女王国の城 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
江神二郎シリーズ 大学から消えた江神。行方を捜す推理研究会メンバー。江神の残した情報から新興宗教団体「人類協会」の支配する村を訪れたメンバー。アリスの運転する車と衝突しそうになったバン。10年前に起きた密室殺人事件。村に帰ってきた玉塚と消えた殺し屋・工藤。消えた拳銃。江神との面会のかなわぬメンバー。江神のメッセージ。「チャイナ橙の秘密」に隠されたメッセージ。江神との再会。「人類協会」の神・宇宙人ペリパリんぽ降臨した鍾乳洞で殺害された信者・土肥。盗まれた監視カメラのビデオテープ。警察の介入を堅くない拒む教会のメンバーたち。江神たち脱走。逃げのびたアリス、望月、織田。拳銃で頭を撃ち抜かれた信者・弘岡の死体。自殺のような死体。逃亡したマリアたちの逃げ込んだ金石源三の家。行方不明になった源三の孫・千鶴。調査を続ける江神たちの前に現れた新たな死体。協会幹部の子母沢の射殺死体。現場で発見されたビデオテープ。協会内で発見された千鶴。聖域と呼ばれる鍾乳洞からの侵入。持ち込まれた拳銃の秘密。協会が事件に警察の介入を拒んだ秘密。
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双頭の悪魔から10年以上の期間を経て、満を持して登場の学生アリスシリーズ最新刊である。 まぁ、月光ゲームに着手した時点で発売されていたのでとは無縁の感慨であろう(笑) 新興宗教・人類教会の本拠地・神倉を舞台とした連続殺人事件である。 「宗教」をギミックとして取り込んだ期...
双頭の悪魔から10年以上の期間を経て、満を持して登場の学生アリスシリーズ最新刊である。 まぁ、月光ゲームに着手した時点で発売されていたのでとは無縁の感慨であろう(笑) 新興宗教・人類教会の本拠地・神倉を舞台とした連続殺人事件である。 「宗教」をギミックとして取り込んだ期待通りの王道ミステリィである。だからと言って「狂信」とか「妄執」で無理やり納得させない所が嬉しい。 正面から読者と勝負してくれるのだ! EMC、大暴れである。 ともすれば閉塞感に覆われてしまいそうな物語にあって、小気味良く風穴を開けてくれる彼らが微笑ましい様な、可愛らしいような(笑) 望月、織田のコンビが、特に。 マリアを守る彼らが、そりゃあもうカッコ良い。 アリスとマリアも、もう、ね(笑) 見事に推理を外したが、納得の解答である。 謎は解くが、神秘には立ち入らない。 何をかもをバラバラに解体してしまう作品が多い中で、謎解きという軸を決してぶれさせない所に好感が持てる。 虚飾に真相を覆い隠す様な事はしないのだ。 次で最後。嗚呼、発売が待ち遠しい。短編集も待ち遠しい。 大満足の一冊。これは面白い!
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学生アリスシリーズの一番新しいもの。 にして、学生アリスシリーズの中で一番大好きになったもの。 久々の新巻でしたが、EMCの雰囲気がかわっていなくて、嬉しい。 長さも読み応えアリ。謎解きも満足でした。おもしろかった!!!
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久し振り(10年ぶり?)の江神シリーズ。このシリーズのファンなので、待ってましたという感じ。 今回は江神さんが失踪?読み手の想像や発想をいくつかの点で逆手にとることでうまく着地していると思います。 やはり有栖川さんはクイーンファンなんですね。
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火村先生シリーズじゃないシリーズ。結構な分量でしたががっつり読み切りました。わりと面白かった。新興宗教の総本山で殺人事件が起こり、なぜか警察への連絡を拒む会員たちに身柄を拘束される主人公一行。脱出するためには真犯人を挙げなければならないーー。という、ちょっとしたサスペンスの要素も...
