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香菜里屋を知っていますか の商品レビュー

3.7

45件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

  2. 4つ

    21

  3. 3つ

    11

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2017/09/20

小さな路地裏にぽってりと淡い光をたたえた等身大の提灯が目印で アルコール度数の違う四種類のビールを常備。 カウンターにはワインレッドのエプロンを身に付けたマスターが 人懐っこい笑顔を浮かべて 「今日は○○の良いものが手に入りましたが」と語りかけると ほとんどの客がそれを注文し幸福...

小さな路地裏にぽってりと淡い光をたたえた等身大の提灯が目印で アルコール度数の違う四種類のビールを常備。 カウンターにはワインレッドのエプロンを身に付けたマスターが 人懐っこい笑顔を浮かべて 「今日は○○の良いものが手に入りましたが」と語りかけると ほとんどの客がそれを注文し幸福なひと時に酔いしれる そんなビアバー香菜里屋に持ち込まれる謎を マスターの工藤が「あくまでも推測の域を出ませんが」と言いながら ひとつの物語を口にする。 工藤の一歩引いた口調と態度が香菜里屋の雰囲気を感じる事ができ 自分もお客の一人になってカウンターに座っている気分に シリーズもので、またもや最後の作品から読んでしまいました。 いきなり知らない人物が登場するのはきっと前シリーズに出てきた 客の一人だろうと想像しましたが、きっと1作目から順番に読んだ方が おもしろさも違ったものになっただろうと思います。 5編の短編からなり最終話に向けて物語は進んでいきます 工藤が店を開く前の過去のある事件や店名の由来となっている 「香菜」という女性との出来事など。 工藤の決断に少々あっけなさを感じはしましたが とても読みやすく時間の流れの穏やかさを感じました。 バーマン達が作るマティーニ、コーンウィスキーのソーダー割 工藤が作る酒肴、どれも実においしそう、工藤の人柄が出ている 料理ばかりでした。

Posted byブクログ

2012/08/16

三軒茶屋の路地にある、一軒のビアバー香菜里屋。 そこには、4種類のビールと いつも素晴らしい料理と空間を提供してくれる マスターの工藤がいる。 北森さんの作品に触れるきっかけとなった 香菜里屋シリーズ。 第4弾にして、最終巻。 あぁ。 終わっちゃった。 ...

三軒茶屋の路地にある、一軒のビアバー香菜里屋。 そこには、4種類のビールと いつも素晴らしい料理と空間を提供してくれる マスターの工藤がいる。 北森さんの作品に触れるきっかけとなった 香菜里屋シリーズ。 第4弾にして、最終巻。 あぁ。 終わっちゃった。 本当に寂しい。 このシリーズ、大好きでした。 あたし、本当に大好きでした。 だって、もうこの表紙からたまりません。 きっと香菜里屋の サーバーとカウンターはこんな感じなんでしょう。 作品全体に漂う空気とか、 料理の描写なんて、、もう、本当に。 ジブリの料理より美味しそうだもの。苦笑 バーマンの最後の幕引きの謎「ラストマティーニ」 女友達の出発を描く「プレジール」 子ども時代のいたずらが今へと繋がる「背表紙の友」 香菜里屋の屋号の由来と閉店を描く「終幕の風景」 そして、本書書き下ろしの「香菜里屋を知っていますか」 前作までは、 切ない感覚が物語の登場人物たちに漂っていましたが 今作は「終わり」をファクターに前に進んでいきます。 香菜里屋に訪れる客は どこかに謎や秘密を隠していて、 その大切なものに そっと色や光をあたえてくれる工藤さんの言葉。 「ラストマティーニ」「背表紙の友」が個人的には好きです。 潔さや、心が温かくなるようなお話です。 香菜里屋の屋号の由来や、 工藤さんの過去に触れている部分もあり お客さんの謎だけでは終わらない今作。 書き下ろし作品には、 北森さんの別のシリーズで活躍している主人公たちが 登場します。 みんな香菜里屋のお客さんだったのね。 あぁ、 なんて豪華なんでしょ。笑 香月と工藤の会話がなんだかいいんです。 「人生にはビターが必要なんだ。」 「これ以上苦い味を覚えてしまうと、  人生そのものが歪んでしまいそうで」 ドラフトビールに96度のスピリタスを足しちゃう感じ、 二人の関係が素敵な証拠です。 北森さんがこの世にいらっしゃらない今、 もう香菜里屋の開店はないかもしれませんが 再開を希望して止みません。 文庫化してくれないかなぁ*゜ 小さな文庫でそっと自分の手元にあるのが居心地がいい。 そんな感じの作品です。 大好きなシリーズです。 これからも、 大切にしていきたい作品です。

Posted byブクログ

2012/06/15

香菜里屋シリーズ最終作。…さみしいです…   三軒茶屋、ぽってりとした等身大の白い提灯が置いてある焼き杉造りのドアを入る。ヨークシャーテリアのワインレッドの前掛けを身に着けた店主・工藤が柔らかな笑顔で迎えてくれる。供されるのは度数の異なるビールと、「今日は○○のいいのが手に入っ...

