おおきな木 の商品レビュー
図書館でおすすめコーナーに置いてあったので手に取りました。懐かしい、教科書にも載っていたなぁ。 本田錦一郎訳で、現在販売されている村上春樹訳とそれぞれファンがいるようです。初めて知りました。 内容はもちろん心動かされましたが、本田さんのあとがきが良かったです。 愛とは第一に...
図書館でおすすめコーナーに置いてあったので手に取りました。懐かしい、教科書にも載っていたなぁ。 本田錦一郎訳で、現在販売されている村上春樹訳とそれぞれファンがいるようです。初めて知りました。 内容はもちろん心動かされましたが、本田さんのあとがきが良かったです。 愛とは第一に与えること。与える行為に犠牲の行為を見てはならない。犠牲には悲劇的な感情がつきまとうのが常であるが、りんごの木がただひたすら喜びだけを見出だしていたことに読者は注目すべきである。 手元に置いておきたいな。
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私自身、心に残っている本。 ちびっこだった男の子と木が幸せそうに遊んでいる最初の方だけ楽しそうに読んでいた。木の動きがかわいい。その後の展開に伴う感情なんかは今はまだ難しいだろうな。切り株になってしまった木を見た時は「えっ、なくなっちゃったよ…」ってちょっとショックを受けていた。...
私自身、心に残っている本。 ちびっこだった男の子と木が幸せそうに遊んでいる最初の方だけ楽しそうに読んでいた。木の動きがかわいい。その後の展開に伴う感情なんかは今はまだ難しいだろうな。切り株になってしまった木を見た時は「えっ、なくなっちゃったよ…」ってちょっとショックを受けていた。自分だったら「やだよ…」と。そうだよね。 あとがきにフロムが出てきたのが急な展開に感じて多少の驚き。作者のシルヴァスタインさんは多才な人なんだな。村上春樹さん訳と本田錦一郎さん訳とあるので読み比べてみたけど、本田さんの方が好き。
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りんごの木と男の子は仲良しだった。 いつも男の子はりんごの木によじ登り、りんごの実を食べ、木はそれが嬉しかった。 だけど、大きくなった男の子は木の所に来なくなり、久しぶりに来た時にはりんごを全部もぎ取り、何年か後に来た時には枝を全部振り払い、そしてまた何年か後に来た時には幹を切り...
りんごの木と男の子は仲良しだった。 いつも男の子はりんごの木によじ登り、りんごの実を食べ、木はそれが嬉しかった。 だけど、大きくなった男の子は木の所に来なくなり、久しぶりに来た時にはりんごを全部もぎ取り、何年か後に来た時には枝を全部振り払い、そしてまた何年か後に来た時には幹を切り倒した。 そして、何もかも無くして歳をとった男が木のところに帰ってきた。 仲良しだった「男の子」が喜ぶなら、 「木はそれでうれしかった」という言葉が心温まる。 この本、今は村上春樹訳しか出回ってないですが、私が小学生の時の教科書には、“ほんだきいちろう訳“が掲載されていました。 申し訳ないですが、この本に関しては村上春樹訳は、私は受け入れられません。 もう出会うのが難しいかもしれませんが、是非、ほんだきいちろう訳で読んで下さい。
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5歳で初読。大人の絵本。無償の愛と自己犠牲。本質が分かるのはずっと先だろう。5歳なりに色々感じて、これって良いの?と何回も聞いてきた。「木の気持ちはどう?可哀想じゃない?」と問うと、「だって男の子お腹すいてたんだよー!」と、違和感を感じつつも男の子の側に立った意見が返ってきた。
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愛というものを教えてくれた 一生物の絵本。 ほんだきいちろうさんの訳がすばらしい。 可能なら 村上春樹さん訳と 比べてほしい。 村上さんは 村上さんの解釈で断定している感じ。 ほんださんは 読み手に解釈を委ねる感じ。 木が少年に 全てを許し、注ぎ たとえ何があっても少年の...
