燃えるスカートの少女 の商品レビュー
特に期待しないでジャケ買いした本。 1話1話が短いから気軽に読めました。 メルヘンなタイトルと表紙に似合わない、物語の端々から現れるリアルで歪んだ世界観。きれいごとだけの童話はつまらないという人には良いかも。
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20091011 読売新聞。空想書店。緒川たまき。悦楽共犯者② たとえば、「思い出す人」の喪失感。
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管啓次郎訳なので、気になって購入。16篇の短編集。 1作目の「思い出す人」を読んだとき、涙が出そうなぐらいぐっときたのに、読み進めるうちに無理になってきて、ちょっとずつ摂取するのが良い系の作家だと気づいた。自分にとって。 それからは眠る前にちょっとずつ読んでたので、1か月以上もか...
管啓次郎訳なので、気になって購入。16篇の短編集。 1作目の「思い出す人」を読んだとき、涙が出そうなぐらいぐっときたのに、読み進めるうちに無理になってきて、ちょっとずつ摂取するのが良い系の作家だと気づいた。自分にとって。 それからは眠る前にちょっとずつ読んでたので、1か月以上もかかってしまった・・・ 時間をかけてゆっくり読んで正解の作品だと思います、これは。 世界観が濃いので、一気に読むともったいない気がしました。 これからも枕元に置いとこうかなぁ。 さみしく、つめたく、不思議な世界。暗くて静かで、でも甘い童話。 夢に入る前に読むにはもってこいかも。 印象深いの。 『思い出す人』逆進化する私の恋人。 『癒す人』火の手を持つ少女と、氷の手を持つ少女 『指輪』泥棒と結婚した私。盗んだルビーの指輪は海を真っ赤に染める
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一見少女趣味で、だけどさして可愛いでもなくって痛くて哀しいわ 日常の付近にありそうな魔法、 ファンタジイは好きじゃないような気がしてたけど結構好きでした。
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切ない童話。 何かをもとめ、手に入らないということ そのことについて嘆いたりなどしない だからといって諦めてるわけではない。 むしろ嘆くことができたらどれだけいいだろう。 「人間だった彼を見た最後の日、彼は世界をさびしいと思っていた。 珍しいことではなかった。彼はいつだって世...
切ない童話。 何かをもとめ、手に入らないということ そのことについて嘆いたりなどしない だからといって諦めてるわけではない。 むしろ嘆くことができたらどれだけいいだろう。 「人間だった彼を見た最後の日、彼は世界をさびしいと思っていた。 珍しいことではなかった。彼はいつだって世界はさびしいと思っていた。それが私が彼を愛していた大きな理由だった。私たちは一緒にすわり、さびしくなり、なぜこんなにさびしいんだろうと考え、ときにはさびしさについて議論した。」 「彼の顔はやさしく、まだ疲れていて、頬はたるんでいる。私は彼の頭を私の胸に載せてなだめてあげたい、この糞みたいなアパートメントでひとり暮らしているかわいそうな男を。かわいそうなオトコ。あなたのこのグリーンのカウチで私にあなたを愛させて。通りから見えるように、私の二つの乳房のあいだの空間で何か魔法みたいなものをあなたにあげたいの。おねがい。おねがい。そうさせて。」 「『ぼくを信頼できる、ジリー?』と彼は訊ねた。 『ええ』と彼女は布を頭のうしろでむすび三角形を垂らして、それで顔の大部分が隠れるようにしながらいった。彼女は両腕を体のわきにぴったり伸ばして、部屋のまんなかに立った。『私のことをジリーと呼ぶのはやめてね、レニー。さあ、連れていって。信じてる』」 「私はかれらに訊いた。痛いの? すると傷痕のある人々はうなずいた、うん。でもね、それは何かすてきな気持ちだったんだ、とかれらはいった。長く感じられる一瞬のあいだだけ、世界がかれらを抱きしめてくれるような気がしたのだった。」 「思い出す人」「溝へのわすれもの」「癒す人」がすき。 私たちがもとめている、決して手に入らないもの。
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短編集。 繊細でやわらかい、どこか駄々っ子のような。甘くて悲しい。 涙のような文章をはじめて知った。翻訳家さんにありがとうを。 だからたいせつに丁寧に言葉を食べる。飲み込む。
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童話の様。 読み心地がとても良くて、さらさら流れる文章の中に発散し尽せないんじゃないかと思う程の感情が散りばめられている。感受性と想像力の豊かな、心の澄んだ人が書いたのかなと思わせるショートストーリ集でした。 表面だけなぞると、乙一に似た印象もあるかも。
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奇矯な設定によって心に沈んでいた澱のようなものを浮かびあがらせてくるような短編集。 内容はけっこう破廉恥なのに文体がそっけないのであまりいやらしさを感じさせない。 切ない・さみしい気持にさせられる本でした。
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授業用。開いてみたら予想外に短編集で驚いた。 そして読んでみて、私の今までの海外小説苦手感を覆す勢いで読みやすかった。いや、ヴォネガットの次に読んだからいけないのか!? 一番好きなのはやっぱり?「癒す人」かな。何とも言えない物悲しさ、思春期の若さ、そういったものが溢れていて。。「...
授業用。開いてみたら予想外に短編集で驚いた。 そして読んでみて、私の今までの海外小説苦手感を覆す勢いで読みやすかった。いや、ヴォネガットの次に読んだからいけないのか!? 一番好きなのはやっぱり?「癒す人」かな。何とも言えない物悲しさ、思春期の若さ、そういったものが溢れていて。。「無くした人」や「ポーランド語で夢見る」も興味深いのだけどね。 人間関係の変質や喪失を、酷く特徴的に描いているように思われます。。そこにセックスが多く見られるのは、まぁ海外小説だからという適当な理由で納得しておこう。 解説が堀江さんなのもポイント高し。あの人、今年は何やってるのかなぁー。
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いま一番すきな作家。 うまく言えないけれど、出会えたことが本当にうれしかった。 元々暗いカットアップがすきなわたしにとって 彼女の書く脈絡のなく冷たくてかわいらしい文章は 好き、以外のなにものでもない。
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