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袋小路の男 の商品レビュー

3.7

168件のお客様レビュー

  1. 5つ

    28

  2. 4つ

    49

  3. 3つ

    62

  4. 2つ

    6

  5. 1つ

    0

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2014/12/19

本屋大賞2004年度4位。2編目、読み終えたときはあれオチは?って思うけどあとからジワジワくる。最初のほうはそうでもなかったけど、途中からどんどん文書が研ぎ澄まされていくような感じがした。全編を漂うなんともいえないもの悲しさがクセになりそう。

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2014/10/10

読んでいる時の雰囲気を楽しむ作品だなと感じました。 「袋小路の男」は読んでいて(良い意味で)気持ち悪くなりましたし、「アーリオオーリオ」はほっこりしました。 ただ個人的には「後は読者の想像に任せます」的な終わり方より、ちゃんと完結するストーリーが好きなのでそういう意味では少し物足...

読んでいる時の雰囲気を楽しむ作品だなと感じました。 「袋小路の男」は読んでいて(良い意味で)気持ち悪くなりましたし、「アーリオオーリオ」はほっこりしました。 ただ個人的には「後は読者の想像に任せます」的な終わり方より、ちゃんと完結するストーリーが好きなのでそういう意味では少し物足りなく感じました。 アーリオオーリオの二人がとても好きなので、この後どうなったのかすごく気になります。

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2014/09/21

恋愛小説。小田切に振り向いてもらえなくてもずっと思い続けている日向子。切ない。でも片思いだからこそ、べったりの距離感でないからこそ、持続するのかもしれない。

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2014/08/28

大好きな人と、ずーっと、つかず離れず、そばにいる。それって、とっても幸せです。 行間を読む、そんな小説。

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2014/08/23

【本の内容】 高校の先輩、小田切孝に出会ったその時から、大谷日向子の思いは募っていった。 大学に進学して、社会人 になっても、指さえ触れることもなく、ただ思い続けた12年。 それでも日向子の気持ちが、離れることは なかった。 川端康成文学賞を受賞した表題作の他、「小田切孝の...

【本の内容】 高校の先輩、小田切孝に出会ったその時から、大谷日向子の思いは募っていった。 大学に進学して、社会人 になっても、指さえ触れることもなく、ただ思い続けた12年。 それでも日向子の気持ちが、離れることは なかった。 川端康成文学賞を受賞した表題作の他、「小田切孝の言い分」「アーリオ オーリオ」を収録。 [ 目次 ] [ POP ] つかず、離れず。 この距離感がすごくリアルに表現されていた。 好きな人に触れることさえ出来ないでいる日向子は、自分の想いをもてあましている。 自室から飛び降りて骨折して入院している小田切を病室で見ながら「私はこの人にとってなんなんだろう。自分のことをのっぺらぼうに感じるのはそういうときだ」という本音が書かれている。 目の前に居る、それなのに近づけない苦しさで浮気をしたり、二人の関係について自問したり、ぐるぐる考えが巡っている。 他人から見るとじれったいこと極まりない二人なのだが、一人の人を何年も一途に片思いできることは奇跡に近いとも思える。 純愛とはこんなにもみじめで地味なのか?! 日向子が友人に別の男はいないのか?と問われて口にした「(小田切とは)歴史がある」の言葉が胃のあたりでぐっと締め付けてくる。 恋ってなんだ? 好きってなんだ? 私の頭も袋小路に迷いこんでしまった。 [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

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2014/08/18

何度ページを開いても、どんどん読んでしまう本です。 絲山さんの独特の空気感は大好きなのですが、その絲山作品の中でも、この本は最高峰のうちの一つだと思います。 ベタベタな恋愛小説とは違う、よりリアルな距離感がなんとも言えず、言葉の一つ一つがとても洗練されています。 何度でも読み返し...

何度ページを開いても、どんどん読んでしまう本です。 絲山さんの独特の空気感は大好きなのですが、その絲山作品の中でも、この本は最高峰のうちの一つだと思います。 ベタベタな恋愛小説とは違う、よりリアルな距離感がなんとも言えず、言葉の一つ一つがとても洗練されています。 何度でも読み返したい本です。

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2014/08/13

付かず離れず、時に離れ、時に近づき、でも交わらない、ゆらゆらした線のような人間関係。失いたくない、拠り所のようなお互い。人と人のつながり方って、面白いと思う。

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2014/07/15

話しかけたいけど話しかけられない 話しかけられても あんまり深く質問してしまうのは 恐ろしい 尊敬 憧れ 畏怖 敬愛 信じて疑わないこと そして 少しずつ知ることのできる 驚き と 喜び が まるで うすい層のように重なり続け 固まっていく 18年 まだまだ続くのか そ...

話しかけたいけど話しかけられない 話しかけられても あんまり深く質問してしまうのは 恐ろしい 尊敬 憧れ 畏怖 敬愛 信じて疑わないこと そして 少しずつ知ることのできる 驚き と 喜び が まるで うすい層のように重なり続け 固まっていく 18年 まだまだ続くのか それとも。。 彼女と彼の歴史の地層の たった一部を見た。 もう1つのお話は 現在と未来と 星の話。 対になっているかのような。 2011.11.17

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2014/05/20

読み終わって、すぐ読み返し。 12年の片思い―――付かず離れず、微妙な距離感。破局が無ければ、幸せな結末もない。けれども12年間、彼女はきっと幸せだし、これからもっと幸せになると思う。俯瞰すると切なく、狂おしい偏愛。倒錯愛。もう一方では静謐で美しい純愛かなと。それって表裏一体何か...

読み終わって、すぐ読み返し。 12年の片思い―――付かず離れず、微妙な距離感。破局が無ければ、幸せな結末もない。けれども12年間、彼女はきっと幸せだし、これからもっと幸せになると思う。俯瞰すると切なく、狂おしい偏愛。倒錯愛。もう一方では静謐で美しい純愛かなと。それって表裏一体何かな。いやいや、とにもかくにも良かったということ。

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2014/04/27

さすがの川端康成賞受賞作品、短編ながらインパクトがあった。とはいえ本当にさくっと電車に乗っている間に読めてしまうくらい軽い。絲山秋子さんの文章は重くなく読んでいて、凄くゆったりとした気持ちになれる。お上手という感じです。3編とも普通の恋愛や男女関係の話ではないのに、おもくなく世の...

さすがの川端康成賞受賞作品、短編ながらインパクトがあった。とはいえ本当にさくっと電車に乗っている間に読めてしまうくらい軽い。絲山秋子さんの文章は重くなく読んでいて、凄くゆったりとした気持ちになれる。お上手という感じです。3編とも普通の恋愛や男女関係の話ではないのに、おもくなく世の中にはこんな話は沢山あるんだよ、みんな力を抜いて生きようよと言われている気になった。いい短編集でした。

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