火村先生シリーズじゃないシリーズ。結構な分量でしたががっつり読み切りました。わりと面白かった。新興宗教の総本山で殺人事件が起こり、なぜか警察への連絡を拒む会員たちに身柄を拘束される主人公一行。脱出するためには真犯人を挙げなければならないーー。という、ちょっとしたサスペンスの要素も入ったわりとこてこてのフーダニット。途中で強行突破で脱出を試みるところなんかは、島田荘司の『アトポス』を思い出してドキドキしました。まぁあれだけ風呂敷を広げておいて、犯人当てに使われた材料はびっくりするほど少なかったけど!結果ではなくて過程を楽しむお話だと思えばまぁそれもよし。そして最後にあったひと捻りがよかったので(説得力があるかどうかは別として盲点だったので)星よっつ。個人的に残念だったのは、脇を固める登場人物がみんな浅すぎる。もうちょっと人間がどろどろして探偵江神もダークサイドが引きずりだされてぐるぐるしてると萌えたのに。UFOどうでもええやん。せっかく宗教設定なんだし。
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個人的には作家アリスの方が好き。 作中人物たちによるUFO談義が、作者の狙いよりも面白みがない。 京極の薀蓄ほどには読ませる力がないように思った。
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姿を見せなくなった江神さんを案じ、EMCメンバー4人で宗教団体の村へ行く。 密室モノとして、意図的に閉鎖された場所と村というのには、なるほどと。 時代が現代より前であるけれども、違和感なく読めた。 メンバーの会話と全員そろっているところが安心して読めて良い。
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2009.05 再読。 火村シリーズよりも、江神シリーズの方が好き。モチと信長の掛け合いが好きなのかも。あと1作で終わりというが、ちょっと残念。江神が卒業したら終わりなのかな。
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大学からふらりといなくなった部長の江神を心配して、英都大学推理小説研究会(EMC)の後輩らは彼の痕跡をたどり、宗教団体<人類協会>の村・神倉へ向かう。辿り着いた人類協会の総本部は、城を思わせる異様な建造物。城内にいるはずの江神とコンタクトを取ろうとするが、門番に「江神は瞑想中」と...
大学からふらりといなくなった部長の江神を心配して、英都大学推理小説研究会(EMC)の後輩らは彼の痕跡をたどり、宗教団体<人類協会>の村・神倉へ向かう。辿り着いた人類協会の総本部は、城を思わせる異様な建造物。城内にいるはずの江神とコンタクトを取ろうとするが、門番に「江神は瞑想中」と面談を断られ、ますます不安が募るアリスたち。怪しげな協会の対応、江神からのメッセージ、霧濃い村…彼らは無事再会できるのか?江神シリーズ待望の第4弾。「双頭の悪魔」から足掛け15年以上を経てやっと読めた〜。やっぱりいい!本格推理小説はこうでなくっちゃ。江神さんの手紙からEMCメンバーが真意(SOS)を解くくだりは、これから始まる推理ゲームを予感させて、嬉しくなった。やっと会えた江神さんから「探しに来てくれてありがとう、感謝している」と言われて、アリスと同様に胸がジーーーンと熱くなったり。でも普段と雰囲気違う?と不安になったり。今回の舞台<人類協会>が宇宙からの預言者ペリパリを信仰しているだけあって、UFOやSFなどの蘊蓄が正直くどくて眠気を誘うものがあったが、そこは飛ばして読んでも大丈夫そう。入りたくても入れなかった城内で起きた殺人事件のために、今度は出られなくなったEMC一行。城内からの脱走劇は一番アクション的に盛り上がる場面で、望月・織田の就活コンビが大活躍。特に変装して脱走したあたりがさすがミステリ好きな感じ。恒例の「読者への挑戦」で一応いったん本を置き、ちょっと考えるも、協会側の会員達の性格付けが若干弱くて、個々の動向を追うのにはちょっと不便だなぁ、と謎を解けない自分に言い訳をして再びページをめくる。警察に連絡できないまま、江神さんが関係者一同を集めて謎解きをする場面は、緻密で論理的な解説で犯人の条件を絞っていく過程が美しく、いつもながら聞き惚れる。(心の中で)ドラムロールがなる中、第3の条件、拳銃を入手できた人…と言われても、やっぱりわかんない。凶器の拳銃の入手経路も、全然思いつかなかった。そっか○○を通れる××が隠していたのか〜、確かに序盤で部分的に触れられてたなぁ、やられた〜。犯人指摘では、○○だといわれても、正直、えーあの人が?!という驚きはない。協会側が警察を呼ばなかった訳、旅館の晃子さんの悲恋話にもきちんと理由がついてよかった。このシリーズで一番気にかかっていたのは、江神さんが30才までに学生のまま死ぬという母の不吉な予言。自らの身を切るような思いをしながら犯人に動機の告白を唆した江神さんを痛々しく思った。そもそも江神さんが神倉に来た理由は○○に会うためということが最後にわかる。そういえば彼はどうやって学費(しかも留年続き)を稼いでいるのだろうかと心配になった。あとがきで、このシリーズは長編5作で完結と知り、この問題にも次でいよいよ決着がつくのかと思うと、読みたいような読みたくないような気持ち。でも今度はあまり待たせないでほしいなぁ。
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買ってからしばらく積ん読になっていたけれど、読み始めたら止まらなくて一気に読みました。 やっぱりEMCには部長がなくてはならないんだなと改めて思った。 最後のアリスとマリアがものすごくかわいい!!!!!!
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