袋小路の男 の商品レビュー
どうも私はこの人の書く顔はいいのにダメ男に弱いみたいです・・・。 その好みはどうなのか・・・。 一番の見どころは男女の考え方の違い(笑) かみ合ってなくても生きていけるから人はこんなにも愛しい。
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縁を切らせないさびしがりやの男。 こんな男はうざくて嫌です。 でもきっと出会ってしまえば、はまるのだ。
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それでも、どうせ俺には判ってしまうんだが。 恋愛に発展しない関係が、もしかしたら一番続くのかもしれない。 でも、いつだって消滅の可能性があるから特別なんだとも思う。 すきなひとと、なんにもないままで18年間。 その覚悟が、私にはあるだろうか。
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文庫本でツルッと読んだ。この人の書く文章は常に日常だ。そこに毒がある。触らないで10年以上の付き合いって、もう。 ほんとうに文章がうまい。 それが感想。この人は文章がうまい。
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200806読了!★★★★ すごく好み!文体がこざっぱりとしていて、あとにひかないのがとてもいい。 やってることがやってることだけに、文章が女性っぽかったりすると、陰湿なものになりかねない。 テーマと文体がよく合ってて、なんだか短い夢をみているような気分になれた。 表題作は1...
200806読了!★★★★ すごく好み!文体がこざっぱりとしていて、あとにひかないのがとてもいい。 やってることがやってることだけに、文章が女性っぽかったりすると、陰湿なものになりかねない。 テーマと文体がよく合ってて、なんだか短い夢をみているような気分になれた。 表題作は12年間、指すらも触れないふたりの物語。触れない愛が、不健康極まりないのに、ちっとも不潔でないのがすごい。 表題作が一人称で書かれていて、2話目は三人称。視点変え。すると、見えないものが見えてくる。 こっちは、さらに6年プラス。結局18年間、お互いに触れもしない。 相手がにぎりしめていた10円玉をもらって、そのぬくもりをじわりと感じる、とかね、 相手が握ったハンドルを握って、「ベタベタしているのを知れてうれしかった」とかね、 フェチじゃなくって、あたりまえすぎるんだけども、その時間が思い続けて10年とかなもんだから、重みがずっしりつたわってくる。 だけど、あくまで文体はかろやか。 短くてとても読みやすいので、センスが合う人には薦めてみたいと思います!おすすめ!
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正直、表題作はあんまり好みではないのですが。。。 最後に入っている短編「アーリオ オーリオ」が大好きです。 高3のとき、センター対策模試の小説で抜粋して出題されたときからすごく好きでした。 やっと文庫化されてすっごく嬉しい! 天文好きでどこか冷めている主人公と 頭の良さゆえに...
正直、表題作はあんまり好みではないのですが。。。 最後に入っている短編「アーリオ オーリオ」が大好きです。 高3のとき、センター対策模試の小説で抜粋して出題されたときからすごく好きでした。 やっと文庫化されてすっごく嬉しい! 天文好きでどこか冷めている主人公と 頭の良さゆえにどこか周囲に馴染めない中3の姪、美由ちゃん。 そんなふたりの手紙の交換を中心に物語が展開していきます。 試験中、この主人公の叔父さんがすっごいタイプ!!と思いながら読んでたのを思い出しましたw 読み返してみたらやっぱり超タイプでした。変わってませんww 付き合ってる女の人に「あなたは自分の世界があるから一人でいたほうがいいのかもしれない」 と、言われて最終的には耐えられず振られてしまうような男の人が好きです。。w ラストの描写がほんとうに鮮やかで爽やか。 美由ちゃんはきっと将来幸せになるだろうな、って予感がするような素敵な結末でした。
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日向子と小田切の12年間の物語。 友だちでも恋人でもない、でもどこかでつながっている二人。 その関係性は何とも呼びがたい。 いつか小田切が日向子ときちんと向き合ってくれるといいなと思った。
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幸せってなんなんだろーな心の支えが、少しあるといいそういう気になる作品かな「アーリオ・オーリオ」個人的にはこっちが好み文通が素敵だ
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日向子の、小田切に対する気持ちのあり方がもどかしくて、悲しかった。自分と相手が、お互いの関係に求めてるものが違って、どうしようもない。振り切ろうにも、年月を積み重ねすぎていて、身動きができなくて。自分の気持ちだけで関係を壊すわけにはいかない。小田切も、日向子を必要としているってわ...
日向子の、小田切に対する気持ちのあり方がもどかしくて、悲しかった。自分と相手が、お互いの関係に求めてるものが違って、どうしようもない。振り切ろうにも、年月を積み重ねすぎていて、身動きができなくて。自分の気持ちだけで関係を壊すわけにはいかない。小田切も、日向子を必要としているってわかってるから。 行き止まり、だ。 結局は失うよりも、このバランスでいることの方に逃げてるんだなぁと思った。逃げっていうのも、違うかな。踏み込まないのも、ある意味、選んでるわけだし。 こんな男に惚れたら、ご愁傷様〜ってわけだ…。
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例えるならば、シーソーがちょうど吊り合っている状態で、どっちかが動いてしまえばその均衡が一気に崩れてしまうという様子。それが、本作で描かれる「彼」と「私」の関係性だ。まさに、この「不安定な安定」とでも言うべき状態を、物凄くリアルなカタチで描き出しているのが、表題作でもある「袋小路...
例えるならば、シーソーがちょうど吊り合っている状態で、どっちかが動いてしまえばその均衡が一気に崩れてしまうという様子。それが、本作で描かれる「彼」と「私」の関係性だ。まさに、この「不安定な安定」とでも言うべき状態を、物凄くリアルなカタチで描き出しているのが、表題作でもある「袋小路の男」だ。セックスをしなくても、愛していると言わなくても、そこに確かに「愛」が存在するのだからこれは列記とした恋愛小説である。「愛」とは何かという問いには古今東西様々な答えがあると思うけれども、私的にはこの2人の関係性は理想的な恋愛状態だな、と思う。そういう不安定なものを嘱望する心性というのが、果たして私自身に独自のものなのか、はたまた現代的なメンタリティなのかは定かでないけれど、単に所有欲や性欲では還元されない「愛」というものの存在を認識している作家がいるということの証明という意味で、この作品は非常に価値のあるものなのである、私にとっては。
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