香菜里屋シリーズ最終作。…さみしいです…   三軒茶屋、ぽってりとした等身大の白い提灯が置いてある焼き杉造りのドアを入る。ヨークシャーテリアのワインレッドの前掛けを身に着けた店主・工藤が柔らかな笑顔で迎えてくれる。供されるのは度数の異なるビールと、「今日は○○のいいのが手に入ったんですが」の言葉に一も二もなく頷くと出てくるのは絶妙な味わいの料理、そして常連たちからいつの間にか提供されているちょっとした”謎”。 いつも変わりなくあり続けるように感じていた店・香菜里屋。 けれど変化は気づかないほど些細に、しかし確実に訪れていた。 「ラストマティーニ」 「プレジール」 「背表紙の友」 「終幕の風景」 「香菜里屋を知っていますか」 雑誌掲載の短編に、ラスト描き下ろしを加えた短編集。ビア・バー香菜里屋の終幕です。      なんだかもう、最初から香菜里屋が無くなる寂しさを淡々と確実に表していて、本当にこの本でラストなんだとじんわり来ます… 工藤さんの友人で兄弟子でもある香月の変化から始まり、常連筆頭(と勝手に思ってたw)七緒女史の引っ越しが決まっていて、同じく常連さんのひとりがある決意をし、そして…工藤さんと店にも変化が…。別れへと収束していくのがもうはっきりと分かってて読んでてツライ…というよりも寂しいのです。 私は読者であり香菜里屋に実際に行ってみたことはないわけだけど(いや常連志願だけど!)「もう会えない…」と思ってしまう。もう、香菜里屋には来れない…。 作者本人も実はそう感じていたのでは無いかな? 安楽椅子探偵みたく他人の出来事を謎といてきた工藤さんの、彼自身の謎を解く=収束であり終焉で、それは必要なことなのだけど本当は終わらせたくない。だからこそ、ラストは特別になったんでしょう。某骨董屋・某旗師・某民俗学准教授…作者の代表作の各主人公も友情出演ですもの!豪華! それだけ香菜里屋は愛されていたのだなぁ… 工藤さん、どうかお幸せに…そしてきっと、どこかで…!!

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2012/02/23

香菜里屋シリーズの最終巻。 正直、限りなく★2に近い3…かな。 終わり方は賛否両論あるとして(私としてはこれもイマイチでしたが)、全体的に香菜里屋シリーズ読者にむけたファンブックっぽいというか…。 特に最終話には著者の別シリーズのキャラクターも登場してるらしい。 らしい…という...

香菜里屋シリーズの最終巻。 正直、限りなく★2に近い3…かな。 終わり方は賛否両論あるとして(私としてはこれもイマイチでしたが)、全体的に香菜里屋シリーズ読者にむけたファンブックっぽいというか…。 特に最終話には著者の別シリーズのキャラクターも登場してるらしい。 らしい…というか、出てるのは、別シリーズのキャラなのだそうです。 ものすごく名前を前面に押し出して登場したので、「え?こんなキャラいままでに出てた?」と一瞬焦りました。 このシリーズを読み始めたのは今年に入ってからなのにもう忘れたのかと…。 ああ、だから、 正確な印象では北森鴻のファンブックっぽい、のかな。 この本自体を読むのに困ることはありませんが(一応説明もあるし)、初見の読者が楽しめるかというと微妙な気がします。どうかなあ、少なくとも私はこれが1冊目だったら★2にしてたかも。 何にしても北森氏が亡くなってしまっているからには、これで本当にシリーズはおしまいですよね。 設定が好きだっただけに、ちょっと消化不良な感はありますが、さらりと読めるところはいいんじゃないでしょうか。 …でもたぶん、数年後に内容を聞かれてもほとんど思い出せないような予感はします(スミマセン…)

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2011/12/24

大好きな香菜里屋シリーズ最終章。 う~ん。。。まさかこういう終わり方だったとは。。。 北森さん。。なぜ。。。って感が残りますが、これが作者が決めた終わり方。受け止めるしかないのかな。 相変わらずの食べてみたくなる料理やビールばかり。工藤と言う人はどういう人生を送ってきたのか知り...

