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知的複眼思考法 の商品レビュー

4.1

62件のお客様レビュー

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2018/08/26
  • ネタバレ

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 それでも本でなければ得られないものは何か。それは、知識の獲得の過程を通じて、じっくり考える機会を得ることにある―つまり、考える力を養うための情報や知識との格闘の時間を与えてくれるということだと私は思います。(p.46)  書くという表現の場合には、たいていはひとりで、じっくり時間をかけて、ノートやワープロ、パソコンなどを使って、考えたことを文字にしていったり、あるいは考えながら文字にしていくことが多いはずです。考えたことが消えずに文字として残ることも、話す場合とは大きく違う点です。ちょうど本という活字メディアが、読者にとって自分のペースで考えながら読んでいくことができたのと同じように、書くという行為は、話すのと違って自分のペースで考えを残すことができます。(p.85) ・概念はサーチライトである。新しい概念の発見によって、新しい問題が見えてくる。 ・ケースレベルと概念のレベルの使い分けによって、問いを展開する。これは、問題の一般化と具体化ということに対応する。 ・二つ以上のケースを比較することで、両者に共通する特徴を概念としてつかみ出し、概念乗レベルで原因と結果の関係を表現し直してみる。 ・概念レベルで考えた原因と結果の関係をほかのケースにあてはめてみる。(p.178) ・これから行おうとしていることが、どんな副産物を生み出す可能性があるのか。その波及効果をなるべく広い範囲で考えておく。ひょっとしたらその副産物によって当初の意図がくじかれてしまう可能性がないかどうかを考えたうえで実行に移す。 ・やろうとしていることに抜け道はないかを考えておく。抜け道があった場合、そういう手だてを使う人がどういう人か、それによって、当初の計画がどのようなダメージを受けるかについて考えておく。 ・自分たちのやろうとしていることは、それぞれが集まった場合にどのような意味をもつのか。ほかの人や組織も同じようなことをした場合、全体の影響はどのようなものになり、それは当初の意図とどのようにずれてしまう可能性があるのかを考えておく。 ・計画や予測を立ててそれを表明すること自体が、その計画や予測にどのように跳ね返ってくる可能性があるのかを考える。(pp.222-223)

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2018/03/16

知的複眼思考法とは、「○○が××なのは△△だから」というステレオタイプな考え方に陥らず、自ら問いを立て問題を理解、解決するための思考法。知的技術の本を何冊か読んで共通していたのは、「それはなぜか(理由)」と「それはなにか(説明)」という2つの問いを繰り返すことが重要ということ。こ...

知的複眼思考法とは、「○○が××なのは△△だから」というステレオタイプな考え方に陥らず、自ら問いを立て問題を理解、解決するための思考法。知的技術の本を何冊か読んで共通していたのは、「それはなぜか(理由)」と「それはなにか(説明)」という2つの問いを繰り返すことが重要ということ。これは学問の本質だと思う。

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2017/04/14

2017/04/14 読了 印象に残り、かつ僕も実践していきたい事柄: ・テキストを完成物として見ずに、途上のものもして見る ・「なぜ」と「どうなっているのか」の問いを繰り返す ・主語を細分化する(大学生の就職難→男子大学生・女子大学生→家庭所得・学歴・地域など…) ・概念の動詞...

2017/04/14 読了 印象に残り、かつ僕も実践していきたい事柄: ・テキストを完成物として見ずに、途上のものもして見る ・「なぜ」と「どうなっているのか」の問いを繰り返す ・主語を細分化する(大学生の就職難→男子大学生・女子大学生→家庭所得・学歴・地域など…) ・概念の動詞化(規則→規則化など)=概念それ自体から、プロセスへの着目へ ・問題がなぜ問題なのかを問う ・問題の解決で誰が損得するか問う 今後、レポートを書くときはこれを参考にしていきたいと思った。

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2016/04/04

もっと早くに読んでおくべきだったなぁ、と思った本。 先入観なんかに囚われて、私たちは案外自分の頭で考えてなかったりするのだ。ここに書いてあることをすべて実践するのは大変だけど、少し意識するだけでも変わることはいくらかあるだろう。 何かをするとき、質を高めたいか量をこなさなければい...

