AMEBIC の商品レビュー
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2024.12.6 読了。 初期の金原ひとみ作品。 ヒリヒリしてるし、トゲトゲしてるし、危なっかしいし、メンがヘラってるし、狂気な世界観で、正直訳がわからない。 「私食事を取らない主義なので」って。胡瓜の漬物とたくあんとサプリと酒しか取らなくて体重30キロ以下じゃあ、そんな世界観になってしまうのかも? 普通にご飯を食べてる人たちを醜いと見下し、165センチ45キロの人の事をデブと言っていて、、私生きててごめんなさいって思いました… スイーツをそつなく作ってるの、単純にすごいなぁと思った。それをほとんど食べず、ゴミ袋に入れ踏み潰すのは、どんな感情なんだろう?ストレスとかそんな単純なものではなさそうだし、こんやくしゃのパティシエへの嫉妬?とりあえず、お菓子作りたくなった。
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分裂感覚が足元からくる。嫌な感じである。食事を摂らない主義の主人公の錯乱、倒錯、破綻の日常。薄暗い世界に浸り、研ぎ澄まされていく感覚を味わう。確かに食事を摂らなくなると人の感覚は研ぎ澄まされていきそうだ。夢か幻か、陰鬱な読書であった。
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昔に買ってた本で読んだ気もするが全く合わなかった記憶しかなかったので、再読。 流石に初期の金原作品は読みにくい(笑)。 本来誰しもが持っている狂気じみた世界をさらけ出しているのだが、凄く嫌な気にならないのは何処かで自分自身が認めている部分があるからなのか。 近年の作品の方が...
昔に買ってた本で読んだ気もするが全く合わなかった記憶しかなかったので、再読。 流石に初期の金原作品は読みにくい(笑)。 本来誰しもが持っている狂気じみた世界をさらけ出しているのだが、凄く嫌な気にならないのは何処かで自分自身が認めている部分があるからなのか。 近年の作品の方が少しソフトで読み易い感じがする。 ただ昔は全評価できなかった金原作品に今嵌るとは思ってもいなかった。 色んな本を読んだからか、色んな人生経験を積んできたからなのか、はたまた受け入れられる心理状態なのか(笑)。
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この作品は読者の嗜好によって評価が分かれるだろうし、そもそも作者自身も万人受けするとは微塵も考えていないと思う。たまたま自分には合っていたようで、従者のように貪って読んだ。「蛇にピアス」より好きかも‥‥
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正直意味がわからない。特にラストは全くわからなかった。主人公の状況や状態、異常性は分かるが、これが話として面白いかと言われるとそうでもないし、そもそもただ読むことも難しい部分もあり難しい。ただ、少し考えさせれる部分もありそこはとても面白いと感じた。
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中学の時に読んだ。当時蛇にピアスが流行っていたんだけど刺激が強すぎそうだったので、同著者の違う本を、と思って買ってみたのがアミービック。こっちはこっちで刺激強ぇ!というか、中学生の私には知らない世界すぎた。でも、今でも作って捨てるケーキとか、全然違う職業を演じるとか、「おなかキモ...
中学の時に読んだ。当時蛇にピアスが流行っていたんだけど刺激が強すぎそうだったので、同著者の違う本を、と思って買ってみたのがアミービック。こっちはこっちで刺激強ぇ!というか、中学生の私には知らない世界すぎた。でも、今でも作って捨てるケーキとか、全然違う職業を演じるとか、「おなかキモチワルイ」とか、なんか覚えてるんだよな。。それだけ衝撃的だったんだなあ。その時は摂食障害が何か分かってなかったな。いずれもう一度読みたい。
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一気に読んじゃった 自分いやだ、食べることいやだ、やめよう、いやな自分いやなことをひとつひとつ自分から分離してくんだけど、好きな人に会いたくなる気持ちの自分と体は一体で、自分の無意識がどんどん強くなるのに性欲はあるし、誰かになり切っても私は私だしなにより錯文をかいてる自分の身体は...
一気に読んじゃった 自分いやだ、食べることいやだ、やめよう、いやな自分いやなことをひとつひとつ自分から分離してくんだけど、好きな人に会いたくなる気持ちの自分と体は一体で、自分の無意識がどんどん強くなるのに性欲はあるし、誰かになり切っても私は私だしなにより錯文をかいてる自分の身体は一体的じゃないか?意識はないとしても ちょっとこの女に共感してしまうところがある、こんな自分いやだと自分をみないように知らない無意識の間に押し込めて押し込めて押し込めて、無意識ででた言葉、故意の泥酔で吐き出す、吐き出した私は無意識下でどこか発散されてる気すらする、泥酔することができなくなったいまわたしの無意識たちはどこで発散されるのか、それともそれは意識的に発見されるのか?
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2021年 23冊目 分かりやすい病み方をされてる女性という印象。タクシー内限定で彼の婚約者の振りをし、家で一人延々とお菓子を作り続け食べずにゴミ箱に捨てる。沢庵しか口にいれず40キロあった体重はとうとう30キロ前半に。分裂症の彼女は錯乱し、正気に戻ったときには得体のしれない文...
