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あのころはフリードリヒがいた 新版 の商品レビュー

4.4

88件のお客様レビュー

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2024/07/30

戦争について考える夏。 中1国語教科書掲載「ベンチ」の全文。 「ベンチ」だけではわからなかったことたくさんのことが、わかる。フリードリヒが抱えていたものの大きさと理不尽さを思う。そして、フリードリヒとその一家を守ろうとした人々がいたことも。 戦争は日常を蝕む。

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2024/07/16

間違いなく 次の世代に いや 全ての世代に 手渡し、語り継がねばならない一冊 あの悲惨な時代、 被害者としての日本を描いた ものは数あれど、 アジアの人たちに対しての 加害者としての日本を 日本人の少年の視点から描いた 児童文学が極端に少ないのだろう と 読み返すたびに 思っ...

間違いなく 次の世代に いや 全ての世代に 手渡し、語り継がねばならない一冊 あの悲惨な時代、 被害者としての日本を描いた ものは数あれど、 アジアの人たちに対しての 加害者としての日本を 日本人の少年の視点から描いた 児童文学が極端に少ないのだろう と 読み返すたびに 思ってしまう一冊でもあります。

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2024/04/22

この本はノンフィクションという分類の児童文学、作者のリヒターが子供の頃の事実を物語風に描いた作品。 作者リヒターの友達のフリードリヒが、ユダヤ人であることだけで、迫害を受け17歳で殺されてしまう。なんとも不条理な物語。 記録は1925年からはじまり1942年で終わる。 68歳の...

この本はノンフィクションという分類の児童文学、作者のリヒターが子供の頃の事実を物語風に描いた作品。 作者リヒターの友達のフリードリヒが、ユダヤ人であることだけで、迫害を受け17歳で殺されてしまう。なんとも不条理な物語。 記録は1925年からはじまり1942年で終わる。 68歳の私が読むのに適した本かというと、そうではない気がする。 私のサラリーマン人生で、申し訳ないが「ナチス側」につくことはよくあることだったし、それに、あらすじは知っていたのでストーリーの新鮮味がなかった。 やはり、私には児童文学に対して免疫ができてしまっているのか、体温が上がらなかった。中学生ぐらいが読む適齢期では? この本は河合隼雄さんのいろいろな著書で、紹介さている。たとえば、「子どもの宇宙」「うさぎの穴からの発信」など

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2024/03/20

戦間期、ハイパーインフレがようやく収束しつつあったドイツ。同じアパートに住む同い年の「ぼく」とユダヤ人のフリードリヒは、時に喧嘩もしながらともに少年時代を過ごす。 ナチスによるホロコーストが激化する以前から、ヨーロッパには歴史的・宗教的な背景によるユダヤ人に対する潜在的な差別意識...

戦間期、ハイパーインフレがようやく収束しつつあったドイツ。同じアパートに住む同い年の「ぼく」とユダヤ人のフリードリヒは、時に喧嘩もしながらともに少年時代を過ごす。 ナチスによるホロコーストが激化する以前から、ヨーロッパには歴史的・宗教的な背景によるユダヤ人に対する潜在的な差別意識が存在していた。しかし、ぼくとその両親は、フリードリヒたちシュナイダー家と分け隔てなく親しく付き合っていた。 だが戦争が始まるとそれが少しずつ、街の中から変わっていく。ユダヤ人の店への嫌がらせ、経済的な背景も手伝っての露骨な排斥、学校からの排除。特に、フリードリヒの転校のところは先生の温かい言葉とその直後の行動の対比が衝撃的だった。 シュナイダー家が追い詰められていく一方で、ナチ党員になったぼくの父の待遇がどんどんよくなっていくところにも、社会が分断される生々しさが表れている。 ぼくにとってフリードリヒは変わらず友達なはずなのに、次第に表立っての付き合いができなくなってしまう。自分の家族を守るため、結局シュナイダー家を守ることができないやるせ無さ。抑圧された一人一人が、こんな地獄を味わったということを思うとそれだけで苦しくなる。 この悲劇はいつの時代のどこの場所でも起こりうるのではないかという恐怖を感じずにはいられない。

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2023/10/15

歴史が繰り返されるのであれば、戦争も繰り返される。今の日本では考えも及ばないようなことが、ユダヤ人に対して普通に行われていたことを、若い人たちは特に知っておくべき。

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2023/07/27

教科書で「ベンチ」を読んだ人、ぜひ全ての章を読んでほしい。図書館で読み数年越しに110円の古本を見つけ購入。

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2023/07/16

ずっと気になっていた作品。ブックオフで100円で見つけて即購入。一気に読んでしまった。淡々とした事実の積み上げが苦しい。

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2023/04/29

凄く考えさせられる内容です。 どれだけ年月重ねても絶えることのない、差別、暴力、迫害などの歴史は悲しくなります。

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2023/04/27

物語調に書かれたヒトラー政権時代の話、フリードリヒが実在したかは不明だけど同じような経験をした人が沢山いるのだろうなと思うとただの小説の感想だけじゃなくてもっと何が起きたのか知りたくなる何故あんなことになったのか、 幸せな生活から徐々に不穏な空気感になっていくのが生々しかった

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2023/04/12

事実を押さえた筆致で綴る。筆者リヒテルがフリードリッヒと過ごし、関わった17年はモノクロで再現され、取り囲む景色、人々、会話が再現される。 善悪を語るのではなく、これを読んだ人間がどう感じ、どう捉えたか、それぞれの胸に手を置いて考える事を突き付けられる。 ナチスモノを始めて読ん...

事実を押さえた筆致で綴る。筆者リヒテルがフリードリッヒと過ごし、関わった17年はモノクロで再現され、取り囲む景色、人々、会話が再現される。 善悪を語るのではなく、これを読んだ人間がどう感じ、どう捉えたか、それぞれの胸に手を置いて考える事を突き付けられる。 ナチスモノを始めて読んだのは14歳の時の「アンネの日記」 日本でぼちぼちナチスの罪状に陽が当てられたころで私の頭では余りの惨さに現実味を感じられず、咀嚼できていなかった・・そして子供等と見た「シンドラーのリスト」・・無論彼彼女らは無言のうちに感想すら吐けなかった。 子育てに段落が付き、仕事の合間にナチスモノを読み続けて来た。。読むことは人類である以上、現代人の義務として。永遠に読み続けられねばならないと考える。 ヒトラーの身にスポットが当たっていた初期と異なり、彼を支持した当時の独社会、市井の人々、己の生活を守るためには【仕方なかった】という空気。自分ならどうしたか・・命を賭してユダヤの人々を守るだろうか。 今でもユダヤ人と彼らが紀元前より合った立ち位置~それは宗教的なことに収斂されているともいえ、理解できない・・永久に。 日本人として理解できているという方が薄っぺらい考えだとも思う。 しかし、普遍的に考え、バイアス的思考の怖さ、右向け右という短絡的思考、ひとの尊厳を奪い踏みにじる存在だけはいかに卑しいかを語り伝えたい。 孫に?それは難しいだろう・・基本的に読み物、その受けとめ方を強いると言うのは好まない。

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