愛というものを教えてくれた 一生物の絵本。 ほんだきいちろうさんの訳がすばらしい。 可能なら 村上春樹さん訳と 比べてほしい。 村上さんは 村上さんの解釈で断定している感じ。 ほんださんは 読み手に解釈を委ねる感じ。 木が少年に 全てを許し、注ぎ たとえ何があっても少年の心に寄り添ったように。
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小学生の頃大好きだった朝の読み聞かせの時間。 特に心に残っている1冊。 読み聞かせをしてくれてた方が、大きくなってから読むとまた感じ方が変わってくるはずと仰っていたのをふと思い出して読んでみた。 木の無償の愛を感じられた。 たろうくんに少し腹が立ったけれど、人間ってそういうもの...
小学生の頃大好きだった朝の読み聞かせの時間。 特に心に残っている1冊。 読み聞かせをしてくれてた方が、大きくなってから読むとまた感じ方が変わってくるはずと仰っていたのをふと思い出して読んでみた。 木の無償の愛を感じられた。 たろうくんに少し腹が立ったけれど、人間ってそういうものかなと思ってしまった。
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どんな長編小説よりも、どんな大作映画よりもこの絵本一冊で「愛」の意味を伝えることができると思います。 原題は「The Giving Tree」与える木。 最後の一文に込められたシンプルな言葉にくぎ付けになり胸を打たれ涙があふれた10代の頃。 時を経て再読してみると、「与える愛」だ...
どんな長編小説よりも、どんな大作映画よりもこの絵本一冊で「愛」の意味を伝えることができると思います。 原題は「The Giving Tree」与える木。 最後の一文に込められたシンプルな言葉にくぎ付けになり胸を打たれ涙があふれた10代の頃。 時を経て再読してみると、「与える愛」だけではない別のメッセージに気づきます。 「木」は、少年が成長して老人になっても、 ここに来てくれることがうれしく、忘れ去られることが悲しかったんだ、ということ。 『 だが それから そのこは ながいあいだ こなかった きは かなしかった。』 覚えていてくれるなら与えることもいとわない‥ その切実な思い。戻ってきてくれた時の感動と歓喜!それが‘与える’という行為につながっていったのだと思います。 最後のページの静かな落ち着きがゆっくりと余韻を残し心を温かくほぐしてくれます。子育てを経験した今、その余韻が心の深いところで、ずっと私を支えていたのだと気づきました‥。
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エーリッヒ・フロム The Art of Loving 「愛とは第一に与えることであって、受けることではない」 与えるとは人間の能力の最高の表現であり、与えることで人は自分の生命の力や富や喜びを経験できる(本田錦一郎の解説より) 読み始め、木は男に親心のようなものを抱いている...
エーリッヒ・フロム The Art of Loving 「愛とは第一に与えることであって、受けることではない」 与えるとは人間の能力の最高の表現であり、与えることで人は自分の生命の力や富や喜びを経験できる(本田錦一郎の解説より) 読み始め、木は男に親心のようなものを抱いているのだろうと思った。 しかし木は、男の成長など気にしていない。男は老人になっても「ぼうや」だ。 親は子の成長を見て月日の流れを実感し、子は親の老いを見て実感するものだが、木と人間とではそもそも時間感覚が異なるためか、そうした感慨は描かれていない。 原題はThe Giving Tree 木はひたすらに、古ぼけた切り株になるまで与え続ける。 そこには犠牲心のような悲壮感も親心のような愛情も描かれていない。 ひたすらに待ち、与える喜びだけが表現されている。 おもてなしをして、する方も気持ちいいのは、相手の感謝があるからだろうか。 相手が満足しなければ、してくれるまで与え続けるべきだろうか。 木は最後まで、男から感謝の言葉をもらっていない。 しかし、きは、それで、うれしかった。 シルヴァスタインの、気ままに放浪し、疲れたらハウスボートで生活を始めるヒッピースタイルに憧れました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
図書館本。 ***** 木と男の子は仲良し でも、男の子は成長してゆき…。 ***** なかなか切ない。 木はとってもとってもとーっても男の子のことが大好きなんだなぁと愛情があふれだしていて、それがまた切ない。 男の子!木のことも想っていてやってくれ~とムムムとなりながら読んだ。 ビターで少しスウィートでやさしいお話。 木が幸せならそれがいい。
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永遠の名作。余白の多い絵と文が読み手の想像力をかきたてる。 もらうこと与えられることの喜びばかりに目を向けがちな少年時代にこの本を読んだ時の衝撃と言ったら。 そして親になってから再読してその愛しさにまた気がついたり。
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