燃えるスカートの少女 の商品レビュー
「癒す人」がすばらしい、胸があつくなった。訳者もこれを推しているけどそれを前面に出してないのが良い感じ。 川上弘美と江國香織を足して2で割ったみたいな、不思議な世界。なので、男の人には退屈かもしれない。甘ったるくて時にほろ苦いファンタジー。
Posted by
圧倒的な世界観に満ち満ちた短篇集だった 不思議な設定なのに、現実的で、寂しくて、暖かい。 「思い出す人」より 私の恋人が逆進化している、という書き出しからがっちり心を奪われた。 個人的に「思い出す人」「癒す人」が好き
Posted by
まったく好みにあわず理解も共感もできず残念。泥棒が出てくる「指輪」という話だけは少しわくわくした気持ちで読めました。英語で読める人はその方が良いかも。
Posted by
感性が、凄い。 これが現代アメリカの感性なのか。 なんという、鋭さ。 同じようなストーリーでもどうしても ふんわりほわほわしてしまう日本人作家にはない透明度だ。 ナイフのような言葉の鋭さよ。 アメリカは良い作家に恵まれた。 「女流作家」という言葉が陳腐になるような本物の作家で...
感性が、凄い。 これが現代アメリカの感性なのか。 なんという、鋭さ。 同じようなストーリーでもどうしても ふんわりほわほわしてしまう日本人作家にはない透明度だ。 ナイフのような言葉の鋭さよ。 アメリカは良い作家に恵まれた。 「女流作家」という言葉が陳腐になるような本物の作家である。
Posted by
おとぎ話しのような物語ですが、確実に世界は「今」で、こちらと同じくあちらの世界もどこか欠けていたり、足りなかったり。 胸がしんしんする美しい短編集です。
Posted by
本の中に込められている短編集の1つ1つはとても短いのだけど、それぞれが鮮烈に記憶に残るものになっている。 作者の世界観ももちろんだが、それを損なわずに日本語に置き換ることに成功している翻訳も素晴らしい。
Posted by
難解だ…。しかし何故か心惹かれます。 ミヒャエル・エンデの「鏡の中の鏡」みたいな感じ。 個人的にはセックスがらみじゃない話の方が好きです。
Posted by
不条理、不可解、奇妙で不可思議。非現実的なのに、リアリティーのある物語。とてもシュールな短編集です。 孤独、哀しみ、やり場のない寂しさ、絶望・・・・・。物語に登場する人物たちは、それらに背を向けるのではなく、あたりまえのこととして受けとめ、抱きしめるように生きていきます。過激だけ...
不条理、不可解、奇妙で不可思議。非現実的なのに、リアリティーのある物語。とてもシュールな短編集です。 孤独、哀しみ、やり場のない寂しさ、絶望・・・・・。物語に登場する人物たちは、それらに背を向けるのではなく、あたりまえのこととして受けとめ、抱きしめるように生きていきます。過激だけど、冷ややかで繊細。胸がひりひり痛むような小説でした。
Posted by
好きだよこういうの。 エイミー・ベンダーの短編集。 表題作と「思い出す人」「癒す人」が特に好きだけど一番は「フーガ」! もっともっと日本でも読まれていい作品だと思う。 ちなみにこの文庫版には日本の読者に向けての詩が特別に収録されています。
Posted by
「夢は第二の人生」(ネルヴァル)という言葉が、ベンダーの短編の登場人物の生き様にしっくりくる。生の無為な時間の危うさを引き受ける主人公たちは、徹底的に無為を生きるための想像力を備え、野蛮であろうとする。その暴れっぷりが女性性なのかどうかはわからないが、そうなのだとすれば、これほど...
「夢は第二の人生」(ネルヴァル)という言葉が、ベンダーの短編の登場人物の生き様にしっくりくる。生の無為な時間の危うさを引き受ける主人公たちは、徹底的に無為を生きるための想像力を備え、野蛮であろうとする。その暴れっぷりが女性性なのかどうかはわからないが、そうなのだとすれば、これほど魅力的な女性の勇姿はないだろう。このはかなさを何とするかという切実な問いは、現代的なボヴァリスムそのものだが、身を切られるような心の痛みと、サリンジャーの短編のような刹那の清々しさとが混じり合う、とても美しい想像力を展開させる作家だと思った。
Posted by