袋小路の男 の商品レビュー
3つの短編が入った1cm足らずの薄い本なので1日で読んでしまいました。どのお話もこれといったストーリーはありません。雰囲気本です。物語が好きな私としてはちょっと物足りなさもありましたが、この3つのお話のもつ雰囲気はとても好きです。
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結ばれることはないとわかっていても、ただひたすらに想い続ける恋愛。それが表題作「袋小路の男」の題材であるが、主人公に対する共感と、軽い尊敬の混じった気持ちで最後まであっという間に読めた。今の自分の気持ちと重なる部分が多くて、軽く自己投影しながら読んでいた。究極の選択ー一夜を共にし...
結ばれることはないとわかっていても、ただひたすらに想い続ける恋愛。それが表題作「袋小路の男」の題材であるが、主人公に対する共感と、軽い尊敬の混じった気持ちで最後まであっという間に読めた。今の自分の気持ちと重なる部分が多くて、軽く自己投影しながら読んでいた。究極の選択ー一夜を共にして終わりにするか、指一本触れないままの関係をずっと続けていくかー前者を選んだ主人公は潔いよいと思う。いや、無理とわかっているのに諦めないという意味では往生際が悪いのか。どちらにしても、自分にはこんな恋愛をすることは難しいと思った。
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もう一歩が踏み込めない、いや、踏み込まない男女の話。 こういうじれったい距離感をいつまでも続けるには相当根気がいると思う。 たいていは諦めて妥協して次の恋に走るんじゃないかな。 そんな次の恋に行ってしまった自分は読んでてちょっと羨ましいような・・・・笑 もうひとつの短編「アーリオ...
もう一歩が踏み込めない、いや、踏み込まない男女の話。 こういうじれったい距離感をいつまでも続けるには相当根気がいると思う。 たいていは諦めて妥協して次の恋に走るんじゃないかな。 そんな次の恋に行ってしまった自分は読んでてちょっと羨ましいような・・・・笑 もうひとつの短編「アーリオオーリオ」は深い。 3光日・・・せつないね。 手紙・・・書きたくなりました。
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女からの目線と男からの目線と2つの章立てになっていて、同じことがらでも捕らえ方が違うのが面白かった。我々の実生活でもこういうことだらけなんだろうなと思った。 アーリオオーリオという別の短編も含め、主人公の少し世間からはずれていて、さめながらも寂しい思いが、我々世代には共感をよぶ...
女からの目線と男からの目線と2つの章立てになっていて、同じことがらでも捕らえ方が違うのが面白かった。我々の実生活でもこういうことだらけなんだろうなと思った。 アーリオオーリオという別の短編も含め、主人公の少し世間からはずれていて、さめながらも寂しい思いが、我々世代には共感をよぶんだろうと思った。誰しもがこういう思いをどこかで持っているだろうから。
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似たような経験を持つ人(多分たくさんいる、含む自分)のつぼにはまるであろう作品。男女両面から描いているので、男性側の感想を知りたいところ。 小説らしい都合のよさが、そりゃ小説だもんね、とむしろ清清しい。 この人の小説は良質の「ファンタジー」だから好きなんだな、と思う。
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表題作と、その表題作の視点を変えた『小田切孝の言い分』、そしてまったく別の短編『アーリオオーリオ』の3つの作品集。 表題作について書くと、この「袋小路」を色々な場面で見出すことが出来る。 「私」は高校の時から小田切という男のことが好きでずっと思い続けている。男は男で、「私」を...
表題作と、その表題作の視点を変えた『小田切孝の言い分』、そしてまったく別の短編『アーリオオーリオ』の3つの作品集。 表題作について書くと、この「袋小路」を色々な場面で見出すことが出来る。 「私」は高校の時から小田切という男のことが好きでずっと思い続けている。男は男で、「私」を切り捨てる訳でもなく、かといって手を出すでもない。そんな一定の距離を保った二人の関係が描かれている。 まず、男が住む家が単純に「袋小路」にある。そして、「私」と男の関係性はまさに「袋小路」。男は手を出さないし、女は迫ったりしない。この関係性が大きく崩れることがない。そして、男は小説を書いているが認められずにいるため、男の状態が「袋小路」と読める。 そんなたくさんの、かつ、どうにも身動きが取れない「袋小路」も、「私」の視点から書いた表題作ではなく、男視点の『小田切孝の言い分』を読むとまた若干異なって見えてくる。二人の関係が単なる「袋小路」でなく居心地のよいバランスが保たれた「袋小路」が存在するように思えてくる。手も触れない、キスもしないような男女の関係だがその袋小路にはまると、なかなか抜け出せないのかもしれない。
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どうもこの2人の主人公に共感できないというのが本音です。 だから、物語に入り込めないし、面白さも感じられない。性格的な問題でしょうね。 「袋小路の男」と別の見方で語った「小田切孝の言い分」があり、構成的には面白いのですが、本編にあまり興味がわかないので。。。 一番面白かったのは叔...
どうもこの2人の主人公に共感できないというのが本音です。 だから、物語に入り込めないし、面白さも感じられない。性格的な問題でしょうね。 「袋小路の男」と別の見方で語った「小田切孝の言い分」があり、構成的には面白いのですが、本編にあまり興味がわかないので。。。 一番面白かったのは叔父と姪の交流を描いた「アーリオ オーリオ」でした。
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結婚して子供を産んで(中略)そのどれかひとつでも欠けたらダメなのか、っていう主人公の話は確かに極端かもしれない。 でもそういうことを周囲から無言で強いられる年代になって、そう言いたくなる気持ちがよく分かる。小田切の言い分もアーリオ オーリオも、二人のつかず離れずの距離感が良かった...
結婚して子供を産んで(中略)そのどれかひとつでも欠けたらダメなのか、っていう主人公の話は確かに極端かもしれない。 でもそういうことを周囲から無言で強いられる年代になって、そう言いたくなる気持ちがよく分かる。小田切の言い分もアーリオ オーリオも、二人のつかず離れずの距離感が良かった。
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