もっと早くに読んでおくべきだったなぁ、と思った本。 先入観なんかに囚われて、私たちは案外自分の頭で考えてなかったりするのだ。ここに書いてあることをすべて実践するのは大変だけど、少し意識するだけでも変わることはいくらかあるだろう。 何かをするとき、質を高めたいか量をこなさなければいけないのかでも変わるけど…。

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2015/12/11

大学の教育社会学講座における演習のクラスを受けているようなテンポで、本書のページを捲ることができ、とても読みやすかった。習作としての論文を執筆する予定がある読者は、一読すべきである。特に、大学職員を含めた社会人にとっては、社会科学系の大学院に通う前に一読しておくことで、リサーチデ...

大学の教育社会学講座における演習のクラスを受けているようなテンポで、本書のページを捲ることができ、とても読みやすかった。習作としての論文を執筆する予定がある読者は、一読すべきである。特に、大学職員を含めた社会人にとっては、社会科学系の大学院に通う前に一読しておくことで、リサーチデザインや統計の学習の際、かなり有益となる。ロジックを作る際に求められる技術や視点が必要十分に解説されている。研究方法論や統計解析法のテキストでは、その性質上どうしても技術的な説明が中心となるが、本書では、それ以前に必要となる「問い」の立て方について、教育社会学の事例を元に詳細に解説されている。全般的に平易に書かれているが、その内容は極めて本質的である。ちなみに大経コース関係者は、前期の統計の授業で扱う内容に、本書との親和性があることを感じるだろう。クラスで高根(1979)の『創造の方法学』が参考文献に挙げられることも理解できよう。 以下のキーワードに関心を持ったら、通読することを強く勧める。 創造性、オリジナリティ、問い、因果関係、疑似相関、ビッグワード、マジックワード、概念、論文指導

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2014/07/19
  • ネタバレ

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【考える読書 4つのヒント】p117-120 ①論争を読む: ひとつの事件やことがらをめぐって、複数の論者が論戦を戦わせているもの。 ②先を読む読書 cf. 詰め将棋 ③古い文書の活用 ④書評のすすめ 《第4章 複眼思考を身につける》p269 ①ものごとの多面性をとらえるための「関係論的なものの見かた」 ②意外性を見つけるための「パラドクスの発見」 ③ものごとの前提を疑うための「メタを問うものの見かた」 【ウェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』の主張の要約】p309 禁欲的な生活を求めるカルヴィニズムの教えに導かれて、勤勉さを旨とする節度ある「合理的な」生活態度が形成された。その結果、やみくもにお金儲けを目指すのではなく、計画的・合理的に会社の経営を行おうとする精神的な基盤が作られた。そうした禁欲的で合理的な勤勉が、近代の資本主義誕生の重要な条件であった。 ⇒「意図せざる結果」の発見 p311

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2014/06/24
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考え方の方法論について述べられている。 ものごとを素直に受け止めないなどをすることで、他の見方ができるようになるというもの。 大学生に問題を出して、翌週に答案用紙にA~Dを書いて返すと、成績のことと言っていないのに学生は一喜一憂する。

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2014/04/12

[配架場所]2F展示 [請求記号]141.5/73 [資料番号]0097107431  [請求記号]141.5/73/A [資料番号]2000110485

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2014/02/15

良書だけど実践には時間がかかるかも。内容はわかりやすい。一つの情報や問題を様々な視点で見てみることは情報社会においてとっても大切。読むことで情報の見方が変わるかも。

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2014/01/09

常にある問題を考えるときには疑問を持ち、「なぜ」を繰り返し投げかけ、情報を鵜呑みにせず、多角的な角度・マクロ、ミクロで観察し、自分の意見も持つこと。

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