2021年 23冊目 分かりやすい病み方をされてる女性という印象。タクシー内限定で彼の婚約者の振りをし、家で一人延々とお菓子を作り続け食べずにゴミ箱に捨てる。沢庵しか口にいれず40キロあった体重はとうとう30キロ前半に。分裂症の彼女は錯乱し、正気に戻ったときには得体のしれない文章が残されている。かわいいな、と思ってしまう。 10年以上前にもこの本を読んだ。「ラストで主人公は編集者の彼を殺して、完全に狂人となったのかもしれない」とウットリし毎日読んでいた。改めて読んで感じたのは、殺したかどうかや狂ってるか狂ってないかなんてそれがなんだっていうのだということ。金原ひとみの主人公は自己中でやさぐれていて狂っているようで、客観的な視点をもっている。仕事をし、浮気相手にしろこれと決めた人に執着するなど自分なりの貞操観念がある。狂人になりきれないからこその奇怪な行動が尊い。ただ本作は「こういうのが好きなんでしょ」と作者から言われているような明け透けの狂気だった。
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勝手な連想だが、夢野久作の「ドグラマグラ」を思い出しながら読み進めた。 この物語で生じる事象は、実はひとりの人間の脳の中で展開される話、のようにも読める為。作家の私に「錯文」を書き送るもう一人の私、という構造も、まさにドグラマグラ的な別人格ものとして愉しい。 もっとも、本作は現代...
勝手な連想だが、夢野久作の「ドグラマグラ」を思い出しながら読み進めた。 この物語で生じる事象は、実はひとりの人間の脳の中で展開される話、のようにも読める為。作家の私に「錯文」を書き送るもう一人の私、という構造も、まさにドグラマグラ的な別人格ものとして愉しい。 もっとも、本作は現代的に奥ゆかしく(?)描かれているわけだが。しかし十分にエログロ。 初期の作品の故か、世間が金原ひとみに求める「エッジ感」「狂気感」に対して忠実に回答しているような気配を感じる。 最近の作品も読んでみる。
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金原ひとみさんの小説は、彼女が若くして芥川賞を獲ったときから読もうかなと思いつつ、なぜか読まずじまいでいた。 ヘヴィーなイメージがあったので、読む時期を選びそうだと勝手に思い込んでいて。 結果、やはり、ヘヴィーだったのだけど。笑 読んでいる最中、思わず「頭が変になりそうな小説」と...
金原ひとみさんの小説は、彼女が若くして芥川賞を獲ったときから読もうかなと思いつつ、なぜか読まずじまいでいた。 ヘヴィーなイメージがあったので、読む時期を選びそうだと勝手に思い込んでいて。 結果、やはり、ヘヴィーだったのだけど。笑 読んでいる最中、思わず「頭が変になりそうな小説」とつぶやいてしまうほど。 でもこれは、貶しているわけではなく、どちらかと言うと感嘆に近い。「すっげーな…」って感じ。 主人公は摂食障害気味の女性作家「私」。 パソコンに日々残っている意味不明の文章=錯文は、「私」がアルコール摂取後に書き残しているらしいのだが、彼女にはその記憶がない。 体の関係を持った編集者の「彼」とその婚約者である「彼女」をめぐって、「私」の現実は分裂し歪んでゆく。 錯乱した「私」は正気の「私」に何を伝えたいのか。錯文の意味とは何なのか。 上記に出てくる「錯文」から物語はスタートするため、初っ端から不穏な空気が漂う。 「錯文」=「私」が錯乱している夜の状態と、目が覚めて正気に戻った日中の「私」の日々が繰り返すかたちで描かれる。 主人公は極端に痩せている。ガムと野菜ジュースと少しの漬物とアルコール以外はほとんど口にすることがない。自分を追い込み(だけど本人にその意識はない)それでも物を書くという仕事はこなし、そして、「彼」のことを思う。 自分から余計なものは極限まで削ぎ落としたような生活をしているけれど、女という意識は根強くあるところが切ない。 「彼」を思うあまりしてしまうとある行動は、はっきり言って病んでいる。 だけどなぜか、同じ女として気持ちが分かるような気がするだけに、やはりまた切なくなる。 「世界が異常なのか、それとも私が異常なのか」という、映画「17歳のカルテ」に出てくるセリフを思い出した。 ある意味でとても素直に生きている「私」のことを、異常だと断定できない。もしかしたら彼女のように上手く生きられない人間こそがまともなのかしれないと、昔から思うことがある。 不穏な空気のまま物語は終わる。 ぶっ飛んでるんだけど、これを読むと心が落ち着くという人も、きっと世の中にはいると思う。 この方の他の小説を読んだことがないから分からないけれど、最近の作はどうなのか気になる。依存性のある「ストロングゼロ」の小説を書いたって、最近何かの記事で読んだから。
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