。 そんな主人公でさえ改心していく様が、強引さも不自然さもなく、作者の巧さだと感心した。
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