大好きな香菜里屋シリーズ最終章。 う~ん。。。まさかこういう終わり方だったとは。。。 北森さん。。なぜ。。。って感が残りますが、これが作者が決めた終わり方。受け止めるしかないのかな。 相変わらずの食べてみたくなる料理やビールばかり。工藤と言う人はどういう人生を送ってきたのか知りたがらずにはいられない。最終章、香菜里屋の名前の意味やなぜ工藤が店をやってるかがわかった瞬間、その一部を垣間見れた。それがどう続いていくのか。。。そんな含みを持たせて終わった香菜里屋シリーズ。。。 北森さん亡き今、それを知ることも出来ず。。。本当におしい作家さんを失くした。香菜里屋シリーズ再読するだろうなぁ。。。

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2011/11/24

「花の下にて春死なむ」「桜宵」「蛍坂」に続く最終巻。 おなじみの常連さんをはじめ、 雅蘭堂さん、冬孤堂さん、那智先生のオールスターそろい踏み! ビアバーで出される料理の描写がたまらない。 工藤マスターと香菜さんのお話を読みたかったけど 常連さんの身辺や登場人物のサー...

「花の下にて春死なむ」「桜宵」「蛍坂」に続く最終巻。 おなじみの常連さんをはじめ、 雅蘭堂さん、冬孤堂さん、那智先生のオールスターそろい踏み! ビアバーで出される料理の描写がたまらない。 工藤マスターと香菜さんのお話を読みたかったけど 常連さんの身辺や登場人物のサービスを思うと 続きのない完結だと思える。 とはいえ、構想があったとしてももう書かれることはないが・・・ 北森先生が亡くなってから再読。 ラストマティーニ/プレジール/背表紙の友/ 終幕の風景/香菜里屋を知っていますか

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2011/11/16

ビアバー香菜里屋シリーズの完結編 って言っても、過去そのうちのどれか一冊を読んだきり。 翌日に健康診断を控えた勇虫にとって、 肴の味わいを想像しながらの、まさに苦行。 さて、読了。 う~ん読みにくい。特に誰が喋っているのかわかりにくい。 (バーならではの、酔客の適当な相づちもあ...

ビアバー香菜里屋シリーズの完結編 って言っても、過去そのうちのどれか一冊を読んだきり。 翌日に健康診断を控えた勇虫にとって、 肴の味わいを想像しながらの、まさに苦行。 さて、読了。 う~ん読みにくい。特に誰が喋っているのかわかりにくい。 (バーならではの、酔客の適当な相づちもあろうかと思いますが) 謎解き、といっても、今ひとつ冴えもないし。 ファンの方には、伏線の回収完了、ってところでしょうか。 ところで、工藤さんって、お酒好きなんでしょうかね?

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2011/09/05

こんな終わり方、なんか残念でならない。 仲間が別れていくのは良い、しかし中心的人物が居なくなって 敵役も現れて、後はお任せは残念です。

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2011/08/15

「花の下にて春死なむ」から読み始めた香菜里屋シリーズももう終る。 常連客の人々が次々と香菜里屋から巣立って(?)いき、 最後はマスターもいなくなる。 これで美味しそうなお料理や、楽しい謎解きも終るのかと思うと、 ちょっぴり寂しい。 しかし最終話の登場人物たちは、 ほかのシリー...

「花の下にて春死なむ」から読み始めた香菜里屋シリーズももう終る。 常連客の人々が次々と香菜里屋から巣立って(?)いき、 最後はマスターもいなくなる。 これで美味しそうなお料理や、楽しい謎解きも終るのかと思うと、 ちょっぴり寂しい。 しかし最終話の登場人物たちは、 ほかのシリーズにも登場しているらしいので、 今度はそちらを読もうかな。 でも、それでも香菜里屋とは違うんだろう。 自分も客の一人になったような気分で読み続けていたシリーズなので、 やはり残念である。

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2011/09/09

三軒茶屋のビアバー「香菜里屋」を舞台にした連作ミステリシリーズ完結編。 「ラストマティーニ」・「プレジール」・「背表紙の友」・「終幕の風景 」・「香菜里屋を知っていますか」の五篇構成。 マスター工藤の過去、常連客の旅立ち、最後には北森鴻さんの作品の主人公、蓮杖那智、冬狐堂、越...

三軒茶屋のビアバー「香菜里屋」を舞台にした連作ミステリシリーズ完結編。 「ラストマティーニ」・「プレジール」・「背表紙の友」・「終幕の風景 」・「香菜里屋を知っていますか」の五篇構成。 マスター工藤の過去、常連客の旅立ち、最後には北森鴻さんの作品の主人公、蓮杖那智、冬狐堂、越名集治達が登場する豪華な内容になっています。 「香菜里屋」のビール、料理を堪能できるのもこの作品が最後、ゆっくり味わってほしい作品です。

Posted byブクログ